大原神社参道の脇にこの看板が建てられている・・・が、どこそこにあるとは書かれていない。すぐそこにないのだから大変だ。

私、リハビリ担当者、そして彼、この三人で病室に戻ってきた。私はベッドに腰掛け、彼は窓際に陣取り、担当者は彼と対峙した状態でベッドの脇に立っている。
彼はあのパンパンに膨れたポーチを私の着替えの上に置きやおら手品の準備を始めた。
透明のペットボトルを取り出し担当に水のありかを尋ねていた。水道は部屋を入るとすぐ左の壁に設置されているので、ペットボトルを水で満たすのはたやすいことであった。
さあ、ここからだな。私は期待と不安をもって彼の手元を見つめたのである。担当はと言えば、実際これから何が始まるのか見当もつかなかっただろう。それは手品師がこれからおこるであろう結果を説明もせずに始めたからである。
しかも相手がこれから何がどうなって結果がこうなるのだと言うことを理解しているかいないか、それは彼にとって重要なことではなかったのである。顔を窺うなどもせずに突然始めてしまったからである。
整備された古墳群の脇にこのような古墳もある。道が羨道を切ってしまっている。このままにせずもう少しやりようがあったろうに。