蜻蛉・莞爾の無責任漢字樂院

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「おこたる」

2010年03月11日 | 「語句」「言葉」~動詞扁(あ行~な行)
【「おこたる」】

≪辞書調べ≫
<怠る>
(!)しなければならないことを、なまけ心や不注意によりしないままでいる。なまける。さぼる。
「事件の報告を―・る」「注意義務を―・る」「準備を―・らない」
(2)病気の勢いが弱まる。良くなる。
(3)途切れる。中断する。
(4)油断する。気がゆるむ。



585 音符は、台。
“台”は、“厶(耜の形)”に祝詞を収める器の“サイ(口)”を加えて、耜を祓い清める儀式で“怡(よろこぶ)”のことである。
“怠”は、自力で作り上げて行くものではなく、天の恩恵を頼みとする心のことで、「おこたる」の意味。
“殆”と声字義に近いところがある。



582 正字は、“憜”。音符は、“隋(ダ)”。
“隋”は、聖所に供えられた祭肉のこと。
形の崩れている肉。
本来は、きちんとしていなくてはならないのに、崩れてしまっている心情なので、「おこたる」の意味。



843 音符は、“曼(マン)”。
“曼”は、頭を覆った布を引きよせ、流し目をする形。
“慢”は、蔑みの感情を込めて流し目で見ること。



900 音符は。“(ライ)”。正字は、“嬾”。
推測:人を頼りにする心情のこと?
“忄(りっしんべん)”を“女へん”になる時は、
「目につく、目立つ、目に余る」の意味が含まれる。



900
上記“懶”参照



098 音符は、“解”。
“解”には「分解する、解けてほぐれる」の意味を持つ。
“懈”は、緊張が解けて疲れて嫌になる・だるい心情のこと。「おこたる」


≪総評≫
人間の気持ちに関する言葉なので、どの文字にも“心”が関連している。

でも、疑問が残る。
“台”を部分に持つ“怠”と同じ要素の漢字には、“怡(よろこぶ)”が有る。
心がヘンに来ると能動的・積極的で、心が下の来ると受動的・消極的になるのであろうか?
“心”が下に来る文字を、更に調べる必要がある。




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