カスタムメイド１０.３０

（2005年10月30日←ここ注目　MOVIX三好にて）

昨年10月30日に堂々開催された「奥田民生ひとり股旅スペシャル＠広島市民球場」のドキュメントにプラスして、その客の中にいたかもしれない女子高生の話を組み合わせシュールな味付けをした変な映画。

たぶん、下に当てはまる人は楽しく観られると思います。

●テレビ神奈川「saku saku」などで木村カエラを気に入ってる人

●奥田民生ファン
（つーか、民生ファンはもっと見せろって怒るだろうな。）

●ファンタとかの、キテレツなCMが好きな人。

●あと、広島市民。

じゃない人にとってはつまらない映画かなーと思う。

だから、「映画だから」何でも観るって人（評論家も含む）は趣味に合わないからって頭ごなしに貶すなよ。
約束だよ。
誰との約束？

ところで、この作品の監督を担当しているのは、ANIKIなる名のCMディレクター。石井克人や三木俊一郎らと「ナイスの森」なるユニットで同名の映画を撮っています。

僕は石井克人の作品や「サバイブスタイル５」などCMディレクターが作った独創的な！映画は好きで、劇中に登場するハル＆ボンズともちくんの生まれたオリジナルDVDの「グラスホッパー」も見ていたので、この作品の奇妙さや意味のなさは、すんなりと受け入れられました。

でも、ほとんどのお客さんは退いてしまったんじゃないかと思う。だからと言って受け入れられた僕が素晴らしい感性の持ち主だとか自分を持ち上げるつもりではない。

そんな、さすがに素晴らしい感性の持ち主の僕でも（って言うな）前半１時間は我慢を強いられるけど、最後の民生ライヴまでに至る道のりにしても、主人公のマナモが導かれるままに曲を作り続ける行程にしても、音楽をやったことのある人や、ライヴに通った事のある人は、ライヴ前の緊張感、ワクワク感や、音楽を体感して自分に曲がハマった時の気持ちよさなどを感じられると思う。

まあ、その部分は後半の５次元カスタムズのライヴと、民生ライヴと、エンドロールに集約されるのですが、そういう気持ちのいい瞬間をフィルムに焼き付けることができればいいじゃないですか。

ていうかこれ、この映画の酷評に対する擁護ですか。

この作品の収穫といえば、カエラの妹を演じている西門えりかでした。
監督に見出されたという映画2本目のイギリス在住17歳。

彼女はモデルさんみたいで可愛いのだけど、素顔から考えつかないほどの変な顔をするし、何よりも、でかい。カエラと一緒に出ている場面が多いので彼女と比較しての結果かもしれないけど、とにかく一緒に出てるのを見るとビックリする。

どちらかと言うと、カエラよりも魅力的に撮られているような気がして、監督の彼女に対する愛情を感じるのであった。