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韓国雑記帳~韓国草の根塾&日韓環境情報センター&ジャパンフィルムプロジェクトブログ

韓国に暮らして30年。なぜか韓国、いまだに韓国、明日も韓国。2022年もよろしくお願いします。

なぜか韓国で<龍馬伝>

2011-11-07 04:10:12 | 韓国あれこれ

 いま、韓国のケーブルテレビ、チャンネルJという放送局で<龍馬伝>を連日放送しています。おかげで、夜11時からはテレビの前から離れなくなりました。また、週末には<JIN>もやっていて、両方とも龍馬が出てくるので、連れ合いに説明するのが大変でした。

 日本では韓国のドラマも最近は地上波のチャンネルでやっているようですが、韓国はまだまだです。かつては地上波はもちろん、ケーブルチャンネルもダメで、正規のルートでは日本のドラマは一切見ることができませんでした。

 97年ごろから大学で日本語を教えたことがあるのですが、今から15年ほど前ですね、このころは学生たちに日本のドラマや映画、アニメーションを見せるために、帰国したときに中古のビデオを買いだめしたものでした。このとき教材としてはやっていたのが、宮崎駿のアニメの<トトロ>や<ラピュタ>で全部セリフを書き出して教材を作ったこともあります。

 映画やドラマではなんと言っても、「お元気ですか」で有名な岩井俊二の<ラブレター>。これは関西方言と標準語を比較するのにも使いました。この映画のおかげで小樽は一躍観光名所となり、ミュージックビデオのロケなどにも使われました。でも、最初に持ち込んだのは誰だろう? 当時、これらのビデオの海賊版がテクノマートという家電専門のショッピングセンターで売って、なんどか買ったことがあります(もう時効かな?)。店の中にはカラのケースだけがあり、店員と話をして大丈夫となると、とおくの倉庫(?)から<製品>を持ってくるという、なかなか雰囲気のある購入方法でした。

 ドラマでのヒットは「愛してくれと言ってくれ」。これは神保町でたしか4本8000円ぐらいで買ったもの。内容もよくわからず、値段だけで決めたのでしたが、これが大当たり。まず、主人公が手話で話すとき字幕が出る、ヒロインが主人公に話すとき、ゆっくり区切りながら話す。日本語を勉強している学生たちには、ちょうど聞きやすい早さでした。そのうえ、手話という<言語>が登場し、健常者としょうがい者のギャップやコミュニケーションの難しさなど、いわゆる<異文化理解>が出てくるのですね。このドラマは授業でかなり使わせてもらいました。

 さて、インターネットが普及し、画像ファイルが小さくなった7~8年前からは、同好会のHPから日本のドラマがダウンロードできるというすごい状況になりました。そのうえ、ボランティアで韓国語の字幕まで用意するというすばらしさ。人気のあるドラマは1000以上、ダウンロードされていました(もちろん、著作権に引っかかりますよ)。もちろん、僕は著作権を守らないといけないと思い、一切、ダウンロードなどは・・・そういえば、<北の家族>が全部あったなあ・・・。

 日本国内の著作権法が変ったため、これらのサイトは、いちおう姿を隠しましたが、P2Pでファイル交換をしている人たちは、しっかりいるでしょうね。

  たぶん、日本のドラマが韓国の地上波で放送されるということは、特別な事例(たとえば日韓合作だとか)以外は、難しいでしょうね。まだまだ、日本に対するアレルギーや嫌悪感が残っているのが現実です。でも、こっちのドラマに日本の俳優が登場したり(竹中直人が出ていました)、日本ロケをしたり(秋田、沖縄、福岡・・・)、韓国ドラマは日本で商売をするためにいろいろやっていますね。

 ここまでくるのに、何十年もかかったわけですから、まだまだです。こんな風にして、一歩一歩韓国と日本が近づいていくのでしょう。そんな変化を直接体験していることを、幸福だと思わないと。で、これからちょっとスピードを速めるために、なにか努力をしないといけませんね。そんな、思いがあります。

 おまけ:やっぱり<龍馬伝>は面白いですね。この面白さが韓国人に伝わるのかな・・・。