ウチの塾にも
「社会の暗記が苦手!」って子は
とても多い。
じゃあ、
どう覚えればいいのか?
どうすれば
無理なく覚えられるのか?
多くの人が知りたい勉強法について
今回はお話しよう。
まずは、
社会で覚えることの意義ね。
社会は暗記科目と言われる理由は
とっても単純で、
覚えていないと解けない問題が
大部分を占める
と考えられているからだよね。
確かに、多くの入試では
基礎的な知識を問われるし、
難関私大ではその傾向が強く
細かな知識を求める問題が
毎年のように出題されている。
一方、大学入試共通テストは
同じ社会でも
読解力や思考力や情報処理など
暗記だけでは解けない試験へ
変化しようとしている。
だけれども、
共通テストであっても
前提となる知識が
あってこその
思考、読解、情報処理力が
求められるんだ。
その意味で、
今後も用語などの暗記は
依然として求められる。
次に
社会で効率よく覚える勉強法。
5つの重要な勉強法がある。
①暗記より内容理解を優先せよ
②内容理解とは
ストーリーと全体像を掴むこと
③子どもは本来無知で
無意識に理解するフリをすること
④暗記用教材は、
空欄補充系の後、一問一答へ移る
⑤暗記用教材の答える形式は
選択肢問題の後に適語補充へ移る
この5点に集約される。
①暗記より内容理解を優先せよ
人は理解していない内容を
覚えることはできないが、
受験生の中には
暗記を重視するあまり、
キーワードに対する反射を磨くような
暗記をしている子がいる。
これは点数になることもあるが
効率が悪すぎる。
そして、レベルが上がるにつれ
通用しなくなる。
だから
内容が理解できた上で
暗記に入るべきだ。
②内容理解とは
ストーリーと全体像を掴むこと
内容の理解の大切さを強調したが
それをどう捉えるかは
ストーリーと全体像だ。
ストーリーとは物事の因果関係だ。
地理ならば
地形や立地と産業発達の因果関係、
歴史なら事件とその背景、
公民なら思想とルールのつながり。
個々の知識を結びつけて
わかる状態に持っていくのが重要だ。
全体像は、
その単元では「何がわかればいいのか」
を明示することだ。
③子どもは本来無知で
無意識に理解するフリをすること
子どもは大人が考えているよりも
数倍無知だと思ったほうがいい。
知っていて当然のことが
わかっていない。
江戸時代の農機具の改良で
千歯こきが登場したとき
・稲って何?
・脱穀って何?
・農機具の改良で生産量が上がるの?
・年貢って何?
という質問を受けた。
習うことは知らないことだから
わかっているかどうかすらも
分かっていないことが多い。
子どもを疑ってかからないと
深い理解は難しい。
④暗記用教材は、
空欄補充系の後、一問一答へ移る
社会の勉強は、
「理解」「暗記」「解く」
の三段階がある。
「暗記」用教材には
空欄補充系と一問一答系がある。
社会の暗記では
一問一答が思い浮かぶ、
これは空欄補充系の後にすべきだ。
空欄補充系は、
文章なり地図なり図なりで
ストーリーの補助線が見える状態で
知識を求められる。
ということは
内容理解が出来ている子なら
これを手がかりに
答えることができる。
一方で、一問一答は
それぞれが短文で構成されていて
全体のストーリーが見えない状態で
答えるために
ハードルが高い。
答えられたとしても
多くの場合がキーワードへの反射で
発展性のない知識につながる。
その意味でも
全体像が見えやすい
空欄補充系のものから取り組むこと。
一問一答は
知識を増やすには効率がいいから
空欄補充系が大体完成してから
取り組むといい。
⑤暗記用教材の答える形式は
選択肢問題の後に適語補充へ移る
教えていて感じるのが、
いきなり語句を覚えて書くのは
かなりハードルが高いこと。
これを解決するために、
選択式問題を一度挟む。
ただ、選択式の問題にこだわると
そのような形式のものは
なかなか見つからないが、
これはすぐに解決できる。
自分で選択式問題に
作り変えてしまえばいい。
やり方は単純、3ステップ。
[1]問題を一通り眺める
[2]問題を解きながら模範解答を使って
別紙にランダムに答えを書いて
選択肢を作る
[3]作成した別紙の選択肢を
使いながら問題を解く
このやり方で
空欄補充系の問題集をやっていけば
無理なく段階的に
知識を習得することができる。
この方法は
「中学」「高校」「大学」受験で
実際に効果のある方法だ。
ぜひ、実践してほしい。