やんちゃでいこう

5歳の冷めた男の子の独り言

↓投票ボタン押してね

blogram投票ボタン

現実からネットへ

2014-11-29 23:01:23 | 小説
君を見つけた。


特別、探していたわけじゃない。


見つけた瞬間、どきまぎした。


どうしてなのか。。。


君を目の前にしたように。。。。


Webのなかの出来事。


それだけなのに。。。


偶然見つけた写真の中に、笑顔の君がいた。


普段見かける君の変わらない笑顔。


そこには、物語にもできないぐらい現実のストーリーがあるのだろう。


わずか数行のブログに、君が誰に向けて何を発信しているのか。


それを知る人は、、、君のことをよく知っている人なのだろう。


その切り取った一コマの中で生きている君。


その姿を見ると胸が締め付けられる。


僕の君じゃない。


それがとても・・・とても辛い。


「きっとどこかで会えるよ」


君はいつだったか、そう言った。


でももうそれは現実にはならないだろう。


僕は君にフラれたんだ。


あの時に約束はしたけど、もう君に会うのは止めよう。。。。


その気持ちを見透かされたように、君の笑顔がWebの中から見える。


このサイトも開くのはよそう。


虚しくなる。


そして同時に、自分の思いを封印しよう。


もう君は、現実ではなくてネットの世界の様に、触れることが出来ないのだから。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

君に何度目の恋を

2014-11-20 07:39:09 | 小説
いつもと違う君の姿が見えた。



通りの向こう側からでも、驚くほど綺麗だ。


いつも好きには違いないが、今日は2000%にも感じる。



そんな君も必ずと言って良い程、俺のこと気付いてくれる。



立ち止まって動けなくなる俺に、わざと見えるように全身でアピール。



誰も傍にいないのなら、きっと駆け足で君の傍により、即座にプロポーズしただろう。



口パクで、『好きだ』って言う。



不思議そうな顔をしながらも、君は笑顔を崩さない。



そんな君とどーしても話がしたくて。。。。



何度も店の前を往復。



でもいつの間にか君は店の奥に消えたままだった。



翌日。



もう一度会いに行くと、いつもの君がいた。



彼女を店の外に誘い出す。



言えなかった言葉が、流れるように口からこぼれる。



「昨日の優ちゃん。完全に俺のハート打ち抜いた。プロポーズしそうになった」



なぜか過去形になる。



いや今もなんだけど!



そこだけが言えない。



「まぁお世辞が上手」



そう言って笑う彼女に、「本音だよ。マジ」



満更でもない君。



どこかで見ていた店長が、後から俺に駆け寄ってきて、「優ちゃんとこれからデートするん?もうじきバイト終わらせるから」



変に誤解。



でもそれが嬉しい。



いや違うけど。。。。が言えなくて、ただ笑いながら君の姿を探す。



本当にそうあれば、幸せだ・・・・。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

どんな関係?

2014-11-19 18:31:51 | 小説
なぜだか・・・・。



目を覚ましてみると、そこに君の顔があった。



彼女は上から俺を見降ろしている。



「うん??どーした?」



「なんでもない」



少しクスクスと笑いながら、君が立ち去る。



身体を半起しにして、彼女の後姿を眺める。



ポニーテールが歩くたびに揺れる。



小柄だけど、割とよいスタイル。



付き合っているマイナス0.5の関係。



付き合う寸前と言ったらいいのか。。。。このまま終わると言ったらいいのか。



微妙な関係。



それでも、彼女はやきもち焼き。



俺との距離が縮まりそうな子には、先制パンチ。



良い雰囲気になると、壊しにかかる。



そんなに俺が好きなら、、、、、受け入れてやる。



そう思っているのだけど。



どうもお互いの言葉が、かみ合わない。



好きって・・・・簡単なようで上手く伝わらない。



正面からぶつかっても、どうも返事が曖昧。



よくわからないけど、、、彼女がいたずら好きなのはわかる。



だって・・・・目覚めた俺の髪の毛が、ちょんまげにされていた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イルミネーション

2014-11-17 07:37:16 | 小説
ひとりぼっちで、イルミネーションを見ていた。



どんどんいろんな場所で見ることが増え、そんなに珍しいとか立ち止まって見る・・・なんてこともなくなった。



それほど浸透したのかもしれない。



それだけが理由でもなく、一緒に見る相手がいない。



これが大きな理由。



でも今。。。。



この瞬間を一人で見ていた。



ほとんど青と白のイルミネーション。



その2色なのにとても綺麗だ。



それは色々と工夫されていて、ここ最近の進歩の凄さを伺わされる。



でも。。男一人で楽しむものではないと思ってる。



だけど今は。。。。少し違う気持ち。



実は、あのイルミネーションの向こう側に見えるお店の中に、君がいた。



彼女の居る場所は、暖色系の明かりと、クリスマスのデコレーションがされたカフェ。



この位置からは、よく見える。



「いつか一緒に見ようよ」



約束したんだ。。。。



でも残念ながら未だに実現していない。



だけどこの場所に来れば、遠くに働く君とイルミネーションを間に挟んで見上げることが出来る。



もしかして君もこの瞬間、見上げてるかもしれない。



そう思うことだけが・・・小さな幸せ。



我に返って少し恥ずかしくなる。



誰にも見られていないだろうか。



周りをキョロキョロ見渡して、足を勧めた。



君に居るあのお店で、暖かいコーヒーを飲もう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

交差の一瞬

2014-11-14 12:39:13 | 小説
赤信号が見える。



前に2台の車が、テールランプを赤く染める。



速度を落として、後尾に着こうとしていた。



その信号機の横にはバスの停留所があり、丁度バス待ちの人が集まっている。



その中に、身長は165cmぐらいでギターバックを抱えた女子高生がいる。



彼女とは、このバス停の前で会う一瞬だけしか知らない間柄。



だけど毎日会っていると、互いに妙な意識が働く。



多分女子高生は、『気持ち悪いおっさん』という意識かも知れない。



俺の車が見えると、視線を別の角度にずらす。



それがわかっていて、俺も意識しないようにする。



俺自身は、、、女子高生という年下の相手に、特別な感情は持ち合わせていないつもりだ。



ただ彼女に対しては、少しだけ違う感情が無いわけでもない。



0.5秒ほどすれ違うだけ。



それなのに女性として・・・少しだけ意識はあった。



だからこそ、変に思われたくない。



視線をフロントガラスから正面を見たまま運転する。



ただ時折、ちらっと視線を向けると・・・。



そんな時だけ、女子高生は車の中を見ていた。



一瞬視線が合って背ける。



それ以上もそれ以下も無い。



怖いもの見たさかもしれない。



それでも・・・・恋愛と言う感情は皆無でも、互いに何か意識している。



それが・・・・わずか0.5秒でも。



同じ時間を共有しているのかもしれない。



今日も彼女は、ギターバックを持ちながら、遠くからくる俺の車に気付いた瞬間、視線を下に向ける。



それ以上何も変わらない時間の中で。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする