小学生の頃に読んだブラック・ジャックの中に登場したドクター・キリコ。
殺人が許されるものではないと信じていた子供心に、ドクター・キリコの出現はとても衝撃的だった記憶があります。
安楽死や尊厳死について、考えさせられた最初の出来事でした。
長く生きることだけが、本当の幸せではないことを感じられてる人も、少なからずいるのは間違いないと思います。
そんな難しいテーマを扱った映画「ドクター・デスの遺産BLACK FILE」
涙腺の弱い僕は、涙を流すのは必至だろうと思い観たのですが・・・
始まりは、小学生が警察に通報した一本の電話からでした。
病死とされた父親の死因がおかしいとの通報に、「子供からの通報、本当かどうかは怪しい」と疑いつつも、綾野剛さんと北川景子さん扮する刑事が事情聴取に向かいます。
って、小学生からの110番通報に、いきなり刑事が事情聴取に行くか?
そして、殺人の疑いを持った綾野剛さんは、火葬寸前の父親の遺体を強制的に回収、家族の反対の中、解剖に回したりと、その後の展開も至るところで、ストーリーにリアリティがない。
映画なので、ストーリーにある程度ムリがあるのはしょうがないとして、それを補うのが、役者の演技力だと思うのですが、全く感情移入出来ないのは役者の実力不足にも要因があるのかも。
始終、視点は刑事側にあり、殺人=悪で話は進んでいく。
ドクター・デスも、信念を持って安楽死をしているわけではなく、最後には自分の邪魔になるということで綾野剛さんを殺そうとする単なる殺人鬼の話で、なんの問題提起も感じられない。
もっと命について考えさせられる映画と思って観た僕には、ちょっと残念な映画でした。
そんな中、木村佳乃さんと子役の女の子の演技はうまかったかも(^^)
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