試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クモハ100-184[トタ冷房5F] 第二次冷房改造車 側面窓セル窓サッシ印刷補修施工 (修正方式変更試行)

2018-05-15 22:36:53 | 国鉄/JR101系
続発。

在籍するKATO製国鉄/JR101系では側面窓セル窓サッシ印刷が劣化した車両を数多く見掛ける。
大半は改番後の手入れが不十分で酸化により剥がれを招いたと考えている。
ただ先頭に立つクモハ101形,クモハ100形,クハ101形,クハ100形で多発する傾向が強く不可解さが残る。


国鉄101系トタ冷房5F 第二次冷房改造車編成(1978/3)。
トタ冷房5F:Mc198-M'252-T'c79+Mc197-M'251-T123-T298-T124-M250-M'c184

トタ冷房5F(Mc198)でも側面窓セル窓サッシ印刷の劣化が生じていた。
クモハ101-198は101系800番代LOT側面窓セル交換時に一度修正を行っている。
この当時モハ100-252(トタ冷房5F)以下9両に不具合は見られなかった。
ところが最近になってクモハ100-184(トタ冷房5F)の窓サッシ印刷劣化が急激に進んでしまった。
発症箇所は2-4位側の車体中央部が主で特に中段サッシ印刷は完全に失われ透明化する惨状である。
現時点でクモハ101-198以下9両に劣化進行は見られない。
取り敢えずクモハ100-184の側面見附を回復させ編成見附を整える。


クモハ100-184 第二次冷房改造車(トタ冷房5F)。

クモハ101-198での窓サッシ補修はマスキングテープで養生した後に油性ペイントマーカーを直接塗布する方式とした。
製品仕様同等の見附までは至らなかったが窓サッシ再現の復活に漕ぎ着けている。
但し養生の不安定さを抱えておりクモハ101-198の結果は偶然に過ぎないと考えた。
同様の補修ながらクモハ100-184では他形式で採用を開始した爪楊枝式塗布とする。
補修を無意味にさせる確率を高めるマスキングテープでの養生は当然行わない。
その代わり側面窓へのインク付着に細心の注意が必要となる。


入工中のクモハ100-184。

クモハ100-184の改番部には施工当時の汚れが付着していた。
この痕を辿ると側面窓セルの窓サッシ印刷剥離箇所に達する。
側面窓セルにも汚れが残っており銀色印刷へ悪影響を及ぼしたと思われた。
窓サッシ印刷補修と併せて車体も全面的に拭き上げ再発を防ぐ。
第二次冷房改造車へと改装されたクモハ100-184だが交換した部品は屋根板に限られる。
基本構成は種車のクモハ100-81(旧ムコ3F:Mc78)と同様で分解方法に変わりは無い。


銀色塗料の跡形も無い中段窓サッシ(2-4位側用)。

従って側面窓セルの取り外しには労さない。
分解前に1-3位側用側面窓セルの状況を確認したところ劣化箇所は無かった。
窓サッシ補修と同時に車体清掃を施すため1-3位側,2-4位側とも側面窓セルを撤去している。
先ず側面窓セルの清掃から開始した。
印刷に影響を与える溶剤は使用できず全て磨きクロスでの乾式清掃とした。
窓サッシモールドの凸断面は爪楊枝の先端をクロスで包み入念に拭き上げている。
側面窓部の汚れはマスキングテープの糊だと思われ除去に時間を割かれた。
この際他の箇所でも窓サッシ印刷の部分剥離を発見している。
これは清掃に拠るものか元々劣化していたものか判らない。
ただ将来的に剥がれるのは時間の問題だったと思う。
側面窓セルから曇りを取り除き窓サッシ印刷の補修に着手する。
クモハ101-198の窓サッシを油性ペイントマーカーで復活させた都合でこの方式を踏襲した。


復活した中段窓サッシ再現(2-4位側用)。

クモハ100-184は塗装剥離面積が多く一度油性ペイントマーカーのインクをトレーに排出した。
球にならない程度のインクを爪楊枝の軸先端へ浸ける。
インクを浸けた爪楊枝を中段窓サッシモールド上に沿い転がしながら修復した。
重点修正箇所の中段窓サッシはセル下地が剥き出しになっていた。
銀色印刷が全く残っていなかった事が幸いし側面窓へのインク流出を抑えられている。
この他の印刷剥離部は部分的なものが多く同一方式で当該箇所の窓サッシ印刷を補う。
但し部分補修に留めたため上記中段窓サッシ以外は斑の残る仕上がりとなった。


印刷消去痕を整えた側板(2-4位側用)。

油性ペイントマーカーの乾燥を待つ間に車体清掃を行う。
トタ冷房5Fへの改番はラプロス式印刷消去が採用されていた。
施工時の拭き上げが足りず印刷消去部周囲にはマスキングテープの糊が残っていた。
使用したインレタも余り持ち合わせの無い白文字標記で古いものだったらしい。
それを示すかの様にインレタ滓や転写糊まで付着する有り様だった。
清掃に当たり[クモハ100-184]標記は崩したくなかった。
白文字標記インレタは今後の車両異動で使用する予定があり出来るだけ温存したい。
そこで車両番号標記部はゴム系接着剤巻き取り用の爪楊枝で清掃を施した。
糊類を縒るように標記から離し磨きクロスで仕上げている。




クモハ100-184(側面窓セル窓サッシ印刷補修施工)。


クモハ101-198(トタ冷房5F:側面窓セル窓サッシ印刷補修施工車)。

全面補修した窓サッシ部はインクの盛り上がりが残る。
乾燥後に平滑化し車体を組み立てた。
窓サッシ補修部は製品印刷との質感差が隠せない。
但し入場前のサッシが無い体裁からは脱出した。
同一症状を補修したクモハ101-198とは修正方法が異なった。
見栄えはまだ爪楊枝式の方が良く感じる。
今後は爪楊枝式での窓サッシ印刷補修を主軸に据えると思う。

一応クモハ100-184(トタ冷房5F)は竣工となった。
しかしトタ冷房5Fには側面窓セルHゴム色温度統一が課題として残る。
101系0番代LOT側面窓セル装着車と101系800番代LOT側面窓セル装着車の混在を廃すため車両間での交換を行ってきた。
ユニット単位で揃える地点までは漕ぎ着けたもののその先から全く進んでいない状況にある。
車両異動と連動して上手く収斂を図りたい。
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