松岡徹の「一生懸命」

日本共産党・熊本県議「松岡徹」の日々の体験・活動、「県政だより」などを発信します。

水害被害にあった住民に新たな苦難―熊本市龍田陳内

2012-11-05 09:09:54 | 日記
 「7・12」熊本北部大水害で、死者が出なかったのが奇跡ともいえるほどの被害に遭遇した熊本市北区龍田陳内4丁目の住民の皆さんは、「河川改修」計画に伴う新たな苦難に直面しています。
 住民の声を聴き、以下の申し入れを熊本県に行いました。


熊本県知事 蒲島郁夫様
            2012年10月29日
              日本共産党熊本地区委員会      山部洋史
熊本県議会議員      松岡徹
                   熊本市議会議員      益田牧子
                                上野美恵子
                                那須円


     白川の氾濫による家屋等の浸水被害解消に向けての県計画について


  日本共産党は、7月14日、8月24日、9月26日、白川の治水対策について、貴職に対して「申し入れ」を行ってきました。河川改修を優先し、立野ダム以外の総合的治水対策を国、関係市町村と共同して進めていただくよう改めて要請するとともに、今回は、龍田陣内4丁目、龍田1丁目、龍田1丁目上流(未来大橋まで)について、県が示した河川改修計画について、以下の点を緊急要望として申し入れます。

1、「7.12豪雨」による白川の浸水被害と県の責任
 熊本県は、「7・12洪水」被害に対する責任を深く自覚し、今後の河川改修計画を進める際も、その内容の確定、進め方においても、被害住民の痛苦の思いに沿った対応を貫かなければなりません。
①甚大な被害をもたらした「7・12熊本広域大水害」は、「これまで白川では、昭和28年6月、昭和55年8月、平成2年7月など、たびたび洪水が発生していますが、今回の豪雨は、『これまでに経験したことのないような大雨』でした」(被災地での説明会での県の説明)。同時に、白川の浸水被害は、堤防がないところからの氾濫、河川整備計画はありながら改修が遅れたがための水害でした。
②最も被害が大きかった龍田陣内4丁目については、開発許可(昭和53年、54年)を下した責任、開発許可を下しながら、住民の生命・財産を守るための対策をとらなかった責任、河川整備計画(平成14年7月)で、計画を立てながら10年間放置してきた県の責任が厳しく問われています。
③避難情報が3時間余りも遅れた点でも県の責任が問われます。
龍田陣内4丁目の住民は、避難情報の遅れで、「多くの死者が出なかったのは奇跡だ」といわれるほどの危険な状況にさらされました。
「12日に氾濫を起こした熊本市北区龍田地区の流域は県管理で(洪水避難対策等の対象-この部分は記事外)指定から外れており水位観測所もなく基準水位も定められていなかった」(7月25日「読売」)との指摘がなされているように、同地区は、熊本県水防計画の「洪水予報実施区域」対象になっていません。

2、丁寧な説明と住民の納得・合意をもとに進めること
①「県の計画には、おおむね賛成だが、さまざまな懸念、不安がある」「計画に納得がいかない。ほかにいい計画はないか」「立ち退きにはかからないが、環境変化など心配」等々の声が聞かれます。「龍田陣内4丁目」「龍田1丁目」「それ以外」というくくりでの1回の説明だけでなく、地域や要求ごとなど、きめ細かい説明会を開き、丁寧に説明し、住民の声、要求に耳を傾け、計画が納得と合意にいたるプロセスを重視すること。また的確な住民の提案についてはくみ上げ、計画に反映させること。
②龍田陣内4丁目の改修計画について
  同地区の計画は、現在の河川整備計画(平成14年7月策定)を大幅に変更しています。なぜこのようになったのか、関係住民に納得のいく説明が不可欠です。

3、被害を受けた住民が、立ち退き等でさらに被害をこうむるということがないよう責任を持つこと
①建物・土地の評価額、リフォーム代金、移転費用、解体費用等で住民が損失と被害を受けないよう援助と補償を行うこと。
②移転先については、個人任せでなく、県として責任を持つこと。

4、災害対策であり、河川改修計画の進捗は急がなければなりませんが、期限を設定し、住民の納得と合意なしで強行するようなことは絶対行わないこと。


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