ジェイソン・ステイサム（このシリーズに限っては）絶好調！ 「トランスポーター２」

（2006年6月4日　TOHOシネマズ名古屋ベイシティ　仏＝米　2006年　シネスコ　SRD　88分）

どんな依頼品でも正確に目的地へと送り届けるプロの運び屋を描くジェイソン・ステイサム主演アクション「トランスポーター」の続編。

いいですねえ。前作も思わぬ拾い物で面白かったけど、今作もアクションに次ぐアクションで楽しめました。最近のベッソン監督作は今ひとつ（「アンジェラ」は観てないですが）ですが、脚本と製作を手掛けた、こういう系統のアクション作品はまず裏切りません。

話は工夫がなくて面白くないし、風呂敷を広げるだけ広げて片付け方を知らないという幼稚なものだけど、アクションはしっかり工夫を凝らして頑張っています。

ホース1本でそこまで引っ張るか？そんな方法で爆弾を外すか！と、彼の作品ならではの爆笑アクション満載。このシリーズに限らず、「TAXI」シリーズもジェット・リー主演作も、高級なものを目指そうとせずに敢えてB級作品として勝負しているのが潔い。

他の映画ではチョイ役ばかりで残念なジェイソン・ステイサム、この作品での彼はやっぱり最高です。タフで優しくて人情に厚い。依頼人の奥さんに誘惑されそうになっても、決して依頼人との関係を崩さない。抱きしめられた時の手の処理の仕方が良い。

ガイ・リッチー作品で共演済みのジェイソン・フレミングとのシーンもかなりあったので、ファンにはたまらんでしょう。前作に続いて登場のタルコーニ警部も飄々としていて良いし、ベッソン好みの長身金髪美女も不気味な迫力があってグー。

演出はアクションの見せ方を知り尽くしているようで、観ていて気持ちいい。どう見てもCGのカットも、この作品に至っては「味」であります。


■□明日の予告■□
CGとアクションの融合も面白いですが、ここらで生身のアクションを見てみたい！そんな映画。（これもCGいっぱいだけどね）