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さあこれからだ(鎌田 實)

2013年02月23日 11時27分18秒 | 日記
さあこれからだ:/49 甲状腺検診、加速させよ=鎌田實
毎日新聞 2013年02月23日 東京朝刊に鎌田先生が福島県の子供たちについての投稿をしています。
参考になるので掲載いたしますね。投稿は下記の通りです。
                  
                     記


 福島県の県民健康管理調査の検討委員会が、新たに2人の子どもに小児甲状腺がんが見つかった、と発表した。東京電力福島第1原発事故後、がんが見つかったのはこれで3人となった。さらに7人の子どもに甲状腺がんの疑いがあり、追加検査中だという。

 検討委の鈴木眞一・福島県立医大教授は「もともとあったものを発見した可能性が高い。原発事故との因果関係は考えにくい」と語ったが、それを聞いて納得するお母さんは、多くないのではないか。

 このニュースを緊急にぼくのブログに載せたところ、南相馬市の若いお母さんからメールが届いた。「怖くなった。とても不安です」と書いてあった。当然だ。

 通常、小児甲状腺がんの発生率は100万人に1人といわれている。36万人の子どもがいる福島県で3人見つかったということは、福島県での発生リスクが、通常の10倍近くに上がっていることを意味している。

 チェルノブイリ原発事故では、高汚染地域で6800人の子どもたちに甲状腺がんが発生した。発生数は、原発事故の4年後に急激に増加している。だからといって、事故から2年の福島で甲状腺がんが発生しないということにはならない。

 ぼくがチェルノブイリの放射能汚染地域を初めて訪ねたのは、1991年1月。原発事故から4年半後だった。当時、国際原子力機関(IAEA)も世界保健機関(WHO)も「原発事故で健康被害はない。多くは放射能ノイローゼだ」と発言していた。

 だが、実際にベラルーシ共和国の小さな村を訪ねると、複数の小児甲状腺がんの子どもがいることに気がついた。当時は、甲状腺に注目した検診はほとんど行われていなかった。事故後どの時点で小児甲状腺がんが発生したかは、検診が十分でなかったため、分からなかった。

 すぐに手を打った。ぼくが代表をしている日本チェルノブイリ連帯基金(JCF)は、日本から甲状腺の専門医を連れていき、放射能汚染地域で甲状腺検診を始めた。現地の病院に超音波検査機器を送った。原発事故と小児甲状腺がんの因果関係が公的にみとめられたのは、この数年後である。

 福島の県民健康調査検討委は、2年半かけて子どもの甲状腺検診を行う計画だが、これはまずい。「4年たたないと小児甲状腺がんが出ない」という考えに寄り過ぎているのではないか。検診はできるだけスピーディーに進める必要がある。

 だが、県は検討委の委員を事前に集めて秘密裏に「準備会」を開き、1例目の小児甲状腺がんが発生した時「原発事故と因果関係はない」と、見解をすり合わせていた。

                                 途中略

                 長い記事になっていますので以下割愛します。

しかし、検討委員会に最初から被害の当事者である福島県民の代表が入っていれば秘密会議など行われなかったと鎌田先生は喝破しています。専門家の意見は正しいという上から目線でしか考えられない人々にとって地域社会と話合うという発想すら浮かばなかったのです。この指摘は県民も積極的に行政が決定した会議や委員会を注視し、必要ならば参加を申し入れなければならない、無関心ではいけないという我われへの警鐘と考えるべきなのでしょう。


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