持ち時間とこだわり

　こだわりは人によって違いますがそれとは別に、どこまでこだわるかという話も設計にはあります。もっと他にいい案があるかもしれないという可能性はいつでもどこまでもあります。でも締切り、体力などが持ち時間を限定してくれますから、どこまでと言ってもどこまでも考える訳ではありません。

　いくら患者さんのことを考えているお医者さんとは言え，眠たくなるから睡眠を取ります。患者さんが苦しんでいる状況でも、やっぱり睡眠は取ります。患者にとって結構、白状に感じる事もありますがそれは逆恨みです。これはベストを尽くすと言うこととは別問題です。話がずれました。
　限られた時間で最良の回答を求めていると言う意味では、碁打ちも同じです。序盤から持ち時間を使いすぎては，後半の大事な一手に焦りがともなう。序盤だからと流れに任せていると、大事な局面を逃してしまう。勝負所をいかにおさえられるか。勝負事の鉄則です。

　結局、どこにこだわるかもどこまでこだわるかも人によって違います。それこそが個性です。だから面白い。もっとも問題なのはこだわったからと言ってそこがうまくいくとは限らないというところにある・・・

竣工写真アップ→［かめ設計室］HP