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お久しぶりです。ネタバレあります。

「武士の家計簿」

2010-12-18 12:50:06 | 映画感想
(2010年12月15日 MOVIX三好 2010年・日 ヴィスタ SRD 126分)

江戸時代末期、加賀藩の「御算用者」を担っていた猪山家の家族模様、そして藩内の政争や幕末維新の動乱を描く。茨城大学准教授磯田道史によるノンフィクションを、森田芳光監督が映画化。

森田監督は「わたし出すわ」に続く、お金を介して人間を描いた映画ですが、こちらの方が共感できるし、時代劇ながら、厳しい現代で生き抜くヒントを与えているように思いました。

お侍さんが毎日お弁当を持って出勤し、机を並べてそろばんをはじく。服は違えど今のサラリーマンと全く変わらない。いかにも森田さんらしい描写が面白い。ソロバンの音も心地よい。

心地よいと言えば食事の音も。森田作品は食事のシーンが印象的ですよね。白子の酢醤油、昆布締めなどなど質素な食事がとても美味しそうでした。昆布締めは北陸ならではの調理法で、お魚だけでなく、肉や野菜も締めるそうです…と、昨日NHKでやってた。

節約すれば借金が無くなる…という単純なものではなく、正しく生きれば正しい道を歩めると言う事でしょう。きっと、幕末の動乱で借金を踏み倒した武士はたくさんいただろうし、不正でのうのうと生き抜いた人も多いはず。金儲けを考えず、逆に贅沢なんかしない方が幸せなのかもと思えてくるから不思議。

正しい道を歩ませるには教育もしっかり。4歳から家計簿を付け、そろばんも論語も習わせたのは凄い。言うことを聞かなかったら手もあげる。いわゆるスパルタ教育ですが、父が自分の知恵を授けるという点では、これぞ真の教育とも言えるんじゃないかと思いました。

面白いけど、やはり2時間超は長い。
老けメイクは見事だけど、体型や手の若々しさはなんともならんよなあ。


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