「おんなのこきらい」 加藤綾佳監督 ☓
顔は可愛いけれど性格は最悪なOLキリコの周囲で起こる小さな出来事を描きました。
キリコ(森川葵)は可愛いということだけに価値を感じていて、可愛いだけで周囲の男たちは思い通りになり、女達は自分に対して嫉妬するだけのウザイ存在だと、大きな大きな勘違いをして生きてきました。しかし、実は性格の悪さは専門学校生時代から学校中の評判になっていました。仕事では毎日可愛い素振りで仕事をうまくやろうと企んでいましたが、相手のデザイナー幸太(水口健太)は学校の同級生で「キリコさんてかわいそう。」と言われてしまいます。その上、恋人のユウトはキリコが「あんた嫌い」と言った女の人と関係を持つし、キリコの心はぼろぼろになるのでした。救ってくれた幸太には本当の恋人がいるし・・・。果たしてキリコは立ち直れるのでしょうか。
途中に「ふぇのたす」というグループのポップな音楽が流れ楽しい雰囲気を醸し出してはいますが、実は「勘違い女の厳しい自分発見物語」です。作品としては森川の可愛さだけに頼っていてアフレコの音と映像の口の動きがずれているし、映画そのものが「可愛いだけ」とも言えます。まあ、映画学校生の卒業作品の発表会で製作者の身内なら喜ぶかもしれませんが、一般の観客には「招待券で無料鑑賞」なら許せるかな。
タバコは、ユウトが2回喫煙しました。バーの店長がタバコ臭いっていうのも仕事をなめているとしか思えません。2回目はベランダ喫煙でこれも周囲の部屋の住民にはいい迷惑で裁判にもなっている事態です。安易に映像にするのはいかがなものでしょうか。映画を制作するなら社会勉強もきちんとしてほしいものですね。