ヨーロッパの限りない大地

ヨーロッパの色々な都市を訪問した思い出をつづっていきたいです。

静寂の中に古代の声を聞く(古代アゴラ)

2005-12-10 23:20:39 | ヨーロッパ旅行記
アクロポリスを出て、坂を降り、古代アゴラに向かう。
チケットを買って中に入ると、まず小さな教会があった。アギ・アポストリ教会という。
これは11世紀にできた、ビザンチン教会だとのこと。
中をしばらく眺める。
外に出て、古代アゴラの中を散策する。宗教・文化施設の遺跡が残っており、ここで人々は出会い、語りあったのだ。
遺跡といえども、土台だけがが残っているようなものがほとんどだった。オリーブの木がほどよく生い茂っており、公園の中のような気がする。
この時はあまり人もいず、静かだった。一人タイムスリップして古代の都をさまよっているような気分になった。
天気が少し悪くなり、小雨が降って来た。といっても傘をさそうかさそまいか、という程度だった。
遺跡の中で目立つのは、音楽堂北側正面のトリトン像である。ちょうど向かって斜め右側からだと、アクロポリスを背景にしておりサマになる。
一番保存状態がよいのは、少し登ったところにあるヘファイストス神殿である。別名テセイオン神殿とも呼ぶ。パルテノン神殿より小型だが、ちゃんと柱も揃っているため頼もしい。
緩やかな坂道を登った後、神殿の周りを歩き、いろいろな角度から眺める。ギリシャ建築のたくましさを改めて感じる。
少し南には、鉄道が通っており、時折ガッタンゴットンと列車が通っていく。そのたびにふと現代に戻るような気がした。
ほろほろとアゴラ内を散策した後、アタロスの柱廊博物館に行く。この場所から発掘したものを展示している。建物内だけでなく、外側にも彫像などを展示していた。
1930年ごろまで、この場所には普通の民家があったらしいが、遺跡発掘のために立ち退いてもらったらしい。その時はいろいろたいへんだっただろうが、今、こうして古代の夢の跡を散策させてもらえるのだからありがたいことである。
すべて見終わり、古代アゴラを後にする。
古代のギリシャを出て、現代のギリシャに戻る。

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