けいた と おちぇの親方日記

わんこと暮らす、のんびり日記

中休み;小説「新選組 幕末の青嵐」(木内昇著)

2017-11-25 12:00:00 | 書籍(小説)
今日は、秋の山中湖旅行記は中休み。

直木賞作家の木内昇さんの
小説「新選組 幕末の青嵐」を読んだ。



新選組のことを取り上げた小説を読むのは、実は初めて。

なぜ読む気になったかというと、
現在、日経新聞(夕刊)で連載されている
新聞小説「万波を翔ける」を読んで良かったので、
木内さんの他の作品を読んでみたいと思ったからである。

「万波」もよいが、本作品も良かった。
新選組の話というより、ひとりひとりの発する言葉が良い。
本当にそういっていたかは実際にはわからないので、
木内さんが発するものなのだろう。

◆鵜殿鳩翁(P70)
「自分が欠ければみな往生するだろう、
 どこかでそう思い込んでいた。けれど、
 結局組織など、人ひとりが欠けたところで、
 なんの影響もないのである。」

◆同上(P78)
「経験は積んできたかもしれないが、
 感覚はその場その場に置き去りにしてきて
 しまったようだ。
 中略
 組織内での評価に振り回されるだけで
 目一杯の日々だった。でも、そんな評価は、
 もしかすると人生においては些末なこと
 なのかもしれない。」

◆芹沢鴨
「自分の頭の上の蠅も追えぬ連中が
 仲間同士で囁き合う『世が間違っているのだ』
 という負け惜しみなど虫酸が走る。
 欲しいものがあれば、力尽くでものにすればよい。
 それが駄目なら、そのときは腹を切ればいい。
 世を変えたいのであれば、偉くなるしかない。
 そんな単純なことを、見識だの常識だのに
 照らしてややこしく考える連中の気が知れない。」

◆永倉新八(P224)
「いくら人がよく、人望が厚いからといって、
 才覚のない者に重要な仕事を任せれば、
 いずれ隊は破綻する。
 ならば、その人物を降格させるか、
 傍目に明らかな閑職に追いやるかと考えるのは普通だが、
 そういう芸のないことを土方は決してしなかった。
 中略
 本人ひとりが、じんわりと気付くよう、仕向ければよい。」

◆沖田総司(P225)
「剣を使うとき考えちゃ駄目だ。考えると深読みする。
 深読みというのは大抵間違った答えを出す。
 考えないで反射で動かないと、見誤る。」

◆土方歳三(P526)
「自分ではなにもしないくせに、口先ばかりで
 勝手なことを言っている奴を一番軽蔑しているんだ。
 そういう人間に限って、『やればできた』と言う。
 あとになってから言うんだ。
 でも俺たちはちゃんと一歩を踏み出したろう。
 無理だと言われたことをやり遂げた。
 俺たちはなにも、恥ずべきことはないんだ。」

では、今日のおまけ。

今日はポカポカ陽気であったので、日向でのんびり。













コメント
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