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 メカ・ワンダーランド
(あなたの知らない海の世界)

R.I.P. オフクロ

2020-01-13 20:47:00 | Weblog
1月7日未明、自宅のベッドで、オフクロがヒッソリと亡くなりました。
最後に会ったのは2年前。電話で声を聞いたのは半年前でした。

子供の頃、僕はオヤジに殴られ、家から締め出され、食事を与えられないという、いまで言う虐待を受けていました。

いつかはオヤジを殺してやる!

そんな気持ちを心に忍ばせ、日々を過ごす少年時代。
しかし小心者の僕はその気持ちを実行に移すことはなく、高校卒業と同時に家を出るという道を選びました。

そんな家の出方をしたせいで、僕はオフクロとも疎遠となってしまったのです。
家を出てからは、僕から連絡することは一切なく、年に1〜2度オフクロが電話を掛けてくるという程度の接し方でした。
そしてオフクロは毎回のように、ご飯はちゃんと食べてるの? 風邪はひいてない? 仕事は順調? 困ったことがあったら、いつでも連絡するんだよと言ってくれてました。
しかし、僕は今後一切親を頼らないつもりで家を飛び出したので、全ての質問に、ぶっきらぼうに大丈夫と答えるだけでした。

それでも定期的に電話をよこすオフクロを、少し大事にしないといけないなと思い始めたのがここ2〜3年。
同じ話を繰り返すオフクロに、自分の仕事の話をするようになっていました。
以前に比べると、最近は少しだけ売れるものが作れるようになったことをオフクロは喜んでいました。

昨年は、オフクロが交通事故に遭ったので、初めて僕の方から電話してみたり、台風の被害で猛暑の中、3日も停電したというので、食材や米、老人用の仕出し弁当屋を手配するなど、ちょっとだけ親孝行の真似事をし始めたところだったのに・・・

1月2日は、オフクロの誕生日だったので、電話しようか迷ったのですが、膝を悪くしていたオフクロは、寒い時期は電話口まで行くのが大変と言っていたの思い出し、僕は掛けるのをやめてしまったんです。
あの時、電話をしていればなと、今となっては悔やまれます。

僕が半年ほど前に電話をした時は、事故直後でしたが、思った以上に声は元気で、まだ数年は大丈夫そうに思えたんですけど。
それより最近すっかり弱っていたオヤジが先に死ぬものだとばかり思い込んでいたんです。
オヤジが死んだら、オフクロにはこれまでの感謝を伝え、思いっきり優しくしよう!そう決めていたのに・・・

孝行したい時に親はなし。
くっそ〜 急過ぎるよ・・・

子供の頃、何日も食事を与えられない僕に、オフクロはオヤジに内緒で、夜中にオニギリを差し入れてくれたり、倫理に反したことをしてしまった弟を、誰もが責める中、1人必死にかばってたりと、今思えば83年間、僕たち息子に無償の愛を注ぎ続けてくれた唯一の人でした。もうこんな人は一生現れないでしょう。
こんなに愛してくれたのに、本当は大好きだったのに、生きているオフクロに何もしてあげられなかった。
ゴメン、そして今まで本当にありがとう!



死亡の連絡を受けた翌日に会ったオフクロの亡骸は、痩せこけ土色になってしまっていて、僕の知っている、いつも笑顔だったオフクロではありませんでした。
オフクロはもうこの世にはいないことを実感しました。

そして今日、その魂が抜けてしまったカラダは荼毘に付され、オフクロは小さな壺に収められました。

今僕は、オフクロがなくなったベッドで、このブログを書いてます。
もし魂というものが存在するなら、少しでもこの気持ちが届いてくれればと思います。

83年間、お疲れ様でした!
そして、またそのうちに会いましょう。
オフクロに会えるように、僕はこれからも頑張り続けます!






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