三色オートバイ - Multi 1000 MHR -

RD/WH/GRのMulti 1000s F1仕様⇒MHR風との日々をつづる趣味のBlogです。

苦笑い

2011年07月26日 | バイク
初めての北海道ツーリングは、たしか初めてのロングツーリングだったと思う。



大学生のとき、先輩に誘われてフェリーで北海道を目指した。
フェリーに乗るのが初めてなら、キャンプツーリングをするのも初めてだった。
道具は神田の登山洋品店をまわって「あれを買え。これにしとけ」と先輩の言うままに揃えた。
(いま思えば、この時に選んだものはどれも鉄板だった。ありがとうございました。)



夏のツーリングといえば北海道。
夏は北を目指すもの。
ロングツーリングの定番。
免許を取る前から呪文のようにすりこまれていた魔法のフレーズの実現に、当時のぼくはうかれまくっていた。
そして、うかれている人間がたいていおちいる状況に、みごとにはまった。

出発当日。
集合場所の部室に現れたぼくを見て、先輩二人は明らかにひいていた。
Gジャンの上に羽織った、ポケットがたくさんついたナイロンのメッシュ・ベスト。(定番ですから!)
Gパンのスソを見事にブーツインしたオフロードブーツ。(スソがひっかかっちゃ危ないですから!)
ブーツの上には、コーリンで買った安さが売りの真っ白いニーシンガード。(こけたら危ないですから!)
気が遠くなって憶えていないけど、たしかエルボーガードもしていたような気がする。
ファクトリーベアの、安―いやつ。
そう。うかれて自分を客観視できなくなったぼくは、あれもこれもと興奮して買いまくっているうちに、頼むから近寄らないでほしいタイプのホッカイダーに変身してしまっていたのだ。

オフブーツなんか、バイト代をはたいてガエルネのEDプロを買って、硬くて足首が動かないからなじませようと、コンパの居酒屋にまで履いていった(!)くらいだ。
下足用のビニール袋に片っぽづつでも入らなくて、往生したことを憶えている。
ここまで完璧に準備したのに、なんでみんな爆笑しながら逃げるんだろう?
そろそろ晴海のフェリーターミナルに向かう時間ですよ。
先輩待ってくださいよう、とオフブーツでガニマタ走りしながら追う後輩と笑いながら逃げる先輩、という漫画のような光景が繰り広げられたのはいうまでもない。



そんな、もう20年近く前のことを思い出したのは、大洗のフェリーターミナルで絵に描いたようなGパンプロテクタ男を見かけたからだけど、プロテクタ男を笑う気はない。
自分の足元に目を落とすと、当時買ったオフブーツの代わりに、同じガエルネのタフギアが目に入る。
この北海道ツーリングの前に、うかれて新調してしまったものの一つだ。
やっぱり、いくつになってもツーリング前のうかれ癖はなおらないらしい。






終着点 ‐Arai mz‐

2011年07月24日 | バイクヨウヒン
アライ頭の自分にぴったりと信じて買ったmz。
いろいろやってみたけど、なんだか、どこかなじめずにいた。
そんなもやもやした日々に終止符を打つこの一品。



材料屋さんでみつけた低反発ウレタン。
厚さ5㎜。ちょうどいい。
1枚168円。安い。
4枚オトナ買い。

きっかけはSZ-Ram4の広告だった。
Ram4では、またも内装が進化し、サイドのクッションを抜くことでフィット感を変えられるそうだ。

ん?

サイドのクッション厚調整。
これ、自分でできるんじゃない?

その昔、まだ内装が取り外し式システム内装じゃなかった頃は、頭頂部や周囲にクッションを貼ってサイズを調整するキットがあった。
もちろんその頃はまだ免許も持ってなかったんだけど、バイク用品のカタログを食い入るように見ていたので覚えている。
しかも、なぜかSWANSが出していたような気がする。

これを自分でやればいいのだ。

で、探してきたのが冒頭の低反発ウレタン。
元のLサイズ内装(7㎜)をベースに、厚みを増したいところの形に合わせてカットしたウレタンを貼っていく。
頭の鉢が深く入り過ぎているのがでこ痛の主因だと思うので、頭頂部は2枚重ね。
サイドでももう少しギュッと支えるようにしたいので、ここも1枚重ねる。







かなーりぶかっこうだけど、付けてしまえばわからない。
フィットさせたいところだけ柔らかく締めつけて、あとは標準のまま。

この仕様で1週間のツーリングに出た。
以前とは違い、いい意味でヘルメットの存在を感じない1週間だった。

むふふふふ。

できた。俺のヘルメット。
mzが急に身近に感じられた日。