カーテンの隙間から射す光が暁の近さを示している。
鳥たちが囀る時間にはまだ早い。
夢現でまったりと意識が錯綜しつつも、今自分がまどろんでいるのが
羽毛布団にくるまれたセミダブルのベッドであることを認識する。
後頭部にちかりちかりと、、痛い記憶が蘇る。断片的に
駐車場の片隅、気温氷点下の着のみ着のままのビバーク。
抗えぬスキマ志向。
極度に寒いそんな記憶とは裏腹に、今は暖かいベッドの中。
Mayuもすりすりと身を寄せてくる。
腰に手を回し、ぴったりと顔を腹にくっつけてくる。とてもあったかい。
猫。だな。まるで。
うなじに両手を這わす。
猫にするように、、ごろごろ言わせる。
そして、顎の下も。
コトバを一つ一つ重ね、お互いを積み重ねて、
またひとつ積んでいく。
飲み明けの暁紅
キセキの時間。
********
「ん、??」
「起こしちゃった??。」
・・・・
コトバよりも熱いコトバで
語りかけて、、くる。
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