やんちゃでいこう

5歳の冷めた男の子の独り言

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メール。

2010-04-30 07:37:24 | 小説
「寂しいのか?」
送信ボタンを押した。
ものの1分もたたないうちに返事が来る。
「うん。すごく寂しい」
本名も顔もわからないまま恋に落ちてた。
寂しい。。。その言葉に反応してしまう。
今すぐにでも会いに行きたい。
でも何も聞かないのが暗黙のルールだった。

しかし今の気持ちを抑えることができない。
「会いに行きたい」
そう一行書いた。
送信ボタンを押した。
少し後悔もした。
返事が返って来るのをドキドキしながら待った。

携帯が光る。
メールを開いた。
「ありがとう。でもムリ。私も会いたいけど。。。ごめん」
わかってはいたが、期待もあった。
胸が張り裂けそうなぐらい痛い。
何かが口の中から溢れてくる気がする。

何も期待していない出会い。
何気ない会話の中で、少しずつ広がっていく思いに、次第にメールが来るのを待つようになった。
来ない日があると、一日我慢した。
二日我慢した。
三日目には我慢できなくなった。
「何かあった?忙しい?」
その言葉を送ることさえ、不安だった。
もしかして嫌われた?
そんな思いでメールを送る。
「何もないよ。ごめん。忙しかったんだ」
そのメールを受け取ると、安心した。

今君に恋してる。
メールの一文に心をときめかせ、悩み、そして自分だけの女性にしたいと願う。
会いたい。
その思いをぶつけたつもりだった。
君を愛してる。
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将来の夢のために

2010-04-28 07:24:33 | 小説
今日からGWという会社もあるみたいだ。
でも俺の親父は仕事らしい。
朝からバタバタと出かけていった。
お袋も仕事だという。
保育園に行く俺は、やはりこれも仕事みたいなものだ。
同じように出かけて同じように帰宅する。
保育園は遊ぶ時間は当然あるが、最近はいろいろと強制された行事を行う。
お茶や音楽にダンス。
これは本人の意思に関係ない。
もちろんガキの集団だから、やる気のないやつは当然いる。
でも俺は違う。
若いうちにできることはなんでもトライするべきだと感じている。
将来それが実になるとは限らない。
でもやっていて損は無いと思う。

親父は大人になって趣味を見つけた。
子供のうちにはできないことも沢山ある。
でも子供だから抵抗無く覚えれることもある。
だから俺は真剣に取り組む。
今なんでもかじっていれば、どこかで何かの実や花が咲く。
そう信じている。
それが足がかりに、定年間際の歳になって、趣味に変えれればそれはそれで素敵だと思うし。
今はそのために練習だ。
いちにさんし・・・
ターンにステップ。
今ならまだダンサーになることも、歌手になることも可能だ。
いちにさんし・・・
マイケルジャクソンみたいになれるかも。
いちにさんし・・・
もしかしてこの柔らかい動きを利用して、建築工事現場で働いてるかもな。
いろんなことが可能だ。
まだまだ将来の夢の範囲は広い。

ただ。。。俺はウルトラマンや仮面ライダーになれるとは思ってないけどな!
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ゆうくんとの会談

2010-04-27 07:28:23 | 小説
久々に3日続けて天気だと思っていたら、今日は雨で強風らしい。
このブログの作者が、先日まで新しい小説を書くんだと息巻いていて、任せていたがどうやら体調を崩して、短編小説で我慢したという報告を受け、久々に俺が戻ってきた。
俺は5歳の裕二郎さ。
作者は自分の恋愛経験を70%で残り30%ぐらいは着色しているらしいが、俺は大人になっても、参考にしたくない(--;)
そう思いながら読ませてもらった。

作者 「なかなかいい作品にできなくって。恋愛物は難しいな」
裕二郎「ろくな経験してないからだよ」
作者 「バカ言え。それぞれが大切な思いでさ。そしていい経験になった」
裕二郎「そーかな。中学生の思い出とか、20台のころの彼女とか。未練たらたらじゃん」
作者 「男ってそーいうものさ。恋愛の区切りのつけ方がヘタなんだよ。いつまでも尾を引いてしまう」
裕二郎「俺はあーはなりたくないね」
作者 「大人になればわかるよ。俺ももっと多くのいろいろな恋愛を重ねてきたけど、今回はアレ以上に書くのはできなかった」
裕二郎「行き詰まりってやつか」
作者 「いや。そーじゃない。70%は本当のことだからね。これからいろいろと書いてしまうと他の作品ができなくなる。」
裕二郎「いい訳だね」
作者 「そうかもな。でも恋愛作品はまだまだ書くかもしれないし、あれは短編小説の第1章みたいなものさ。本当はもっと書きたかったんだけど体調がね」
裕二郎「まぁ早く元気になれ。ところで次回作は?」
作者 「ある人が現世に蘇る。そんな作品を考えてるよ。恋愛ものではない。前の作品に少し似通うものがあるけど、ちょっとしたSFだよ」
裕二郎「期待はあまりせずに、楽しみにしてる。これ俺のブログのはずなんだけど、最近違うような・・・」
作者 「ゆうくんにはこれからも活躍してもらうよ。ただ俺も好きなもの書いてみたいし」
裕二郎「まぁ読ませてもらう。ではまた!」

そういう訳で、まぁ今後も宜しくお願いします。

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月明かりの中で。

2010-04-26 21:23:47 | 小説
車の中から携帯の明かりを見ていた。
月明かり照らされた波も視線に入る。
彼女が誰かに電話をしている。
呼び出し音に慌てたように携帯を掴む。
助手席のドアを開けて、防波堤にかけていく。
その姿を寂しく視線だけで追いかけていた。

誰と電話している?
相手の顔も姿も知らないけど、どんな相手なのかはわかっている。
それなのに止められない自分がいる。
苦しいほどの思いと、今にも溢れだしそうな感情を殺して、ハンドルを握る指に力がはいる。
彼女の視線が時折、俺をうかがう。

少し視線をずらしてみた。
月明かりを落とした波のせいだろうか。
少し視界がぼやけて見える。
カーステからバラードが流れている。
♪~~今すぐに抱きしめて唇を奪いたい~~♪
俺自身もそれができたらどんなにいいだろう。
ドアを開けて彼女の携帯を振り払い、唇を重ねることができるなら。
それができたら。。。

携帯が閉じられて、彼女が戻ってくる。
何事もなかったかのように、暗闇の中で笑みを浮かべながら。。。
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感傷的な恋(男)-最終話

2010-04-26 07:16:17 | 小説
ともちゃんを送った後、ひとりでドライブをしてみた。
この数十年に付き合った女性の中で、何人のことを思い出すことがあるのか。
淡い恋から、恋愛、不倫など幾たびも重ねた恋に、それぞれに未練を残している。
決して忘れることの無い出会い。
そして今でも心が苦しくなる瞬間がある別れ。

ともちゃんとは中学生のころの思い出だ。
元をただせば、小学校の時の恋もある。
初恋というほどではないが、今でも記憶にある好きだった人の記憶もある。
まだ3歳ぐらいの時の記憶だ。
生まれてからずーっと恋はし続けた。
何人の女性に告白されただろうか。
何人の女性に思いを告げただろうか。
失恋や恋愛を繰り返して生きてきた。
今でもそれは慣れない。
苦しい瞬間もある。
悲しくてどうにかなりそうな瞬間も。

過去の思い出に悩まされる時間もある。
あの時にこう言えば、別れることもなかったと。
男というのは、すべてを断ち切って次には進めない。
身体だけの関係であれば、次に進める。
身体だけの関係でも、自分が満足できればもう一度会いたいと思ってしまう。
なんと愚かな生き物だと、自分のことでありながら情けなくなることもある。
それが恋という形になってしまうと、永遠に忘れられないものとして、心の引き出しに仕舞われるのだ。
その引き出しは、何かの拍子に開かれる。
次の恋をしていても、その次の恋をしていても。
なぜ今更?
なぜそんな未練が。
そう思いつつも、今の彼女と前の彼女を比較しているわけでもないのに、ふと記憶の中から蘇るのだ。
男というのは情けない。
そして女々しい生き物だ。
女性よりも数段と。

<終わり>


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