ヨーロッパの限りない大地

ヨーロッパの色々な都市を訪問した思い出をつづっていきたいです。

大聖堂まで(ストラスブール旧市街)

2006-05-20 23:06:19 | フランス物語
20世紀の最後のほう
やり手の女市長が
やり手の男技術者を招聘し
ストラスブールの大改造を依頼した。
車は便利だけれども
排ガス、騒音まきちらし
街は汚くなっていた。

技術者は
街の真ん中から、車を追い出し
トラムや自転車や徒歩で
移動できるよう考えた。
もちろんいろんな意見があり
ケンケンガクガク、ケンケンガクガク
お話好きなフランス人
公共の精神というけれど
総論サンセイ、各論ハンタイ
個々の都合もいろいろある
そんなごちゃごちゃ葛藤の末
新たに創りあげられた旧市街

謎の旅人
クレベール広場をてくてく横切り
歩行者道路をてくてく歩く
石畳の道を
他の旅行者や街人と、一緒に歩き、すれ違う
踏みしめる足からわき上がる
ヨーロッパのいにしえの街を歩く歓び

目の前に迫ってくる
大聖堂の赤茶けたファサードの色
フランスのほかの大聖堂とは
また違った独特の色の調べ