シャープがかつて販売していたポータブルMDプレーヤーのシリーズであるAuviシリーズのレコーダーであるAuvi MD-DR7です。
Auviシリーズは音質に拘ったモデルでありモバイル1ビットデジタルアンプ搭載により非常に透き通った音質ということ、高次△Σ変調回路からの直接音声信号増幅、4極ヘッドホンなどとかなりの音質機能が謳われておりすごい自信です。そのかわりに他社が進んで採用していた各シーンに対応したイコライザー機能は省かれてX-BASS増幅のみという一面もありますが。
デザインは艶消しのボディに深い青色というかなりかっこいいものとなっています。レコーダーなので本体に液晶モニターと操作ボタンが付いているのですべての操作がリモコン要らずとかなり便利になっています。この個体はジャンクで手に入れたもので残念ながらしばらく使わないでいるといくつかのボタンが誤動作を起こしますがしばらすれば直るので完動品に近いのではないのでしょうか。
⊿ΣロゴとSHARPロゴは切り抜きで加工が施されているのでかなりデザインが良いと思います。⊿Σロゴの下には誇らしげな「1BIT TECHNOLOGY」の文字があるうえにSHARPロゴの下にはさらに1-BIT PORTABLE MINIDISC RECORDERの文字があったりのやはり自身満々です。
ポータブルオーディオでは非常に影の薄かったシャープですがポータブルMDプレーヤーは初期の頃から参入しており、他社音響機器メーカーにシェアで劣らないどころか一部の音響機器メーカーのポータブルMDがシャープ製だったりしました。デジタルオーディオプレーヤーには一部参入しましたが、あまり認知されないで消えて行ったみたいです。
もし同じようなデジアン、4極イヤホンなDAPが発売されていたら間違いなく買ったと思いますが結局発売されずCDの音をAuviで聞くにはコンポという手段しかありませんでした。しかもコンポは3極ヘッドホンなので少し違うのです。
操作ボタンはほぼ全てのボタンが配置されており、すべての操作がリモコン無しで可能だと思います。曲情報がないトラックを再生すると本体ではイルカが飛んで行ってリモコンでは熱帯魚が泳いでいくという演出は見事に受け継がれていましたw
録音ボタンはボタンそのものが赤色という目立つものとなっているので間違えることはなさそうです。
ジャンク品を購入したので仕方がありませんが何故か裏面がツルツルで文字がすべて剥げてしまっています。その為に型番でさえ分かりません。
ポータブルMDはMDという決められた面積があるのでこれ以上小型化はせずに薄型化や軽量化が図られていましたが、ある程度で競争が止まりました。よほど古いレコーダーではもっと長かったりしますが、かなり前からこの大きさだったと思います。
裏面であるこちらも艶消しブルーとなっており落ち着いた配色が素晴らしいです。
元々裏面には生産国表記は無く裏蓋に張り付けてありますがMADE IN MALAYSIAとなります。近年のポータブルMDプレーヤーではこのような表記が多いです。
MDスロットを開いたところ
以前の十分に厚いポータブルMDプレーヤーではスロットイン方式がとられており、非常に入れやすかったり取り出しやすかったりしたのですが薄型化の影響によりこのような形態となってしまいました。欠点はないのですが。
レコーダーにも関わらずこの薄さというのはすごいですね。
左からライン/デジタル入力、マイク入力、ヘッドホン/リモコン出力端子となります。このAuviシリーズのリモコン端子も4極+左右にタブというものであり、MD・Jシリーズのリモコンと同じ形状なので端子に刺さるのですが使用はできませんでした。
光デジタル入力は丸型端子のみに対応しております。
このあたりの端子は長年変わっていませんがNet MDが登場するとUSB端子が付いたりしてきます。
本体液晶モニターは情報の表示量が非常に多いのでかなり見やすいです。画像のモニターではトラックにタイトルが付いていたので残念ながらイルカは登場しません。
画像の用に再生中のレベルメーターまで表示されてプレーヤーとはまた違った機能が搭載されているのです。
電池はレコーダーでもプレーヤーと同じようにガム形ニッケル水素電池を1本使用します。このような高機能なレコーダーがたった1.2Vで動くというのは普通に考えればかなりすごい事なのですが、これは時代と共に進歩してきた低消費電力技術の恩恵です。電圧が高いと音質が良くなるという話ですが、そもそもポータブルMDプレーヤーに音質を求めるのがどうかという感じなので手軽な電池1本が良い…かと思ったら今度はガム電池が入手できなくなっていまいました。
付属してきたリモコンは専用品だったのですが故障していました。本来ならばこちらで操作して⊿が光りますが故障しているためまったく使えません。
4極ヘッドホンに対応するためリモコンも4極ヘッドホン出力となっているのです。
付属されているヘッドホンはもちろん4極プラグの専用品でありLとRが完全に分離された特別なものです。この4極ヘッドホンとモバイル1ビットデジタルアンプの組み合わせは中々で他のプレーヤーに比べて広がりのある臨場感があるような音質が楽しめました。しかし、付属の4極ヘッドホンでは低音がそんなに出ないのでイヤホンパッドを装着するか本体のBASS機能を使用すると良いです。
その独特な臨場感と音の広がり方からオーケストラなどに最適です。
専用の乾電池ケースは本体駆動がガム電池1本なため電池ケースも乾電池1本で済みます。スケルトンなので中身が見えますが見た限りでは電圧の昇降など処理はしていない模様。
端子がすべて金メッキで本体に電源を供給する小さい端子までも金メッキなのですがシャープでは金メッキが当たり前なのでしょうか。
SHARP Auvi MD-DR7 | ||||||
メーカー | SHARP | |||||
SHARP CORPORATION | ||||||
発売 | 2002/12/10 | |||||
メディア | MiniDisc | |||||
形式 | ポータブルMDレコーダー | |||||
出力 | 3.5φ4極ステレオミニプラグ(3極も可) | |||||
入力 | ライン、光デジタル、マイク | |||||
電源 | ガム形ニッケル水素電池、乾電池ケース | |||||
リモコン | あり | |||||
バージョンアップ | ||||||
価格 | 37,000円 | |||||
その他 | 4極ヘッドホン、デジタルアンプ、MDLP対応、録音可 |
現在でも当時の公式ニュースリリースのページが残っており、そこに記載されている内容からかなり気合の入ったモデルということが分かります。
ヘッドホンで聴くという事になりますが、ポータブルだからとバカに出来ない音質なのです。
価格 : 1200円
故障度 : 時々ボタン誤動作
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