蜻蛉・莞爾の無責任漢字樂院

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「あらわす」

2009年12月15日 | 「語句」「言葉」~動詞扁(あ行~な行)
【「あらわす」】

≪辞書で調べてみると≫
<表す(表わす)>
感情などを表情や外見から読みとれるようにする。
「怒りを顔に―・す」
人が、考え・感情などを、言葉・絵・音楽などによって相手に示す。表現する。
「自分の気持ちを言葉に―・すことができない」
「荘厳な雰囲気を音楽で―・す」
記号や色がある意味を示す。表示する。《表》
 「交通信号の赤は『止まれ』を―・す」
「地図で寺を―・す記号」

<現す(現わす)>
今までなかったり隠れていたりした物・姿・様子などを、外から見えるようにする。《現》
「姿を―・す」
「全貌を―・す」
「正体を―・す」
「本性を―・す」

<顕す>
広く世間に知らせる。顕彰する。《顕》
「碑を建ててその功績を世に―・す」
口に出して言う。

●〔「あらわれる」に対する他動詞〕


≪「あらわす」と訓読みする漢字≫


ヒョウ/* biao3
おもて あらわす あらわれる <きわだつ>
<かしら><たていし><しるし><ひかげばしら>
<のり、てほん><かたち><うわぎ><文体の名><こずえ>
≪たわら、うえ≫
字統:752
常用字解:541-1
1169/10593

<解字(常用字解)>
毛 と 衣 とを組み合わせた形。
衣に毛を加えて“裘”の毛をあらわす ⇒ 表
∴裘(かわごろも=毛皮で作った衣)は、
毛のある方がおもて、毛のない方が裏の事から、
「おもて」の意味となる。
おもての意味を「あらわす、あらわれる」の意味。
●裘は原字



ケン/ゲン xian4
あらわれる・あらわ あらわす <まのあたり> 
うつつ
字統:281
常用字解:174-2
0865/07229

<解字(常用字解)>
古い文献には見えず、おそらく顯(顕)の形声の文字として作られたのであろう。
偏の部分の“王”は、おそらく霊力を持った玉。
玉に糸飾りを付けて神霊の憑り所とし、それを拝んでいる姿 ⇒ 顯 顕
∴そこに神霊がたち顕れるのであろう。
☛後世に、顯(顕)の替わりに用いられた ⇒ 現

<解字(漢語林)>
“見”は、「みえる」の意味。
王(玉)を付して、「玉の光があらわれる」の意味。


顕 顯
ケン/* xian3
<煌びやかな頭の飾り> あきらか あらわれる 
あらわす あらわに <そと><みる><高貴なもの>
常用字解:170-3
1435/13216・13217

<解字(常用字解)>
頁は、頭部に儀礼用の帽子を付けて拝んでいる人を
横から見た形。
[顯-頁](ケン)は、霊の力を持つ玉の形をした“日”の下に、糸飾りを付けて神霊の拠り所として用いるものの形。
“顯・顕”は、玉を拝んで神降ろしをしている人
☛神霊にあらわれること
後に“顯(顕)”の形声の文字として“現”が作られた。


著 著
①チョ/* ②チャク/ジャク ①zhu4 ②zhuo2
あらわす あらわれる いちじるしい
字統:620
常用字解:444-4
1116/09848・09849

<解字(常用字解)>
者は、外からの侵入者から集落を守る為のお土居(土の垣)で、お土居の中の各所に呪いのお札のように、曰(書)が埋められている。

曰(書)によって侵入者を防ぐ呪力をお土居に附着させることが出来たと考えたのである。
“著”は、その呪力が顕著であり、著明であること。
「いちじるしい、あきらか」の意味
 

≪意味合いが「あらわす」の漢字≫


ロ/ル 慣用:ロウ lu4 / lou4
つゆ(あらわす)あらわにする(あらわれる)
<うるおす><つかれる><やぶれる>
<はかないことの例え><わずか><少し>≪あきら≫
常用字解:666-2
1412/12992

<解字(蜻蛉)>
“各”は、祈り(口:サイ)に応じて神(夂)が一人で降りてくる。
“路”は、人が歩く所にその場所。
神は、天(雨:あめ)から、その路に現れる = 露
◆露呈


呈 呈
テイ/ジョウ cheng2
<たいらか>~たいら <あらわす> しめす  
(たてまつる)≪すすむ ≫
常用字解:459-2
0229/01340・01341

<解字(常用字解・蜻蛉)>
壬(テイ、下へ行くごとに幅が長くなる)は、爪先で立っている人を横から見た形。
サイ=口を高く掲げて神に呈示すること ⇒呈 呈
  「すすめる、さしあげる」の意味
その示しに応じて、神が何かの啓示をあらわす。
◆露呈



①ホウ/ボウ ②ハク/バク ①bao4 ②pu4
(あらい)<あらす> あばれる <おかす><悪い>
<度を過ごす><うつ:撃つ、素手で撃つ>(にわか)
(さらす)<あらわす> あばく <かれる>
字統:832
常用字解:592-2
0613/04748

<解字(常用字解)>
“日”と“獣の屍骸の形”とを組み合せた形。
獣の屍骸が太陽にさらされている形 ⇒ 暴
  「さらす、さらけだす」「あばく」の意味
●?[日/出/大(廾)/米](04776)は本字 暴は俗字


状 狀
ショウ/ショウ zhuang4
(かたち)<あらわす><かきつけ、手紙><文体の名>
常用字解:323-3
0844/07014・07015
 

発 發
ハツ/ホチ 慣用:ホツ fa1
(はなつ)(ひらく)(あばく)(つかわす)<おくる> 
たつ <でる><おこる><あらわす><うごく><のびる>
字統:721
常用字解:520-3
0901/07691・07692

<解字(常用字解)>
“癶:ハツ”は、止を二つに置き左側を横方向反転するの形。止(=足趾の形)を左右にそろえ出発する姿勢。
下部は、弓を射る形。
開戦に先立って先ず弓を射て開戦を知らせる ⇒ 發
「はじめる、おこる」の意味
「あらわれる、あらわす、あばく」の意味



ショウ/* zhang1
<あや> あきらか(あらわれる)(あらわす)
≪あきら≫
常用字解:320-1
0449/03312

<解字(常用字解)>
“章”は、入れ墨をする時に使う針(辛)の針先の部分に、墨だまりのある形。「あきらか」の意味。
彡は、色や形の美しいことを示す記号のような文字。
“彰”は、入れ墨文様の美しいこと。
 ☛ 入れ墨の美しい文様が「あらわれる」の意味 



ケイ/ギョウ xing2
かたち かた・がた 、かたちづくる>
(あらわれる、あらわす)≪なり≫
字統:236
常用字解:146-3
0446/03297
●?(03300:形)は本字 形は俗字


憲 憲
①ケン/コン ②ケン/* ①xian4 ②xian3
<さとい> のり <いいつけ><のっとる><あらわす>
<主要な地位にいる役人><さかんになるさま>
常用字解:169-2
0483/03533・03534



①ショウ/* ②ショウ/ジョウ ③キョウ/ギョウ 
①zhao1 ②shao2 ③qiao2
まねく <うごく><あらわす><つなぐ><あげる>
<あがる>≪まねき≫
常用字解:308-3
0526/04013


撰 撰
①②セン/ゼン ①zhuan4 ②xuan3
<とる><そなえる><あらわす><あつめる><つくる> 
えらぶ ≪あつむ、たつみ≫
0551/04314・04315

 

①サン/ゼン ②セン/ゼン ①chan2 ②zhuan4
<弱々しく力がない> そなえる <あらわす>
0117/00582



セイ/ショウ jing1
はた(あらわす)
字統:515
0579/04519


甄 甄
ケン/シン ①*** ②zhen1
すえ <陶器を作る>(つくる)(みわける)<あらわす>
0876/07397・07398
●甄は本字 甄は俗字



①タン/ダン ②テン/* ①tan3 ②zhan4
はだぬぐ <あらわす、露出する><しろむく>
1183/10759



①ハク/* ②ホク/* ①bo2 ②***
<ぬいとりしたえり><あらわす><おもて>
1183/10767



①ケン/* ②ケン/ゲン ①jian4 ②xian4
みる みえる <みかた> まみえる(あらわれる)
(あらわす)(しめす)みせる <まのあたり>(る)
(らる)≪あきら≫
常用字解:162-1
1188/10801


覚 覺 覐
①カク/* ②コウ/キョウ 慣用:カク 
①jue2 ②jiao4
おぼえる さとる さとり(さとす)<あらわす> 
さめる さます < うつつ>≪まなぶ、おぼえ≫
常用字解:065-4
1190/10809・10810-1189/10803
●覚:新字体・覺:旧字体は本字 覐は古字



ロ/ル lu4
みち じ <旅><大きい><つかれる><あらわす>
<天子の車><行政区画の名>
常用字解:666-1
1265/11473


録 錄
①リョク/ロク ②ロク/* ③リョ/ロ 慣:ロク
①②③lu4
(しるす~記憶する)<書き付け><うつす><統る>
<あらわす><しらべる>
字統:956
常用字解:670-1
1358/12476・12477



ヨウ/* yang2
あげる あがる <あらわす、あらわれる>
1441/13258



①②シュウ/シュ ①②shou3
くび こうべ(はじめ)さき <おさ><かみ><かなめ>
<刀のつか><もとづく><はじめる><あらわす>
<拝する><正しい><詩歌を数える語><もうす>
<したがう><むかう>(おびと)<しるし>
常用字解:275-2
1451/13386

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