--Katabatic Wind-- ずっと南の、白い大地をわたる風

応援していた第47次南極地域観測隊は、すべての活動を終了しました。
本当にお疲れさまでした。

インスタントラーメンと南極

2005-08-10 | Weblog
昨日宇宙から帰ってきた野口さんが、宇宙でインスタントラーメンを食べている映像を目にした方も多いと思います。
無重力の中でどうやったらスープを飛び散らさないように食べられるラーメンを作れるのか、それに尽力した開発者のリポートもされていました。
1958年某社のチキンラーメンがインスタントラーメン第一号として爆発的に売れたとなっていますが、ネット上ではそのかかわりに南極の文字を見つけることはできませんでした。
しかし、インスタントラーメンの開発と南極観測の開始時期がほぼ重なっているところをみると、極地研究所のサイトに書いてある通り、インスタントラーメンの開発と南極観測は深く関係していたのだろうなぁという予測がつきます。
現在こそ、保存技術や冷凍技術が進み(越冬後半の生野菜・生卵・くだものなど以外)ほとんどのものが食べられるようになったと聞いていますが、当時はかなり厳しい食糧事情だったのでしょう。
それでもラーメンを食べたいという気持ちは、今まで宇宙に行った何人かの日本人宇宙飛行士からの希望がある通り非常食であるという以上に強かったのでしょうね。
南極観測とともに開発が進んだものにはインスタントラーメンのほかにプレハブ住宅や雪上車、防寒雪靴があるそうです。
そういえば私の持っている防寒靴も-70℃まで大丈夫というもの。
そんな寒いところには行かないだろうと思いつつ、大は小を兼ねる??を合言葉に購入したのです。
-20℃では試しましたが、すっごく快適でした。

さて、インスタントラーメンについて調べているうちに面白いものを見つけました。
その名も「南極越冬中華そば」http://www.j-sapa.or.jp/eigyo_info/sanyo/kuga_u/
40年間製造方法そのままというところが、ちょっと年数が合わないので気になりますが、毎年年数を変えるわけにもいかないでしょうから、数年すると50年間になるかもしれません。
南極とインスタントラーメンの歴史も本当のところ、詳しい話を聞いてみたいものです。

スープが飛び散らないラーメンは介護食にも・・と注目されています。
多くの人が食べたいと願っている介護食として開発されたのではなく、数人の宇宙飛行士の願いの宇宙食として開発されたというのが皮肉なようで、でも結果としては寝たきりの人がラーメンを食べられるのだからいいのよね。
南極もそういう役割を一方で担ってきたのかもしれないと思いました。

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