Dr. Jason's blog

IT, Engineering, Energy, Environment and Management

理系 vs 文系はもう古いけど,理系生活のススメ

2005-04-03 | Weblog
 知人のblogの,「政策を担う人達にも理系のセンスを望みたい」 という記事の中の議論で,「日本の官僚は法学部出身者が多く、また法学部以外でもいわゆる文系の卒業者だ。日本の政策の随所に理系には理解できない非合理や近視眼的な政策が通ってしまう原因のひとつが、このような理系文系分離教育の違いではないだろうか。」という記述があった.全くそのとおりだと思う.

 先に紹介したシンポジウムの案内によると,日本では「化学物質過敏症」 が正式に病気として認定されていないらしいので,関係官庁の官僚の方々には,是非少し,化学,生物学,医学,環境学の入門編を勉強しなおしてもらう必要がありそうだ.
 「理系,文系」という分け方そのものがすでに,「世の中の仕組み」にあっていないのではないかと思う.今日,ほとんどの最先端の分野では,ビジネでも研究でも「複合領域的」あるいは「学際的」な知識やアプローチが必要である.

 私自身は,少なくとも高校の成績でいえば,完全な「文系」の人だった.クラブは,マン研と美術部で,現代国語,政治経済,倫理社会等は学年全体でも良い成績だった.物理,化学,生物はまぁ良い方だったが,英語と数学は赤点連発だった.いまだに,高校時代の友人の何人かは,英数が赤点で,「文系的」だった私が,工学部で大学院に進み,外資系のコンピュータやソフトウェアの会社で仕事をし,工学博士だというと,納得がいかないらしい.

 さて,最近出たアエラの別冊(2005.4.5号), AERA SCIENSE 理系生活のススメ は,なかなか興味深い記事が多い.
 養老孟司先生のインタビューの中に「科学はいまや社会活動の一部になっていて,日本の社会のありかたそのものが,日本の科学のありかたを決めています.」というくだりがあった.政治家や官僚の「科学技術不認識症候群」や環境問題,エネルギー問題等をみると「日本の科学や工学のありかたが,いまの日本の様々な社会的問題を作りだしている」とも云えるのではないかと思う.
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 第8回全国化学物質過敏症患者... | トップ | 神経や精神に影響を及ぼす食品 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事