鍼灸如何に学ぶべきか~科学的鍼灸論の構築のために~

鍼灸の理論と術にかかわる初歩的・基本的な問題を中心に科学的=論理的に唯物論を把持して説(解)いて行きたい、と思います。

「是動病」と「所生病」~ツボの発想の原点とは~

2015-10-06 08:06:13 | 日記
「是動病」と「所生病」について考えている。事実で分かることの大事性を痛感する。

「よくわかる黄帝内経の基本としくみ」で、「是動病」と「所生病」について説かれている。「是動病」については、異常、病の症状のある部位(東洋医学では、主に蔵府か?)と、その診断点・治療点が離れた場所にある病。と理解できる。

それに対して、「所生病」は、経絡上に(経絡上のどこかはわからないが)異常・病の症状があって、その診断点・治療点が離れた場所にある病。と理解したのだが、「是動病」との区別が、自身にはよく分かっていない。

一般的には、異常・病の症状のある部位から離れた部位で、その診断・治療を行うということ。所謂、ツボ=経穴による診断・治療であり、その原点ともいうべき考え方であるということ。

では、どう違うのか?両者を違うものとして捉えて行く意義がわからない。自身には「是動病」と「所生病」との違いは、同じく経穴による診断・治療の始まりと発展した姿との違い、特殊性としての違いとしか思えない。

しかし、である。「黄帝内経」では「是動病」と「所生病」とに分けて説かれているというのであるから、分けるだけの必然性、違いがあるのではと思う。

そうであれば、ここは自身の実践で、「是動病」と「所生病」の事実を持つことで分かって行くのでなければならないのではと考える。

自身の実践の事実としては、異常・病の部位から離れた場所に診断・治療点を発見し、それを使っての施術はある。「是動病」と「所生病」に対応しての治療上の事実もあると思える。しかしながら、その区別は明確には成し得ていない。その必要性を感じるところまで、自身の実践が深まっていないと考えるべきなのかもしれない。

引き続き、実践で分かって行くとともに考えて行きたい。

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