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逆境こそ成功のチャンス

No.775 【 正常営業循環基準 】

2008年06月28日 | 会計用語


[用語]:No.775 【 正常営業循環基準 】


[解説]
負債は大きく分けて
流動負債と固定負債の2つに分類します。

もう、ご存知の通りですね。


ちょっと、ややこしいのですが、
この「流動」 「固定」 を分類する方法にも
2つの基準があるんです。


1つは、「正常営業循環基準」
そしてもう1つは、「一年基準」です。


今回は、「正常営業循環基準」を説明します。


支払手形や買掛金など、会社にとって
主な営業取引のプロセスにある負債は、
原則として、「流動負債」に分類します。

正常な営業プロセスであれば、たとえ
その支払期限が1年を超えるものであっても、
すべて「流動負債」とするルールを
「正常営業循環基準」といいます。




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がんばれOL!
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工業社会と子どもたちの時間(6)



春に種まきをして、
夏に除草し、
秋に収穫する・・・という流れを
人間の都合で勝手に変えることは
基本的には、できないことでした。


また、日が登るうちに仕事を始め、
暗くなるとやめるという一日の流れを変えることも
基本的には、できないことでした。


消費者にとっても、
イチゴは春の一時期だけの食べもの・・・
トマトは夏のある期間だけの食べもの・・・
というように、

生活必需品としての農作物は、
季節を感じさせるものでした。


農業社会における時間は、このように
人間の都合によって、
長くしたり短くしたりすることは
基本的にはできないものです。


ですから、人間は
一日単位、季節単位、年単位といった時間に対して
素直に従ってきました。


自然の刻む時間の流れに、
ゆったりと身をまかせるしか
人間は、生きようがなかったのです。


こうした社会では、当然のことながら
人びとの時間感覚はゆったりとしたものになる。


子供たちに対する親の反応も
そうした農業社会の時間感覚と同じものでした。

つまり、のんびりしていました。



(つづく)



No.774 【 資金需要 】

2008年06月17日 | 会計用語

[用語]:No.774 【 資金需要 】


[解説]
負債には、大きく分類して
「流動負債」と「固定負債」があります。


負債が過大になれば、企業は倒産します。
バブルの清算で、企業は負債減らしに大わらわです。


株主以外からの調達資金
(主に、銀行などからの借入をイメージです)

企業が株主以外から調達する資金を負債、
あるいは債務(さいむ)と呼びます。


手っ取り早く言えば、借金です。
借金ですから、当然ながら
約束した期限には、返さなければなりません。


一般的に言って、
企業が経営活動を拡大する時や、
設備投資を活発に行う時には、たくさんのお金が要ります。


これをかた苦しく言うと、資金需要が大きくなる・・・

資金需要が大きいときには、
負債は増える傾向にあります。

なぜなら、
通常の活動で現金を稼いでいる以上に、
多額の資金が必要になるからです。




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がんばれOL!
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工業社会と子どもたちの時間(5)



「キレやすくなった」というのは、

相手の話をじっくり聞くゆとりが
なくなっているという状態

相手の行為をじっくり観察するゆとりが
なくなっているという状態

つまり
「時間的なゆとりのなさ」が関係しています。



人間の時間感覚は、
社会が必要としする時間の扱い方や、
社会が大事にする時間の過ごし方に
大きな影響を受けます。

そして、無意識のうちに
自然な時間感覚、当然の時間感覚として
身体に浸み込んでゆきます。


筆者の親の世代、つまり
昭和の前期あたりまでは、
日本の主要産業は、農業でした。


農業社会では、時間の流れは基本的に
「季節単位」とか「日単位」になります。


種まきの時期をひとたび逃すと
もう次のチャンスまで、一年待つしかありません。


春に種まきをして、
夏に除草し、
秋に収穫する・・・という流れを
人間の都合で勝手に変えることは
基本的には、できないことです。



(つづく)


No.773 【 神話 】

2008年06月11日 | 会計用語
[用語]:No.773 【 神話 】


[解説]
大企業=優良企業=倒産しない企業・・・


これは、神話になりました。
もはや、大昔のものです。


まして、
資産がたくさんあるからい良い企業とか、
資産が少ないから悪い企業などと、

資産の大小で、会社の優劣を論じられないのは
いうまでもありません。


しかしながら、
資産面から企業を分析することは、
やはり、大きな意味があります。

現代においても、
経営分析の意味がなくなったわけではありません。


むしろ時価会計の導入によって、
決算で、「ウソ」をつきにくくなりました。

そこで、貸借対照表の信頼性アップにより
いろいろな企業を比較しやすくなってきたのです。




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工業社会と子どもたちの時間(4)



原田教授の調査は、今から20年以上も前のものです。

ということは、カッとなって
つい子どもをたたいてしまう・・・
こうした「キレる親」は、今はもっと増えているでしょう。


90年代になって、親による
子どもへの虐待が増えてきたことが問題になりました。
しかし、そのきざしは
すでに80年代にあったのです。


なぜキレやすい親が増えてきたのでしょうか?


・育児の孤立化や家庭内化
・育児の女性化
・過評価化

などなど、子育てのシステムに関して
大きな転換が原因なのは確かなのですが、
もう少し、別のところにも原因が隠れているようです。


文明の変化に対応して
人びとの価値観、人間観が、
知らず知らずのうちに変わってきました。


大人社会の時間感覚も変化したきたことも
大きな要因だと思われるのです。



(つづく)




No.772 【 失われた十年 】

2008年06月07日 | 会計用語
[用語]:No.772 【 失われた十年 】


[解説]
バブル崩壊後の90年代は、
「失われた十年」ともいわれています。

日本企業は、その間、
「何も手を打たなかった」との批判もあります。

しかし、一定の学習効果はありました。


「経営資源の選択と集中」というキーワードのもとに

「資産のスリム化」
が経営の1つのスタイルとして定着しました。


鉄鋼や化学、自動車といった装置産業でも同じです。


地価の高い都心の一等地に
立派な本社を持つ必要があるのだろうか?

このようなことまで、
真剣に検討されるようになりました。




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がんばれOL!
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工業社会と子どもたちの時間(3)



精神科医の原田教授が行った
興味深い調査があります。


1982年に大阪南部のある市に生まれた
約2000人の子どもを、
7年間にわたって調査したものです。

子どもの1歳半健診の際に、
この子供たち2000人の親たちに
アンケートに答えてもらいました。


その中に
「あなたは子どもを叱るときに、打つ、つねる、
 縛るというような体罰を用いますか」
という質問があります。


これに対して
「よくある」「まあある」に
○をつけた親は、60パーセントを超えました。


わずか
1歳半になるかならないかの子どもに対して、

ついパチンとたたいたり
ほっぺをつねったりしてしまう・・・

という母親が全体の「3分の2」近くいる
というのです。


これは、親がキレやすくなった
ということを示しています。



(つづく)


No.771 【カネがあるから失敗・・・ 】

2008年06月04日 | 会計用語

[用語]:No.771 【カネがあるから失敗・・・ 】


[解説]

せっかく大金を投資して作り上げた設備も
フル稼働することなく遊んでしまったため、
しばらくしてから新聞紙面に、
反省の弁が載っていました。


 「資金調達力があるがゆえに
  設備投資の計画が甘くなった」


この会社の行動パターンは、その後
180度変わりました。


常に、厳しい方向の需要予測をして、
稼働設備を増やすことはほとんどありません。

どちらかといえば、設備は少なくしています。


鉄鋼需要が回復しないことを前提にした
経営方針です。

そして、
すでに持っている設備をフルに活用すること
に徹しています。


設備の稼働率を上げることで
利益を出そうという経営姿勢に変わって
業績も改善し始めました。


(つづく)




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がんばれOL!
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工業社会と子どもたちの時間(2)



子どもを家の外で
自由に遊ばせることができなくなったのは
たぶん、1970年代からだと思われます。


道路は車に占領されてしまい、
子どもたちは、次第に
外で遊ぶことができなくなって行きました。

原っぱには、家やビルが建ち、
河原はコンクリートで固められ、
バッタやトンボを追いかける場が
次々になくなりました。


このころ、私は中学一年生でしたから、
大阪の万国博覧会を鮮明に覚えています。
まるで、
未来の都市へタイムマシンでつれて行かれたような
ワクワクした気持ちで一杯になりました。


オイルショック以降、
父親の帰宅時間が遅くなって、

たしかに、父親の顔を見るのは
週に一回くらいの事もよくありました。

私たちが眠っている深夜に帰宅して、
朝早くから出かけていたのですから、
当然ながら、顔を会わせるチャンスが
あまりありません。


育児の担い手としての父親は
どの家庭でも次第に期待されなくなりました。


核家族という孤立した環境で
幼い子どもの面倒を見る母親。

しかも、
24時間休みなく、すべての育児課題を
担わなければならないのです。

現代の若い母親のストレスは
スゴク大きいことは誰でも想像できます。


(つづく)


No.770 【一昔前の日本 】

2008年06月03日 | 会計用語



[用語]:No.770 【一昔前の日本 】


[解説]
一昔前の日本、
まだバブルの影響を引きずっていたころの話です。

ある鉄鋼会社の財務担当役員が
設備投資計画に関する質問に対して、

「溶融亜鉛メッキの新鋭設備を一基つくる。
 それだけで300億円はかかるわな」
 と悠然と答えていました。


20代後半だった私は、
「さすがに、大企業はスケールが達うなぁ」と
感心したものです。


しかし、その設備は完成後、
なかなか本格的に稼働しませんでした。


自動車専用の製品として
付加価値の高い薄板をつくる予定だったのですが、
バブルが崩壊しました。

そして、高級車が売れなくなった結果、
せっかく大金を投資して作り上げた設備も
フル稼働することなく遊んでしまったのです。


(つづく)




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がんばれOL!
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工業社会と子どもたちの時間(1)


「キレる」とか「キレやすい」という言葉を
よく聞くようになりました。

たいていの人が、現代の若者のことだと思うでしょう。


しかし、「キレる」という言葉に
もっとも敏感に反応するのは、
実は・・・子育て真っ最中の母親なのです。


今、幼い子どもを育てている親、
とくに若いお母さんは、

わが子に対して
ゆとりのない対応をしてしまうことが多くて、

ちょっとしたことで子どもをたたいたり、
罵倒したりすることが増えているんです。


つまり、子どもがキレる前に、

その母親が、幼いわが子に対して
その何倍もキレているのが現実です。


(続く)