鍼灸如何に学ぶべきか~科学的鍼灸論の構築のために~

鍼灸の理論と術にかかわる初歩的・基本的な問題を中心に科学的=論理的に唯物論を把持して説(解)いて行きたい、と思います。

「旧・東概」まとめ(10-2)〜経絡の構成と働き〜

2015-10-14 16:01:23 | 鍼灸理論・東洋医学
 引き続き「3.臓腑経絡論」のまとめ、「(2)経絡の構成」から。ここ以降は、いわば経絡の解剖と生理が述べられている。(以下、『』内、要旨。)

 『経絡は体内で臓腑と連なる経脈を中心に、そこから枝分かれした絡脈とさらに別れる孫脈とからなる。(経絡類の相互関係の図が添付されている。最後に画像で添付する。ブログ筆者。)』

 『経絡の働きは要約すると以下の三つ。
 ①経絡は、循行上の臓腑や皮肉筋骨などに気血をめぐらせ、生理活動を維持する。
 ②経絡は、気血の過不足や外邪の侵入などに応じて、病の生ずるところとなる。(経絡から病が始まるということか?ブログ筆者。)
 ③経絡は、病の診断するところであり、治療を施すところである。』

 「(4)十二経脈について」、「(A)十二経脈の相互関係」『十二経脈には、三陰三陽の名が冠せられており、表裏関係にあるもの同士(太陰と陽明、少陰と太陽、蕨陰と少陽)は親和関係が強い。また、手足の同陰・同陽同士も緊密な関係がある。』
 「(B)十二経脈の走行」は、十二経脈として以前に取り上げた、手の太陰肺経から始まって、足の蕨陰肝経までの走行が、「中焦」を介して循環しているもの。
 「(C)経脈の長さ(D)脈気循行の速度(E)経脈の深さ(F)経脈の気血の量」は、作文がほとんどと思われるので、今回はカットする。いずれ必要と判断したらまた取り上げようと考える。

 「(5)奇経八脈」、「(6)そのたの経路系」の「(A)十二経別」「(B)十五別絡」は内臓と関連を持たず、固有の経穴を持たない経脈の支脈である。(但し「(5)奇経八脈」の任脈、督脈は経穴を持つ。)

 「(C)十二経筋」は、十二経脈の走行上の筋肉や関節などを循るもの。

 「(D)十二皮部は」、十二経絡の体表部における分布領域。人体のあらゆる皮膚は十二経絡のいずれかに属している。とくに、その経脈の気が現れやすい皮部を「経穴」という。
 
経絡系統図

 以上で、「第2章 東洋医学の人体の考え方」のまとめを終わる。簡単に、東洋医学における生理学のまとめをして、「第3章 東洋医学の疾病観」へと進めていきたいと思う。

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