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消費増税と税収&日本の負債残高

2013年09月11日 | 経済
単純に増税すれば、税収もその分だけ増えるって考えたら間違い。

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デフレ対策を怠った橋本首相自身、後に、「私は1997年から98年にかけて緊縮財政をやり、国民に迷惑をかけた。私の友人も自殺した。本当に申し訳なかった。国民に深くお詫びしたい」と語っている。  ※週刊ポスト2011年2月4日号
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麻生元総理の発言(麻生太郎の政経セミナー)を引用。
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なぜ僕が国債にこだわるかと言うと、増税は間違いなく人々の気持ちを冷やしますから。97年の橋本内閣、3%から5%に消費税を上げて、増税、社会保障を含めて9兆円上がるはずだったんだから。全然、上がりませんでした。増えたのは消費税、だけ。あとは軒並み減った。あれが、あの時の歴史ですよ。学んでもらわなきゃいかん。
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よく問題にされるのは債務残高のGDP比率が日本は突出しているということなんだけれど、これは日本が債務を各国に比べて急速に拡大させているわけじゃなくて、分母のGDPの方が日本だけひたすら横ばいだからなのよね。雑にいうと、税収=GDP*税率なんだけれど、97年の消費増税のときにはGDPの方が萎んじゃって、トータルでは減少してしまった。画像は順に①先進国の債務残高の推移②先進国の名目GDPの推移③先進国の債務残高のGDP比。どれも赤が日本ね。日本の債務残高が急激に増えてるわけじゃなく、日本のGDPが横ばいなのがわかると思う。




たまに「国の借金が増えていいのか?」っていう人がいるけど、どこの国にしても自国通貨建ての政府の債務を必死になって返してはいないのよね。何をやっているかというと、GDPを拡大させることで税収を増やし、かつ政府債務残高/GDPの分母を増やすことで、政府債務残高/GDPを縮小させているわけだね。政府が増収になって、結果的に政府債務残高が減少に転ずるのはよくあることだけれど、政府債務残高を減少させるためにGDPを犠牲にするのはいい手法とは言えないし、とくにデフレ期にそれをやって成功している国はないんじゃないかな。


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