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国連改革条約を制定しよう!

2018-03-31 16:49:26 | より良き世界のために
 昨年国連本部は核兵器禁止条約を採択しました。 安保理常任理事国を含む核兵器保有国の全てが事実上の反対をしたにもかかわらず、法的拘束力を持つ国際条約が誕生しました。賛成した122か国のうち50か国の批准の後に発効します。発効後は核兵器が国際法上の「不正義」となります。核兵器廃絶に向けた非常に大きな一歩になることでしょう。

 同様にして「国連改革条約」の制定を目指しませんか。その目玉は安保理の常任理事国とその特権である拒否権を無くすことです。同時に安保理は「国連委員会」と名を改め、国連の政策執行機関とします。国連総会は「国連議会」と名を改め、国連の立法機関とします。国際司法裁判所は「国連裁判所」と名を改め、国連の司法機関とします。常設仲裁裁判所、海洋法裁判所、刑事裁判所(ICC)などの機能をこれに含めます。更に「国連軍」を創設します。当面は各国の軍備を借りつつ、速やかに自前の軍備を整えていきます。国連軍の整備が成った後は各国の軍備を縮小していき、最終的には武装解除します。

 第二次世界大戦の惨禍に対する反省から現在の国連が生まれて73年目になります。しかしその間も戦火と紛争は連綿と続き絶えることが有りませんでした。今現在もパレスチナやシリアで戦火が残り、核兵器の使用までちらつかせた武力でクリミヤ半島の帰属が変えられました。ミャンマーやチベットでの人種と宗教に纏わる紛争に苦しむ多くの人々がいます。北朝鮮やアフリカなどに日々数ドル以下の極貧生活に苦しむ多くの人々がいます。そしてそこは独裁政権やボコ・ハラムなどの武装勢力の巣窟なのです。米露など核保有国の核兵器削減は進まず、逆に北朝鮮などで核拡散が進行している有様です。

 国連は結局世界の警察官にはなり得ませんでした。それは安保理常任理事国が持つ拒否権が災いしています。世界中の紛争に対する夫々の利害得失により、特に米露両国による拒否権の応酬で安保理が満足に機能しなかったのです。その結果国連憲章で設けられていた「国連軍」は一度も実現しませんでした。国連創設の2年後に施行された日本国憲法の第9条に代表される非武装・平和主義はこの国連軍の実現を前提にしていたと思われます。

 現在日本では安倍政権が改憲を目指しています。その目玉は第9条の非武装・平和主義を事実上破棄することです。北朝鮮の核武装、ロシアのクリミヤ半島武力併合、中国の軍備拡張など物騒な世界の現状に合わせて自衛隊を戦力化し、軍備も拡張して米軍と共に戦えるようにしようとしています。しかしそれが本当に日本の進むべき道でしょうか。73年前の敗戦時に多くの国民が誓った不戦の決意に対し、後退としか思えません。第9条は人類が進むべき道の真上にあります。その非武装・平和主義を堅持し、むしろ国連を改革し、強化して我が国の安全と世界の平和を維持するべきではないでしょうか。

 一方改革後の国連は世界経済、貧困絶滅、差別撤廃、世界人口、地球環境、地球資源などあらゆるグローバルな問題に取り組まねばなりません。そのためには各国がその主権の一部を放棄する必要があります。例えばタックスヘブンは無くします。また昨年地球温暖化の為のパリ協定からトランプ米国政権が離脱しましたが、改革後の国連では許されません。軍事独裁政権も存在し得なくなります。これら全ての活動資金としては現在の分担金でなく、国連税に変わります。

 現在の欧州連合(EU)は改革後の国連の雛形に近いものです。英国の離脱や反EU勢力の台頭など、今EUは試練の時を迎えていますが、やがてこれを克服し、更に進化した形で発展していくと思われます。改革後の国連もすんなりと収斂することは決してないでしょう。EUよりも規模が大きい分、より大きな紆余曲折が待っているはずです。しかしやがてそれも収斂していくことでしょう。何故ならそれが人類の進むべき道だからです。さもなくば1000年後の地球に人類はいないかも知れません。

 昨年の核兵器禁止条約採択の原動力となったのは核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)でした。一方この国連改革条約採択に向けて原動力となるべきは世界連邦運動(WFM)でしょう。何故なら国連改革の究極の姿が「世界連邦」だからです。中でも我が国のWFMJはその中核を担えるはずです。何故なら我が国は既に衆参両院で「世界連邦推進決議」をしているのですから…。

 昨年の核兵器禁止条約採択の為に人々の心に強く訴え掛けて来たのは高齢の「被爆者」達でした。一方この国連改革条約採択の為に人々の心に強く訴えかけて行くべきなのはパレスチナ、シリヤ、ミャンマー等からの難民達です。更にアフリカやアジアなどで極貧に苦しむ人々です。また欧米諸国に住んでいても人種差別、宗教差別に苦しむ人々です。そして地球温暖化の為の海面上昇で苦しむ南洋の国の人々です。そしてそして…これら全ての為に亡くなった人々の遺族達です。

核兵器禁止条約採択の時と同様、この条約の採択には安保理常任理事国やその意向に従う国々が反対することでしょう。しかし世界の大多数の国々は賛成してくれると思います。核兵器禁止条約採択の時と同様に…。

 世界中の皆さん!戦火と圧政と極貧と差別に苦しむ皆さん、これらすべての為に亡くなった人々の遺族の皆さん、WFMの皆さん!WFMJの皆さん!国連改革条約の制定に向けて力を合わせ、今歩き出しましょう!