実高ふれ愛隊日記

-石川県立大聖寺実業高校情報ビジネス科課題研究ブログ-

7月の活動(14)人間国宝・川北良造さんの心(3)

2012年07月24日 | 日記

隊員NO.3せりかで~す(^^)/

山中挽物木工芸「人間国宝」川北良造先生記念講演会で勉強させていただいたことを

ご紹介しています。


日本一の生産額を誇る山中漆器は、いまは廃村になった山中町の真砂(まなご)が発祥の地です。

真砂の木地師は、1580年の正親町(おうぎまち)天皇の綸旨(りんじ)より今の福井県越前市から

移り住んだと考えられています。

トチやケヤキの良材をもとめて深山に入り、ろくろで品物を作る木地師にとって、

原木を自由に切ることを認める綸旨(りんじ)はとても大事なものでした。

川北良造先生は、山中漆器発祥の地である真砂(まなご)と日本木地師の元祖とされる

惟喬(これたか)親王(平安時代に人びとにろくろ技術を教えたといわれる方です)が、

かならず関係を持っているはずだと考えていました。

そこで先生は、惟喬親王を祭神とし、多くの木地師が日本全国に散らばったという滋賀県永源寺町

(今の東近江市)の器地祖神社を訪問し、いろいろと調べられたそうです。

しかし、この神社には真砂の氏子がただの一人もいませんでした。先生ががっかりしていたところ、

実はこの神社に敷かれている”玉石”が真砂から寄進されていたことがわかったのです。

やはり、真砂と惟喬親王の間には深い関係があったことが明らかになりました。

川北良造先生は、先人たちの心をつねに大切にしながらお仕事をされています。

400年以上も前の真砂の木地師の心や伝統が今もしっかりと川北良造先生の作品に

受け継がれているのです。

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