海住恒幸の松阪市議会通信 

議員活動を通して、自治体議会や自治体のあり方を考えるブログ

祓川シンポジウム~いいシンポでした

2006年03月20日 07時02分13秒 | 市民
19日の日曜日。人から誘われて行った「祓川(はらいがわ)シンポジウム」。とても良かったです。
午後1時から5時半まで。会場は斎宮歴史博物館(三重県明和町)。
祓川というのは、奈良、平安の昔、都から伊勢の地・斎宮に赴いた斎王が、斎宮に入る直前、禊いだ川です。
全長14キロの川で、川の両岸は天然の樹木に覆われ、うっそうとしています。
コンクリートの人工護岸の多い中で、この川の自然護岸は大変魅力的です。
この川をフィールドにして研究をしている京都大学の北村淳一さん(動物生態学、理学博士)という若い研究者がいます。その川の価値を地域住民の人たちに再認識してもらうとともに、行政にも保全を働きかけてきたのでしょう。
北村さんは、研究者、住民、行政の三位一体と表現していました。
住民の側から保全活動に取り組んでいる人たちの報告もありました。
祓川の保全に向けた、いい三位一体が出来上がっているなと感じられ、気持ちが良かったです。
おそらく、今回のシンポも、北村さんがコーディネートされたのだと思います。
三重県の主催で、環境系の研究者と河川の専門家、斎宮の学芸員、地元の衆院議員もパネリストでした。
なぜ、衆議院議員も入っているのかなと思っていたのですが、おそらく北村さん流のメッセージの伝え方だったのでしょう。いわゆる、陳情・要望とは違う。
現場重視型の研究者がしっかり、祓川という研究事例を報告し、この川を保全していく意義を伝え、河川の工学的な専門家や環境保全型の研究をおこなっている大学の先生、斎宮の学芸員が史実から祓川を読み解いていました。
これら、現場からのメッセージを発信していく、洗練された手法としてのシンポだったように思いました。
4時間半という長いシンポ。必要なことがぎっしりと詰まっていました。後味さわやかでした。