青森市豪雨被害
青森市、想定外の雨“お手上げ”
十二日に本県を襲った大雨は家屋浸水、道路冠水、土砂崩れなど大きな被害をもたらした。特に、青森市は二〇〇〇年七月の集中豪雨被害を受け雨水対策を進めてきたが、ひと月分の雨がわずか五時間で降るという想定外の現象に“お手上げ”の状態となった。市の危機管理対策や情報の把握・提供に抜かりはなかったのか。多くの問題と課題を残した。
青森市に大雨などの警報が出たのは十一日午後九時二十分。十二日未明から強い雨が降り続いたが、総務課危機管理室の職員が登庁、情報収集に当たったのは同日午前五時半だった。
市によると、同七時半には、準備体制から警戒配備体制に切り替え、同九時に災害対策本部を設置。これと前後し道路維持班、公園河川班、下水道施設班などが被害現場に出動。土のうを積んだり、冠水した道路を通行止めにするなどの対応に当たった。
同市の横山精一総務部長は「市の地域防災計画に基づき初動体制を整えるなど、対応が遅れたということはない。雨が降り続く中、現場で対応しながら、全市的な被害の情報を収集するには限界があるが精いっぱいやった」と話す。その上で「総括的には情報収集の仕方など課題は出てくるかもしれない。その検証は必要だ」と語った。
また、市は〇〇年の大雨を受け当時被害の大きかった桂木、緑地区の雨水を処理するポンプ場など施設整備を進めてきた。一〇年度には供用開始の予定だが、市上下水道部は「今回は百二十年に一度の大雨。整備していたとしても(今回のような冠水被害などを)回避できたとは断定できない」と話す。
野内地区では貴船川がはんらん、被害が出た。二〇〇四年度から都市基盤河川改修事業が進められているが、現在は用地買収の段階。川幅を広げる工事が始まるのは〇九年度になるという。
また、各地で側溝があふれ道路が冠水したことについて、市道路維持課は「河川や下水路が満杯だと、側溝の水は下流に流れず道路にあふれてしまう」と説明した。
市が十二日、報道機関に家屋浸水などの被害状況を発表したのは、災害対策本部を設置してから七時間半後の午後四時半。総務課は「被害が同時多発的に起き現場対応に追われ、被害件数の把握が難しかった」と話している。
青森市民ら行政の大雨対応に不満
本県を襲った大雨から一夜明けた十三日、観測史上最多の雨量に見舞われた青森市では浸水被害に遭った住民が、水につかった畳や家財道具を運び出したり、自宅前にたまった泥を洗い流すなど後片付けに追われた。黙々と作業に打ち込む主婦、憔悴(しょうすい)した表情を浮かべるお年寄り…。「市は何もしてくれない」「被害を最小限に抑える手だてはなかったのか」と、市への不満の声が上がっている。
水を吸って重さを増した雑誌やソファ、ビニール袋にまとめられた生活用品…。道路が冠水し家屋浸水の被害が多かった同市旭町一丁目では、住民が使えなくなった大量のごみを家の中から運び出しては軒先に積み上げ、臨時のごみ収集車の到着を待った。
ある無職の男性(77)は「収集車がこっちの通りにはなかなか来ない。忘れているんじゃないか」と、いら立ちを隠せない様子。会社員女性(68)は「昨日は市内に住む娘の所へ泊まった。今日は朝の三時ごろから片付けを始めたが、当分終わりそうにない」と、表情に疲れの色をにじませた。
被災者の中には、市への不満をあらわにする住民もいる。パート女性(50)は「調査の職員を待っているが、なかなか来ない。家の中の惨状を見てもらわなければ」。無職男性(62)は「大雨が降ると分かっていれば、夜中でもアナウンスして回るなど、何か手だてはなかったのか」と市の対応に疑問を投げかける。
また、無職女性(70)は「税金を払った上に、床の修理代も全部自分で払わなければならないのか…」とうなだれるように語り、別の無職女性(68)は「七年前にも浸水があったが、市は何もしてくれない」と厳しく批判した。
青森市民ら行政の大雨対応に不満/Web東奥・ニュース20071114091300
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青森市が被害調査 (13日12:15)
また青森市は、 被害状況などを把握するため、 けさから本格的な現地調査を 始めました。 調査は浸水被害が特に多い 旭町1丁目と2丁目など 市内の4地区、 合わせて千世帯以上を 対象に行われていて、 午前8時半から 地区ごとに3人の職員が 1軒1軒被災した家を回り、 浸水など被害の状況を 聞き取っていました。 青森市では 水をかぶった畳や電化製品などを 無料で回収・廃棄するほか、 税金の減免措置をとる方針で、 住民に手続きなどについて 説明していました。 市では、ほかの地区についても 実態調査をすることに しています。
大雨被害のあとかたづけ (13日12:16)
記録的な大雨で 被害を受けた青森市では 浸水の被害を受けた住民たちが 朝から、後片づけの作業に 追われています。
きのうの大雨で 浸水などの被害が多かった 青森市旭町の住宅街では、 8年前にも 大きな浸水被害を受けました。 住民たちは、朝早くから うんざりした表情で家の中に流れ込んだゴミや水に浸った家具などの 後片づけの作業に 追われています。青森市によりますと 今回の大雨で青森市内では、 床上浸水が94件、 床下浸水が261件 土砂崩れが6件など 大きな被害を受けました。
野辺地町で復旧作業 (13日19:44)
きのうおよそ20メートルにわたって町道が崩落し全面通行止めとなっている野辺地町の現場では、けさから復旧作業が始まりました。
道路がおよそ20メートルに渡って崩落したのは、野辺地町観音林脇地区を流れる枇杷川沿いの町道です。道路は、半分がえぐられた状態で、現場では今朝から仮の復旧作業が始まりました。復旧作業は2台の重機で行われ、土のうを川の中に積んで水の流れを変えて復旧工事が始められるように作業を進めていました。野辺地町では、町民生活に影響がこれ以上でないようにと、今月17日の土曜日までには片側通行が出来るようにしたいと話し、崩落で破損した水道管の復旧にも全力をあげることにしています。
青森市で大雨被害の調査 (13日19:46)
記録的な大雨で最も多く浸水被害が出た青森市で、市が被害の詳しい実態などを把握するための本格的な現地調査を始めました。被害にあった市民からは、排水体制の整備を求める苦情が相次ぎました。
調査は、青森市内で浸水の被害が特に多かった旭町1丁目と2丁目、青森西郵便局付近、それに青森工業高校グラウンド付近の4地区の合わせて1000世帯以上を対象に行われました。きょうは午前9時前から各地区ごとに3人の職員が1件1件被災した家を回り、住人から浸水など被害の状況を聞き取っていました。このうち、市内で床上浸水が最も多かったと見られる旭町1丁目地区は、2000年7月にも大雨による水害が発生していて住民からは市の対応や、排水体制への不満の声が多く聞かれました。
こうした指摘について、青森市は「2010年の供用開始を目指した下水道施設の整備を進めている」とした上で、計画の前倒しも検討するとしています。青森市では今回の被災者に対し、水をかぶった畳や電化製品などを無料で回収・廃棄するほか、税の減免措置をとる方針です。市ではあすまでに4地区での調査を終えることにしていて、その後そのほかの地区についても実態調査をすることにしています。
被害の家財道具の回収 続く (14日12:17)
記録的な大雨で多数の浸水被害があった青森市ではきょうも、水を被った家財道具の収集が行なわれています。
今回の大雨で青森市では、床上・床下浸水を合わせて417棟が、被害を受けています。水を被った家財道具の収集はきのうから行なわれきょうも、被害の大きかった地域を中心に行なわれています。このうち、青森市旭町では、市の職員達が、水がかぶった畳や電化製品などを回収していました。被害を受けた住民たちは、まだ、後片づけが終っておらず今日、明日には終えたいと話していました。
ATV青森テレビ ニュース速報県内
青森市、想定外の雨“お手上げ”
十二日に本県を襲った大雨は家屋浸水、道路冠水、土砂崩れなど大きな被害をもたらした。特に、青森市は二〇〇〇年七月の集中豪雨被害を受け雨水対策を進めてきたが、ひと月分の雨がわずか五時間で降るという想定外の現象に“お手上げ”の状態となった。市の危機管理対策や情報の把握・提供に抜かりはなかったのか。多くの問題と課題を残した。
青森市に大雨などの警報が出たのは十一日午後九時二十分。十二日未明から強い雨が降り続いたが、総務課危機管理室の職員が登庁、情報収集に当たったのは同日午前五時半だった。
市によると、同七時半には、準備体制から警戒配備体制に切り替え、同九時に災害対策本部を設置。これと前後し道路維持班、公園河川班、下水道施設班などが被害現場に出動。土のうを積んだり、冠水した道路を通行止めにするなどの対応に当たった。
同市の横山精一総務部長は「市の地域防災計画に基づき初動体制を整えるなど、対応が遅れたということはない。雨が降り続く中、現場で対応しながら、全市的な被害の情報を収集するには限界があるが精いっぱいやった」と話す。その上で「総括的には情報収集の仕方など課題は出てくるかもしれない。その検証は必要だ」と語った。
また、市は〇〇年の大雨を受け当時被害の大きかった桂木、緑地区の雨水を処理するポンプ場など施設整備を進めてきた。一〇年度には供用開始の予定だが、市上下水道部は「今回は百二十年に一度の大雨。整備していたとしても(今回のような冠水被害などを)回避できたとは断定できない」と話す。
野内地区では貴船川がはんらん、被害が出た。二〇〇四年度から都市基盤河川改修事業が進められているが、現在は用地買収の段階。川幅を広げる工事が始まるのは〇九年度になるという。
また、各地で側溝があふれ道路が冠水したことについて、市道路維持課は「河川や下水路が満杯だと、側溝の水は下流に流れず道路にあふれてしまう」と説明した。
市が十二日、報道機関に家屋浸水などの被害状況を発表したのは、災害対策本部を設置してから七時間半後の午後四時半。総務課は「被害が同時多発的に起き現場対応に追われ、被害件数の把握が難しかった」と話している。
青森市民ら行政の大雨対応に不満
本県を襲った大雨から一夜明けた十三日、観測史上最多の雨量に見舞われた青森市では浸水被害に遭った住民が、水につかった畳や家財道具を運び出したり、自宅前にたまった泥を洗い流すなど後片付けに追われた。黙々と作業に打ち込む主婦、憔悴(しょうすい)した表情を浮かべるお年寄り…。「市は何もしてくれない」「被害を最小限に抑える手だてはなかったのか」と、市への不満の声が上がっている。
水を吸って重さを増した雑誌やソファ、ビニール袋にまとめられた生活用品…。道路が冠水し家屋浸水の被害が多かった同市旭町一丁目では、住民が使えなくなった大量のごみを家の中から運び出しては軒先に積み上げ、臨時のごみ収集車の到着を待った。
ある無職の男性(77)は「収集車がこっちの通りにはなかなか来ない。忘れているんじゃないか」と、いら立ちを隠せない様子。会社員女性(68)は「昨日は市内に住む娘の所へ泊まった。今日は朝の三時ごろから片付けを始めたが、当分終わりそうにない」と、表情に疲れの色をにじませた。
被災者の中には、市への不満をあらわにする住民もいる。パート女性(50)は「調査の職員を待っているが、なかなか来ない。家の中の惨状を見てもらわなければ」。無職男性(62)は「大雨が降ると分かっていれば、夜中でもアナウンスして回るなど、何か手だてはなかったのか」と市の対応に疑問を投げかける。
また、無職女性(70)は「税金を払った上に、床の修理代も全部自分で払わなければならないのか…」とうなだれるように語り、別の無職女性(68)は「七年前にも浸水があったが、市は何もしてくれない」と厳しく批判した。
青森市民ら行政の大雨対応に不満/Web東奥・ニュース20071114091300
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青森市が被害調査 (13日12:15)
また青森市は、 被害状況などを把握するため、 けさから本格的な現地調査を 始めました。 調査は浸水被害が特に多い 旭町1丁目と2丁目など 市内の4地区、 合わせて千世帯以上を 対象に行われていて、 午前8時半から 地区ごとに3人の職員が 1軒1軒被災した家を回り、 浸水など被害の状況を 聞き取っていました。 青森市では 水をかぶった畳や電化製品などを 無料で回収・廃棄するほか、 税金の減免措置をとる方針で、 住民に手続きなどについて 説明していました。 市では、ほかの地区についても 実態調査をすることに しています。
大雨被害のあとかたづけ (13日12:16)
記録的な大雨で 被害を受けた青森市では 浸水の被害を受けた住民たちが 朝から、後片づけの作業に 追われています。
きのうの大雨で 浸水などの被害が多かった 青森市旭町の住宅街では、 8年前にも 大きな浸水被害を受けました。 住民たちは、朝早くから うんざりした表情で家の中に流れ込んだゴミや水に浸った家具などの 後片づけの作業に 追われています。青森市によりますと 今回の大雨で青森市内では、 床上浸水が94件、 床下浸水が261件 土砂崩れが6件など 大きな被害を受けました。
野辺地町で復旧作業 (13日19:44)
きのうおよそ20メートルにわたって町道が崩落し全面通行止めとなっている野辺地町の現場では、けさから復旧作業が始まりました。
道路がおよそ20メートルに渡って崩落したのは、野辺地町観音林脇地区を流れる枇杷川沿いの町道です。道路は、半分がえぐられた状態で、現場では今朝から仮の復旧作業が始まりました。復旧作業は2台の重機で行われ、土のうを川の中に積んで水の流れを変えて復旧工事が始められるように作業を進めていました。野辺地町では、町民生活に影響がこれ以上でないようにと、今月17日の土曜日までには片側通行が出来るようにしたいと話し、崩落で破損した水道管の復旧にも全力をあげることにしています。
青森市で大雨被害の調査 (13日19:46)
記録的な大雨で最も多く浸水被害が出た青森市で、市が被害の詳しい実態などを把握するための本格的な現地調査を始めました。被害にあった市民からは、排水体制の整備を求める苦情が相次ぎました。
調査は、青森市内で浸水の被害が特に多かった旭町1丁目と2丁目、青森西郵便局付近、それに青森工業高校グラウンド付近の4地区の合わせて1000世帯以上を対象に行われました。きょうは午前9時前から各地区ごとに3人の職員が1件1件被災した家を回り、住人から浸水など被害の状況を聞き取っていました。このうち、市内で床上浸水が最も多かったと見られる旭町1丁目地区は、2000年7月にも大雨による水害が発生していて住民からは市の対応や、排水体制への不満の声が多く聞かれました。
こうした指摘について、青森市は「2010年の供用開始を目指した下水道施設の整備を進めている」とした上で、計画の前倒しも検討するとしています。青森市では今回の被災者に対し、水をかぶった畳や電化製品などを無料で回収・廃棄するほか、税の減免措置をとる方針です。市ではあすまでに4地区での調査を終えることにしていて、その後そのほかの地区についても実態調査をすることにしています。
被害の家財道具の回収 続く (14日12:17)
記録的な大雨で多数の浸水被害があった青森市ではきょうも、水を被った家財道具の収集が行なわれています。
今回の大雨で青森市では、床上・床下浸水を合わせて417棟が、被害を受けています。水を被った家財道具の収集はきのうから行なわれきょうも、被害の大きかった地域を中心に行なわれています。このうち、青森市旭町では、市の職員達が、水がかぶった畳や電化製品などを回収していました。被害を受けた住民たちは、まだ、後片づけが終っておらず今日、明日には終えたいと話していました。
ATV青森テレビ ニュース速報県内