軽井沢ル・ボン・ヴィボン

東京・吉祥寺の南欧料理Le Bon Vivantの姉妹店、軽井沢ル・ボン・ヴィボンのブログです。

僕と、僕のお店の話。

2013年01月29日 | 旅の話
突然ですが、今日は僕自身の事を書いてみようかなと思います。

このブログでも何度か書いていることですが
僕はフランスでの修行経験がありません。
実はこれ、結構気にしていて、小さなコンプレックスになっています。

僕は東京の北区の生まれで、豊島区育ち。
公立のごく普通の小学校、中学校、高校を卒業し、マイナーな専門学校に。

料理の修業は吉祥寺にある南欧料理のル・ボン・ヴィボンで7年半ほど。
その後ホテルシェフを5年ほど勤め、1999年に縁あって北軽井沢で独立。
経歴はそれだけ。

食べる事と旅行と乗り物がとにかく大好きで、
料理の仕事も、相応には頑張っているつもりだけど、
僕の「それ」は単に生きていくための糧であり、
美味しいものを食べに行ったり、旅行の軍資金を貯める一つの方法だと思ってます(笑)

先日、お亡くなりになった元横綱大鵬関の
角界に入門したきっかけが「白いご飯が腹いっぱい食べられるから」という記事を見て、
すごく共感しました。

裕福な家庭に生まれていない僕にとっては、
「美味しい物に囲まれている」仕事は幸せだったから。


そんな風に考えているから
僕は僕のお店を、きっちりとしたフランス料理店にしようとは思っていない。

むしろフランスに出かけたときに、気軽に食事をするビストロが好きで
「自分のお店観」も根っこはそれ。
楽しくて、美味しければ良し。


どちらかと言うと僕自身も、職人というより
こういう食のシーンが好きだから、それを生業にしている感じ。

例えば
「以前フランスの、どこぞの街で食べたあの料理をお客様に食べてもらいたいな。」
「信州の美味しい地元食材を単純に美味しくに食べてもらいたいな。」
みたいなものが表現できれば十分。
それが自分のお店。お店はそんな自分自身の投影であればいい。

結構肩の力は抜けているんです。
だけど、人一倍の自信とプライドを持って臨んでいます。

このブログは一応、お店の公式ブログです。
だから、最先端とか、突き詰めた料理の話とか
本当はそんな話を書けば、
レストランのブログとしては、集客に繋がって良いのだろうけど、
書こうと思うんだけど…。

暇な時期になると、頭が完全に料理から離れてしまい、
気が付くと旅行の話や、クルマの話を平気で書いちゃってる。

多分この後も、レストランからは脱線した話が多くなりそうな気がします。
だけど、それが僕なんです。

冬の間はそれで許してください
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一年で一番静かな日々。

2013年01月27日 | お店のこと
寒い日が続きますね。

軽井沢が一年で一番静かな時期です。

こういう時に、毎日お店を開ける事って意外と難しいんです。
ひたすら待ちぼうけになるから。

お店をやる以上、もちろん準備もしなければいけないのですが
不発に終わると徒労感が強く、
なんだか憂鬱な日々が続きます。

そもそも
毎年この時期は暇なので、フランスへ行っている事が多いのですが
今年は色々あって、ちょっとずらして2月の下旬に行くことにしました。
行先は、ローヌ、プロヴァンス、コートダジュール。とても楽しみです。

となれば当然、普段なら2月下旬にすべき事を前倒しで「今」やらなければなりません。
実際やるべきことは山積みです。

…なのですが。。
実はこの切り替えも難しい(笑)

やはり寒さは大敵か
やるべき事の序列が決められないし
どうにも頭が回転しません。

軽井沢では「冬を賢く生きる」術に長けていないと
うまくいかないのかもしれません。
時間を大切に使わないとね。


関係ないけど
これ、昨年のバスクで買ってきたローブリュー(ラウブル)のキーホルダー


中心のバスク十字(ラウブル)がクルクル回ってお気に入りだったのですが
あっという間に壊れてしまって(笑)

今年も何か良い物が見つかるといいな
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帰還いたしました。

2013年01月25日 | 旅の話
ちょっとだけお出かけしてきました。

行き先はお隣の国、台湾。


いつもお店を手伝ってくれる母を連れて、初めての海外旅行。
安いツアーで申し訳ないと思いつつも。。
母は喜んでくれました。

良かった。



色々な場面で台湾の人々の優しさに触れる事ができて、
とても楽しい滞在でした。
誰だって優しくされれば、優しい気持ちになれる。
当たり前の事だけど、なかなか出来ない事でもあって。

大切な事を教わってきました。
我々も見習わないとね。



旅は本当に心をリフレッシュさせてくれます。
僕にとっては欠かせない息抜きです。

帰ってきて、急いで仕込みをして、雪掻きをして
頑張ってお店を開けたのですが、帰国後初日はお客様なし。。残念。

正直、旅の疲れと、雪掻きによる全身疲労で
今日は相当キツかったので、これはまぁ良しとして

明日から、いつも通り頑張ります!
皆様のお越しをお待ちしております
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冬期限定メニュー

2013年01月18日 | 料理の話
冬期限定メニューのご案内の続報です。

こちらが、仔羊の煮込みでナヴァラン・ダニョーです。


クミンの風味の効いた仔羊の煮込みに
クスクスを添えてあります。
とても優しい味わいと、クミンの風味で止まらない美味しさです。

こちらが今日のグラタンです。


チキンとお野菜。
敢えて潔く、シンプルな出来上がりです。

そしてこちらは、昨日ツイッターとフェイスブックで先行案内しましたが
昔の人気メニューの復活で
「明太子のケンタッキーオムレツ&雑穀ごはん」



まかないご飯でスタッフに人気のあった一品を、遊び感覚でメニューに載せたら
これまた人気が出てしまった思い出の多い一皿です

半熟の焼き加減が決め手の軽い一皿です。

冬期限定メニューは3月中旬までですが
その期間は、お店のお休みも多くなる予定ですから、
皆様に食べて頂ける期間はそれほど長くはありません。
是非お早めにご賞味くださいね。

お待ちしています。

来週21日(月)~23日(水)はお店をお休みして、
ちょっとお出かけしてきます。
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プライドを懸けて進め

2013年01月17日 | ちょっとしたこぼれ話。
冬季限定のメニューが始まりました。
気軽なメニューです。
多くの皆様にご利用いただけるよう、願っています。



また、こちらのメニューは「お昼のみ」です。
ご注意ください。

夜はいつも通りのメニューと致しますが
冬季はお客様が少ないので、
品質を維持するために、無駄な仕込みはしないようにしています。
ご予約にてご利用いただけますよう、お願いいたします。

冬季限定メニューは3月中旬までを予定していますが
この間は、水曜日の定休日以外のお休みも多くなりますので
ご注意いただけますよう、重ねてお願い申し上げます。
なるべく当ブログで、お休みのご案内をするようにします。
是非チェックしてください。

ちなみに直近では1月の21日(月)から23日(水)までお休みします。


月曜の晩に、
軽井沢のフレンチレストラン数件が集まって定期的に勉強会(飲み会)をする
「離山会」の新年会がありました。
メンバーはみんな、アツいハートを持った気のいい戦士たち。

そんな輪の中に最近入れていただきました。
まだまだ新参者ではありますが
会の皆さんが僕のお店のブログや、facebookなどを見て、お店の様子を気にしてくれていて、
同業ならではの貴重な意見を頂くことができます。

その中で、今回はこんな話が。

フレンチレストランの一番のニーズは
なんといっても「アニバーサリー」。
そして、特別な空間と時間を過ごすために存在するんだから
暇だからと言って、ビストロメニューや簡単メニューを作っても、
本来のニーズとズレちゃうよ、って。
安いメニューを作っても、大してお客さんは来ないと。

何よりこれまで自分たちが
長年かけて修業して、独立して、苦労して築いてきたものを
安売りなんてしちゃダメだ
そう言う事をやるために自分たちはあるべきじゃない。

熱い、熱い、ご意見でした。
この言葉、ハートに沁みて燃えました。
ル・ベルクールの木村シェフ、ありがとうございました。
お店の在り方はシェフの「強い気持ち」が決めるんですね。

もちろん、春の足音が聞こえてきたら
元通りのメニューを。

できる事なら「元通り以上」に戻して臨みたいと思っています。

僕はそれほど自分のキャリアや、料理の腕に自信は持っていないけれど
でも僕なりの観点で、プライドと志を持ってお店の運営をしています。

だから、この冬季限定メニューも、「気軽」を謳っても片手間ではやりません。
やるなら本気で作ります。
今は、より多くのお客様にお店を知ってもらいたいから。

ともすれば弱気になりがちな冬の辛抱期(経営者はみんなそうです)に
良き仲間に恵まれて、心がホットになれるのは本当に素晴らしい。

「プライドを懸けて進め」
何事にもそういう気持ちで。
これは僕の言葉。

僕のお店にも、こういう話がたくさんできる
新しいスタッフが欲しいなと思っています。
未来のうちのスタッフがこのブログを読んでくれているといいな。
そのためにも僕自身がもっともっと、心を鍛えないとね。
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Let it snow

2013年01月15日 | ちょっとしたこぼれ話。
いや~よく降ったなぁ



除雪。昨日の続き。

まだ終わってない



雪掻きは、冬のいい運動という位置づけで(笑)



雪を楽しんじゃおうと思っています。


明日の筋肉痛が心配だ。。
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牛乳、小麦粉、バター。

2013年01月14日 | 料理の話
たった3つの材料、それと塩。

That's all.

ソースベシャメル、通称ホワイトソースの素材。



小麦粉とバターでルーを作り、
ルーに牛乳を加え過熱している状態です。



少しずつ牛乳を加えては良く練り、なめらかに、且つしっかりとコシを出していきます。



だいぶ滑らかになってきました。
もうすぐ仕上がりです。


そう。これがグラタンのベースになるホワイトソース。

簡単だけど重労働です。
だから、最近ちゃんとしたホワイトソースで仕込まれたグラタンなんて、見かけない…と思う。
外でグラタンなんて食べないから、ほんとは良く分からないけど(笑)


当たり前の話だけど
僕のホワイトソースはこれだけ。
クリームすら入れないし、塩以外の調味料も入らない。
そこに、ただ素材の味が加わるだけ。
そして、吟味したチーズと香ばしい焼き目。

下手な工夫はしないから潔い味。

だけど、これが一番美味しい。多分、間違いない。


僕のお店の賄いは僕が作っています。

過去から今まで、僕のお店で働いてくれていたスタッフのみんな。
お客さん。
そして親しい人たち。

みんな食べた瞬間に笑顔になって
僕のグラタンが一番美味しいって言ってくれた。
きっと嘘じゃない。
それは顔を見れば、なんとなく分かる。
近い人たちが「好き」と言ってくれるなら、きっと本物だと思う。

そして僕も自分のグラタンが一番好き。
自信を持って出してみよう。

小麦粉、バター、牛乳。本当にそれだけで。

15日からです、待っててね。
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Time Machine

2013年01月13日 | 新しいお店の話
タイムマシン。


今日、乗りました。



1976年、ゴッセのシャンパン。
グラン・ヴィンテージ、ミレジム。

黄金色。すごい熟成香。

こんなものを飲むって、なんだかすごい。

えも言われぬ気持ちになって、ツイッターで先行して呟いてみたりしたんだけど、
これは、ちゃんと記事にしないと、って思いました。

だって、タイムマシンなんだもん。

1976年なんて、このブログを読んでいる人の中には、
まだ生まれていない人もいるんじゃないかな?と思ったりしますが(笑)

昭和51年。
子供だったあの頃、

東京の隅っこの路地裏や公園で、日々友達と遊んでいたあの頃の僕が

まだ知る由もない
遠いフランスの、シャンパーニュ地方の、畑のブドウの一房が

長い年月と距離を越えて、当時予想もしていなかった
軽井沢という地で、巡り合い、感銘を受ける
この感じ。それはまさにタイムマシン。

ヴィンテージは「歳を重ねないと本当の意味で共感できない」という事を
この一本は教えてくれます。

もう一本。
ヴォギュエのミュジニー・1986年。
十分に熟成した、飲み頃の、最高の作り手による、VVのグランクリュ。

一言、凄い。

僕のお店のレベルじゃない。
でも、感動した。
(…これ20~30万くらいするみたいです)

日本はバブルの時代でしたね。

ワインはもう流行っていたけど
この頃、日本で一般的に認知されていた「高級」は、
ボルドーの5大シャトーとドンペリ(笑)あとはコニャックのXOか

僕にとっては伊丹十三監督の「たんぽぽ」に出てきた
コルトン・シャルルマーニュかな(笑)

時代を振り返ればキリがないけど
あんな、こんな、出来事をどうしても思い出してしまいます

それがヴィンテージの楽しいところなんでしょうね。

タイムマシン、乗ってきました。
それは歳を重ねると、とても楽しい乗り物でした
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信州サフォーク

2013年01月12日 | 新しいお店の話
「信州サフォーク」長野県、信州新町産のサフォーク種の羊肉です。

人気があって、なかなか手に入らない上に、飼育頭数が少ないのか、
非常に高価な羊肉です。


手に入りました。信州サフォーク。

これはスネ肉(まぁ許せる仕入れ値段)なのですが
コロレ(表面焼き入れ)して、煮込んでいきます。

ナヴァラン・ダニョーといって
パリを中心に、ビストロ系の定番料理です。
フランス語で蕪の事を「ナヴェ」と言います。
また、仔羊はアニョーと言います。
くっつけてナヴァラン・ダニョー。

ヨーロッパの蕪は
日本の蕪と違って、固く締まっていて、トロトロに溶けたりしないので
仔羊と一緒にコトコト煮る所から付いた名前と聞いています。

元々は、地中海を挟んだ対岸の、
モロッコなどの北アフリカ地域や中近東の料理が根付いたものですから
クミンなどの香辛料と共に煮込み(この香りがたまらない)クスクスを添えて食べるのが一般的です。

それを「信州サフォーク」で作ってみました。
少な過ぎると思うほどにクセが無く、とても食べやすい一品です。



↑↑facebookページで先行案内しましたが、冬季限定メニューが出来上がりました↑↑

先日から、ブログでご案内している
冬季限定メニューにも、この「ナヴァラン・ダニョー」が登場しています。
15日から開始します。

信州サフォークでのナヴァランは、
お値段据え置きの特別限定です(在庫の終了次第、国外産に切り替えます)
食べてみたい方は最初の方でお越しいただかないと、
無くなってしまうかもしれませんのでご注意ください!



写真はパリのアラブ街で食べた「ファラフェル」
ひよこ豆の素揚げ団子(クロケット)のピタサンドのような食べ物です。
こういう物もヨーロッパに根付いた中近東系の料理ですね。

とにかく美味い。そして安くてボリュームがあって、いつでも大行列です。
最高のファストフードだと思います。

僕はファラフェルやケバブには目がありません(笑)
早くまた食べたいな

話が飛びましたが
そんなわけで、いろいろな事がここから始まります。
この冬は是非、気軽にお店に遊びに来てください。
お待ちしています

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冬のメニューを書き始めました

2013年01月11日 | 新しいお店の話
昨日の更新に引き続き、
冬季限定メニューの話です。

その昔、
北軽井沢「くりの木プラザ」に僕のお店があった頃、
僕がまだ、冬のお店の可能性を信じていたあの頃

お店を暇にしてしまう事が絶対に受け入れられなかった時代がありました。
(本当は今でもそうですが)

冬を暇にしたくなくて、色々な作戦を考えて
不毛ともいえる北軽井沢の地で悪戦苦闘していました。

その時点では、それほど効果は感じられなかったんだけど、
「観光地の宿命」的な事に慣れてしまうのが嫌で、悔しくて
まるで怒れる若者のように、
とにかくじっとしていられなかったんです。

それから10年近く経って
振り返って思う事。
それは、効果は確かに「あった」という事。

少なくとも、今でもお客様がそれを覚えている。
それが一つの心の支えです。

ただ、北軽井沢のマーケット自体がとても小さかったから
思うほどの効果にならなかっただけ。

実らなかった努力は、やがてトラウマとなり
「一回やって上手く行かなかった例」として、記憶に刷り込まれてしまうのですが

尻込みせずに
それをもう一度、軽井沢の町でチャレンジしてみようと思っています。
そのために軽井沢に来たのだから。

根っこにある考え方は「二つの顔を持つお店」です。
お店はふつう、一つの事から外れて他の事を欲張ると
二兎を追うもの…的なごちゃごちゃ感が出て、とても安っぽくなってしまいます。

だけど、軽井沢は違う。(と、僕は思っている)
冬の一面は、他の季節と明らかに違う。

だから、思い切った形でガラリと内容を入れ替えちゃう。
そして、春にまた元に戻す。

やってみようと思います。
「二つの顔を持つお店」
14年前に僕が北軽井沢で考え、実現できなかったコンセプトを再び。

今年はそういう冬です。
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