たまやんの「大きい画像の貼れるブログに引っ越したい」

お久しぶりです。ネタバレあります。

親切なクムジャさん

2005-11-14 23:32:53 | 映画感想
「復讐者に憐れみを」「オールド・ボーイ」に続く、パク・チャヌク復讐三部作完結編。

語り口が上手いし、パク・チャヌクの持ち味でもある「変さ」が全面的に押し出されている作りなので、2時間弱の上映時間を全く飽きさせなくて面白かったのですが、前2作よりは衝撃度は小さい。

大衆向けに作ったせいか、復讐をしても・・・というテーマがごく当たり前に描かれているというのもあるけど、イ・ヨンエが13年間かけて完遂した復讐は、残虐なのだけど、贖罪的で、清らかで、親切だ。向こうの独特の宗教観があるので、ちょっと伝わりにくいところもあるのですが。

1作目が「痛々しく」2作目が「巧妙に」であれば、完結編は「崇高に」描かれたのでしょうか。同じ復讐と言うテーマでもそれぞれ全く違うタイプの作品を作ってしまうのは凄い。

なので、前のような凄まじさや重苦しさを期待すると裏切られるかもしれないですが、今作は、微笑ましさ、バカバカしさが目立つブラック・コメディにもなっています。
ナレーションの面白さ、サブキャラクターの強烈さ(初代魔女が凄い)などなど。前2作からカメオ出演している俳優がいるあたりからも娯楽を狙っているのかもしれません。
ただ、チャングムの人の映画と思って観に行くと酷い目に遭うかもしれません。結構ご年配の人が多かったもんな。

そんなチャングムでおなじみの、イ・ヨンエは、凄まじい役柄ながらも中味は純真という特異なキャラクターを、彼女の水のようなひとのイメージを崩さずに演じ切っていた。

可愛らしい時は本当に清らかなのに、アイシャドウを赤く、表情を厳しくしただけで、だいぶ印象が変わるものだよな。女性は怖い。と一概には言えないけど、こういうのを見るとほんと、女性は怖いと思う。

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