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オリーブオイルも亜麻仁油も体に悪い?

2019-06-27 17:45:48 | エセー

 

 欧米人の全遺伝子が解読された。その後、十三年たって、2016年に、ようやく日本人の標準的な遺伝子配列が明らかになった。

 

 健康本やテレビの健康番組はアメリカの健康食を真似たことを言って宣伝する。しかし、遺伝子が欧米人と日本人では異なる。健康食も自ずから違うとわかってきた。

テレビを鵜呑みにすると、大変なことになるようだ。

 

 

 

 

奥田昌子著  『日本人の体質』

 

 

1 無酸素運動で、やせるのか?

 

 

 「無酸素運動は、ダンベル体操やスクワット、腕て伏せで、筋肉がつくと基礎代謝量が増える。

 基礎代謝とは、心も体も安定している時に消費する必要最小限のエネルギーのこと。

 

 無酸素運動をすると、その後、約48時間にわたって、基礎代謝が高い状態が続くので、筋力トレーイングはやせ体質になれる」と。

 

 

僕は、有酸素運動はやせると思うが、無酸素運動は太るようの思うが。

 

 

2 テレビではオリーブオイルの宣伝が激しいが?

 

「オリーブオイルも大量にとると、かえって心臓病になる。なぜか。油が脂肪そのものだから。

オリーブ油、アマニ油、ごま油は健康によい、と言われるが、油は大さじ一杯で約110kmlあります。

 日本人は欧米人に比べて、内臓脂肪がつきやすいので、脂肪を摂取すれば、すぐに体につき、血糖値が上がり、血圧も上がり、動脈硬化が進む。心臓病も増える。

 

 動脈硬化を防ぎたいなら、善玉であろうと、油そのものを控えるべき」と。

 

 

欧米人はこれらのオイルをとっても余り問題ないが、日本人は欧米人の物真似をしても、体質に合わないようだ。

 

 

3 大豆は積極的に?

 

「日本人のカルシウム摂取量は米国人の約半分。骨粗鬆の発症率は米国白人の方が2倍高い。

これを、カルシウム・パラドックス、という。

 

 

 なぜか。日本人は、大豆や海藻、小魚、緑黄色野菜などからカルシウムを取ってきました。

 

 大豆製品にはイソフラボンがあり、骨からのカルシウム流出を防ぐから」と。

 

 

4 乳製品の脅威?

 

 

「日本人は乳製品はあっていない。

 乳製品の摂取量が増えるにつれて、男性では前立腺がん、女性では乳がんの率が高くなる」と。

 

「日本人は年齢を問わず、肥満になると、乳ガンの発症率が上がる。

 

 

 身長も乳ガンの発生に関係あり。閉経前、閉経後、いずれにおいても、背の高い女性は乳がんになりやすいことが明らかに。 

 

 

  日本人では運動による予防効果が明らかなガンは、大腸ガンと乳ガンのみ。

 

 

 夜間勤務の女性は乳ガンに1・4倍なりやすい。旅客機の女性客室乗務員は退職後、乳ガンになる確率が、そうでない女性に比べて5倍という報告がある」と。

 

 

僕は、乳製品が好きなので、ショックだが、ほどほどはいいと、勝手に思うことにしている。

小さい頃、牛乳を飲めば、背が高くなると言われ信用していたが。確かに、女性も身長は高くなるようだが、乳ガンの率が高まるとは。

 

 

5 心臓病に赤ワインはいいというが、ガンになる危険も?

 

 

「日本は心臓病の発症率は世界で最も低い国。

 

 死亡率もフランスより低い。しかし、予防として、赤ワインを飲め、という。これは、隣の芝生は青い、そのもの。

 

 ポリフェノールは赤ワインだけではなく、果物ならブドウよりブルーベリー、スモモ、イチゴに多い。コーヒーにも赤ワインなみに含まれている。ニンジン、ホウレンソウ、大豆、ゴマ、ニンニク、ナッツ類、海藻、緑茶にも含まれている。

 

 だから、赤ワインを飲む必要はない。

 

  問題はアルコール。

 

 アルコール消費量は、フランスを1とするつ、日本は0・66。

 アルコールそのものに発ガン性があるので、フランスは肝臓がん死亡率が欧米諸国の2倍から3倍高い。

 

 しかし、アルコールの発ガン問題は、欧米人より日本人の方が深刻。

 日本人の半分はアルコールを肝臓で分解する酵素が弱いので、食道ガン、肝臓ガン、大腸ガンになりやすい。

 日本人はビール中ビン1本以上飲むと、飲まない人に比べて、ガンの発症率が8倍になる」と。

 

 僕は、これらのデータを、飲みすぎの時、自戒して思い出したい。

 

 

6 お茶、コーヒーで不安定な気分に?

 

 

「カフェインは日本人には相性が悪い。

 

 摂取しすぎると、頭痛、不安、抑うつ、不眠、下痢となる。

カフェインは体に与える影響は個人差が大きい。

 日本人を含むアジア人は、カフェインで不快な症状が起きやすいタイプの遺伝子を持つ人が半数。

特に、カフェインを150ml摂取すると、不安定な気持ちになる。

 

 カフェイン150mlは玉露一杯、コーヒー一杯に同量が含まれている。

 

 一方、欧米人やアフリカ系の人、中国人は、カフェインが合わない人は少数。

 彼らと日本人は体質が違うのです」と。

 

先日も、テレビでコーヒーを飲むと、肝臓ガンを防ぐ、緑茶は熱中症に効く、と言っていたが、矛盾することが多すぎる。どちらをとるべきか。

 

 

7 日本人は少し太るだけで、糖尿病に?

 

「糖尿病は肥満しているとなると思っている人が多い。

 

 欧米人やアフリカ系ではあてはまる。米国白人糖尿病患者はBMIが30以上。

 対して、日本人患者のBMIは、糖尿病でない人よりわずかに高いが、普通体重に治まっている人が大部分。

 

 日本人は少しおなかが出る程度で危険信号となる。

 

 内臓脂肪は悪玉物質を多く分泌する。インスリンの効き目が落ちる。そして、糖尿病になる。悪玉物質は血糖値を上げる以外に、動脈硬化を促す。血の固まりを作って、脳の血管を詰まらせ脳梗塞にもなる。

 

 ところが、驚くことに、欧米白人はどんなに肥満しても内臓脂肪がつきにくい。大部分が皮下脂肪になる。

 

 伝統的に脂肪を大量に摂取してきた欧米人と異なり、アジア人は脂肪の少ない食生活を送って来たので、皮下脂肪をためる能力に欠ける。代わって、内臓脂肪に蓄積される。

 長年の食生活に合わせて遺伝的素因が変化したのです。

 

 

 内臓脂肪は、おなかのまわり、腹囲で、わかりやすい。

男性の腹囲の基準値は日本とアメリカではかなり違う。日本は85㎝、アメリカは102㎝。この基準値の意味は、腹囲102㎝のアメリカ人についている内臓脂肪量と、腹囲85㎝の日本人についている内臓脂肪量が同じということ」。

 

 

8 糖尿病の原因は脂肪の取りすぎ?

 

「終戦直後、ひどい食糧難だったが、カロリー摂取量で見ると、誤解する。

 

 現代人の方が食べていないのに、糖尿病になる人がはるかに多い。

 

 砂糖の摂取量も増えていない。砂糖の摂取量は1970年代以降、減り続けている。

 では、日本人に糖尿病が増えた原因は何か。

 

 答えは、カロリーの総摂取量に占める脂肪の割合が上がり、炭水化物の割合が下がったのです。

 

 

  かつて、沖縄の人たちは簡素な食事をし、糖尿病発症率が全国で最低だった。しかし、戦後、米国の統治で、一気に食の欧米化が進み、脂肪の割合が全国平均を上回っている。メタボの割合も全国でトップクラスになった」と。

 

 

9 日本人が体重を減らすなら、糖質制限はいいが、糖尿病防止には低脂肪で?

 

 

「糖尿病と言っても、日本人と欧米人では発症の仕組みが違う。日本人が糖尿病を予防し、進行を抑えるには、内臓脂肪を減らすことと、炭水化物を十分摂取することです。

 

 

 低脂肪食は、低炭水化物質と比べて、体内の脂肪が1・7倍多く落ちた。しかし、体重は低炭水化物食の方が減ったのです。

 

 

 炭水化物を少ししか食べないグループは、十分に食べているグループに比べて死亡率が1・3倍高いというデータがある」と。

 

 

10 日本人が糖尿病を防ぐには?

 

 

 「魚の摂取量が増えるほど男性の糖尿病の発症率が下がる。効果が高い魚は、アジ、イワシ、秋刀魚、サバなどの背中の青い魚とウナギ。

いずれも脂が多い魚。魚の脂に、EPADHAが豊富。日本人を含むアジア人にはあてはまる。

 

しかし、欧米人には研究では、同じ結果が出ない。

 魚を食べると、反対に糖尿病の発症率が上がるデータがある」と。

 

 

 

11 減塩よりも、アルコールと肥満で高血圧になる?

 

 

「減塩しても必ずしも血圧が下がるとは限らない。高血圧は、むしろアルコールや肥満など、塩分摂取以外の影響を強く受けている。

 

 これは、日本の秋田県は脳出血による死亡率が高い。

 1950年代、高血圧の患者の割合が秋田の農村は60パーセント。対照的に、同じ東北の岩手の漁村で20パーセント。その差、何と3倍。

 

 なぜか。

 秋田の農村は冬は雪に閉ざされ、新鮮な野菜や魚が手に入らないので、塩味の強い漬物や干し魚が多い。米どころなので、どぶろくを作り、屋内で酒を飲む。

 

 一方、岩手の漁村は、海藻や野菜、新鮮な魚を多く食べ、米が不足しているので、あまり飲酒をせず、冬にも涼に出て、体を動かしたから、脳出血が少なかった」と。

 

 

12 脳出血を防ぐには肉を食べて、酒は飲まない?

 

 

「脂肪には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸がある。肉の脂肪は飽和脂肪酸。魚の脂肪は不飽和脂肪酸。日本人を対象とするコホート研究所の調査では、飽和脂肪酸を多く摂取する人ほど、日本人に多い脳出血の発症率が下がるとわかった。飽和脂肪酸には血管を丈夫にするのではないか」と。

 

「飲酒は脳出血の原因になる。アルコールは脳梗塞の発症率とほとんど関係なし。

 

 一日平均3合飲む人は、ときどき飲む人に比べて、2・5倍、脳出血になっている」と。

 

 

13 しかし、肉食は動脈硬化を引き起こす?

 

 

 「現在、日本では脳出血の割合が減り、代わって、脳梗塞が増えている。

 

 日本人の死因の四割が脳血管障害で、脳出血は脳の血管が破れて出血する。原因は高血圧。

 

 対して、脳梗塞は、脳の血管が詰まる。脳に血液が流れない。背景に動脈硬化がある」と。

肉食で脳梗塞に。

 

 

 

 

 

14 塩分を少々とっても、野菜でカリウムを補えばよい?

 

 

 「塩分の摂取量が多すぎても少なすぎても、死亡率や心臓病の発症率が上がる。

 専門家は、一日7・6gから15・2gの範囲という。

ただし、条件がついており、カリウムを十分摂取することと。

 和食の欠点で、塩分が多い割に、カリウムが少ない。高血圧や脳出血予防するには、併せて、一日、3・9グラムが必要。

 カリウムは野菜に多いが、ゆでると四分の一になる。生の方が多い」と。

 

 

 

15 現在、五十歳以上の人は、飲んだ井戸水で将来、胃ガンに?

 

 

「日本は、肝炎ウイルスとヘリコバクター・ピロリ菌の感染率が世界でも高いので、感染を原因とするガンの発症率が先進国の平均2倍高い。

 

 

 日本でピロリ菌感染者が多いのは、50歳以上の人。水道の整備されなかった時代に井戸水を飲んだことが原因。

 日本の上水道が90パーセント以上、普及したのは、1980年前後ゆえに」と。

 

 

 塩分を多く含む、イクラ、塩辛、練りウニなどを多く摂る人は男女ともに胃ガンになりやすい。

 

16 タバコを止めて、20年たたないと肺ガンの死亡率は減らない?

 

 

「日本は先進国の中で男性の喫煙率が高い。最近は少しずつ、減る傾向。 タバコを喫う人が減っても、ガンの発症率は目に見えて下がるには20年かかる。これを「タバコ病の流行モデル」という。

だから、タバコで肺ガンになる人はまだ、多い」と。

 

 

17 大腸ガンを防ぐには?

 

 

「日本人は赤肉の摂取量とともに大腸ガンの発症率が上がる。

 

 ここでいう、赤肉とは、牛、豚、羊、馬などの獣肉のこと。

脂ののったサーロインステーキは赤肉です。赤肉が発ガンと関係するのは、肉に含まれるタンパク質と、他の食品に入っている硝酸塩という物質が化学反応を起こして発ガン物質ができるという。

 

 白人は牛肉をしっかり食べても、ガンの発想率は大きく上がらない。日本人との人種差あり」と。

 

 

「肉の脂やラード、乳製品に含まれる動物性脂肪は体に悪いが、オリーブ油、ごま油、荏胡麻油は心配ないと言う人がいるが、間違い。

 どんな脂肪も体内で分解される経路は同じなので、胆汁の増加による発ガンには動物性脂肪も植物性脂肪もありません。採り過ぎれば同じく大腸ガンの発症率が上がる。

 

 

しかし、魚に含まれるEPADHAが大腸ガンを予防する。

 デスクワーク中心で体を動かさない人は、大腸ガンにかかりやすい」と。

 

運動が大腸ガン防止に効き目あることが明らかになったようだ。肉をとれば、ジョギングして防止を。