9歳以下の子供行方不明者が毎年1000人も？

日本でも毎年平均1000人ほどの幼児行方不明者が発生しています。この行方不明者数には親の都合である日、小学校へ登校できなくなった件数（一家夜逃げ、離婚した片親の連れ去り事件）、つまり重大犯罪に巻き込まれない件数も含まれています。しかし、犯罪に巻き込まれた失踪事件は10%位ではないかと推察されるそうです。なんらかの犯罪に巻き込まれて命を奪われているケースも多く、警察はこの9歳以下の失踪や家出については重大案件として捜査に取り組む姿勢を鮮明にしています。

親の都合で夜逃げや片親の連れ去り事件のケースは直ぐに判明します。しかし、神隠しのようにある日突然我が子がいなくなった親御さんの心労を思うと他人ごとではないと多くの日本人は同情を寄せます。

では犯罪に巻き込まれて殺人事件まで発展するのは、子供の知人による犯行が多いことがわかってきました。千葉のベトナム人少女を殺害したのはボランティア団体の交通巡視員でした。毎朝声を掛けていますので子供は顔見知りから「車で家まで送っていくよ」と言われ、安心して車に乗り込んでしまったのです。

神奈川県で少女を殺害して近所の裏山に遺体を放置したのも、少女自宅近所の男でした。つまり、顔見知りの加害者が犯行を隠すために殺人に至るケースが多いのです。

このように、小学生の失踪は犯罪に巻き込まれた可能性が高いという事なのです。日本では殆どなじみがないですが、アメリカでは幼児の行方不明事件が毎数十万人単位で発生しています。数十万人という数字には驚嘆します。

誘拐された子供の多くは、国外を出てメキシコなどに人身売買されていると言われていますが、性犯罪者による拉致監禁や、殺人に発展しているケースも多いそうです。しかし、行方不明者が見つかるケースは少なく、牛乳パックに貼られる行方不明者の写真は増えるばかりです。

このような悲惨な未解決事件があるからこそ、米国の親たちの危機管理には瞠目するものがあります。米国の小学校の子供は常にスクールバスで学校から行き帰りをし、ハイスクールに進級しても親に送り迎えをしてもらうのが一般的です。テレビドラマや映画にあるようにスクールバスに乗り込むシーンや親の車に同乗して高校まで通学するシーンを覚えている方も多いと思います。

日本の小学生の様に自分で歩いて登校下校する事はまずありえないのです。栃木県の児童誘拐殺人事件では、二人で一緒に学校から帰る途中、二人が別れて一人になった子供が誘拐されてしまったのです。

子供は純真で親切です。「道を教えてくれるかな？」と車で近寄り連れ込んだ事実が判明しています。日本の少子高齢化による人口減少のため、近所の目がほとんどなくなっているのです。田舎では道を歩く人が少ないので、子供たちが犯罪に巻き込まれるケースが今後ますます増えると予想されます。

防犯ブザーを鳴らしても、駆け付ける人がいなければ何の役にも立ちません。二人一緒に下校しても犯罪者二人に対抗することなどできません。防犯カメラがあっても犯罪が行われたら後の祭りです。

それでは犯罪者から子供を守る方法はあるのでしょうか？ある地方では同じ小学校に通う子供を持つ親たちがグループを作り、登校下校時の送迎を順番で受け持っているそうです。子供の安全を守るためには父兄の負担は大きいようです。

小学校が自宅から近いからといって安心できない世の中になりました。小学校から下校した時間を親に連絡するシステムはほとんどの小学校に採用されているようです。3時に学校を出発して通常10分かかる時間内に帰宅しなかった場合、親はすぐ学校へ安否確認連絡できるのです。しかし、犯罪防止には役立つとは思われません。

やはり、子供を守れるのは親だけだと思います。過保護と言われようが通学下校時に親たちが送り迎えをすることでしか子供たちを守れないのではないかと危惧しています。幼児ポルノ漫画を好む若者が増えているとの情報もありますので、被害に遭遇しないための知恵を父兄が出すしかないようです。

少子化のため小学校の統廃合が日本全国で実施されています。そのために自宅から遠く離れた学校へ通う子供も増えるでことでしょう。将来、子供の安全を守るのはどうしたら良いかという難題が目前に迫っているのです。


さて、新潟の少女誘拐殺人事件についてある方のプロファイリングを記載します。犯人は自家用車を持たない顔見知りで、少女自宅近所に住んでいる無職の男だそうです。その根拠は自宅に連れ込み、殺害したが遠方に運ぶことができず、証拠隠滅のため近所の線路に放置したという推理です。15時以降、外出でき、少女を知って声を掛けることができるのは近所の無職男性であろうとも述べています。

さあ、真相はわかりません。しかし、新潟県警は近所への聞き込みをしらみつぶしに行っているようですので「さもありなん」かもしれません。早期の犯人逮捕につながってくれることを願うばかりです。