やんちゃでいこう

5歳の冷めた男の子の独り言

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幽霊だけど恋してる―18話

2013-07-07 21:49:29 | 小説
まさか優一が、私のことを好きだったなんて。

愕然とした。

私早まったことしたんだ。

本気で好きでもない先輩と付き合って、そしてもう戻れない世界にいる。

嘆いても嘆いても、どうにもならない事実。

ワナワナと震えている。

見えない透明な涙が溢れる。

こんなことって。

そこにしゃがみ込んで泣いた。

わんわんと大声をあげて。

幽霊という立場なら、優一にもクレープ屋にも、通りを歩く友達にも聞かれない。

だから泣き続けた。

どの位泣いたか。。。。

声も枯れた。

クレープ屋の車もない。

もちろん優一も誰の姿も消えていた。

フラフラとした足取りで、路面を歩いた。

浮遊していると言っていいかもしれない。

何も考えたくなかった。

なのに優一の顔だけが浮かんでくる。

どうして・・・・。

ドアを通り抜け、部屋の壁を突き抜け、ベッドの上に転がった。

目を瞑る。

眠ろうと思った。

幽霊だって寝ることが出来る。

生きている時と習慣は変わらない。

それでも寝つかれなかった。

どのくらい時間が過ぎたか、やっとウトウトし始めた。






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