みちのくレースのおたのしみ

岩手競馬にまつわるあれこれ。とか。

浦和の交流戦

2007年01月22日 | 岩手競馬
 18日に行われた岩手競馬・浦和競馬交流「みちのく賞」「やまびこ賞」、現地で見てきました。

 岩手から遠征した馬の頭数、その数12頭。一度にこれだけまとまった数の馬が行くのは恐らく史上初の出来事。その成否が気になったのですが、売上げ的にはまず上々といっていい成績だったそうですし、お客様の数も交流重賞並みとは行かないまでもそれなりに多かったのでは、という印象でした(浦和には浦和記念の時しか行った事がないもので・・・)。



 2戦の成績は1戦1敗の形でした。条件的には「岩手・5歳上500万下・4歳200万下、南関C2」、賞金額であちらのC2に合わせた形でしたが、岩手の場合はそれが“総賞金”だったので自然と若くて活きのいいB級馬が選び出された上、その基準点が“12月中旬に申し込んだ時点での金額”でしたので、その後グンと力をつけたエイシンウルフオーやブラックオーメン、ロイヤルアリダーなどには比較的与し易い相手関係となったようです。

 現地の専門紙の印では、B1特別を勝っているブラックオーメンを岩手の筆頭と見て、あとはクラス順に上下をつけたという感じでした。いくぶん岩手の馬に厳しい印かな、と感じたのは岩手から南関に移籍した馬がピリッとしないから?

 場立ちの予想屋さん達は苦労していたように思いました。1戦目のスタンスが割と「南関>岩手」な感じだったのがあっさり岩手B2の馬にワン・ツーを決められたものだから、2戦目の岩手の馬の評価にちょっと戸惑っていたようでしたね。ロドリゴキンノホシが4番人気になっちゃったのはそのせいかも・・・(最近のロドリゴキンノホシは明らかに芝馬の走りになってましたし、3コーナーあたりから勢いに乗って来るこの馬には浦和の4コーナーは合わないのでは?ちょっと印が重すぎた感が)。

 でもまあ、この辺はどうしてもこういう事になってしまうんでしょうね。かつて岩手・上山交流が行われていた時も、初期はクラスしか判断材料がなくて、しばらくやっているうちにそのプラスマイナスすべき部分が分かってきましたものね。岩手と南関の交流戦も、こうやってレースをやっているうちに比較材料が揃っていくのでしょう。
 今回はちょっと大人の事情的な部分からはじまった交流競走ですが、ぜひ定期的に続けて頂けるようお願いしたいです。レースの設定日も、以前上山で行っていた交流戦に岩手から出走していた事を考えると、火曜とか水曜ならシーズン中でもなんとか可能だと思うんですよね。
 浦和競馬場なんか特に、今岩手から一番時間距離が近い地方競馬場ですから。この交流の端緒をぜひとも継続して、できれば拡大を、と思います。



 ところでこの交流戦の次戦は3月に予定されているそうですが、その時は南関側のクラスがちょっと上がる模様。岩手の方はといえば、特別開催前で調教も進んでいるだろうとはいえ休み明けの状態。次の岩手勢、かなり苦戦するのではないでしょうか・・・。

浦和の交流戦へ 馬たちが出発

2007年01月17日 | 岩手競馬
 明日18日、浦和競馬場で岩手・浦和交流競走が行われますが、その出走馬12頭が今日午前11時頃、水沢競馬場を出発しました。

 なにせ12頭の大移動、馬運車も3台(グローバルゴット、シャマードシンボリ、トウケイニセイの首都圏規制対応車)にそれぞれ4頭積み。そのうえに各馬の厩務員さんや飼い葉桶・道具類まで載せていますので、各車とも満載状態での出発となりました。
 普通の遠征ならば、例え前日輸送でももっと早い時間に出発するのですが、今回の場合は浦和競馬が開催中のため「出走馬の移動が落ち着いた頃に着くようにして下さい」という指示があったそうで、そのため水沢をお昼前発・現地に夕方遅め着のスケジュールになったとの事。こうして書いている今頃は、もう浦和に着いて馬を降ろし終わったころでしょうか。

 調教師さんや騎手の皆さんは18日の当日輸送だそうです。私も前日輸送で行ってまいります。ウエスタンフォルスとかなら何とかなりそうな気がするのですが……。
 明日の天気はまずまずの様なので、その点は安心ですね。岩手は雪の予報ですが、競馬場・テレトラックで場外発売しておりますので、皆さんもぜひ応援を。

盛岡商優勝おめでとう!!

2007年01月09日 | 岩手競馬
 いや~、なんだか凄かったですね。決勝まで行ったんだったら勝っちゃえ!と思っていたけど、本当に勝ってしまうとは。決勝戦の視聴率、凄かったみたいですよ。

 昨日の決勝戦の時、それも後半の一番盛り上がった時がちょうどメインレースの時間(確かPK外した直後くらいに発走だったな)で、レースが終わって表彰式が始まる前くらいに同点ゴール、菅原勲騎手にお話を伺っている時に勝ち越しゴールだったなあ。
 岩手の競馬ファンの皆さまはきっと非常に慌ただしい時間を過ごされたのではと思います(^^;)。

 盛商の生徒の皆さんは前日夜にバスで盛岡を出て応援に行かれたそうですが、強行軍の日程だったけれどその替わり一生に一度の体験ができたんですからねえ。羨ましいですねえ。
 あの瞬間を国立競技場の同じ空間で見られたという事はもう、一生の財産になる事間違いなしでしょう。若いっていいなあ。



 で、今朝会社に出てきて、会社の人に「国立競技場に岩手競馬のマスコットを連れて行って応援させたら、面白かったでしょうねえ」と言われてハッと目から鱗が。

 決勝戦には盛岡市からミスさんさが行ったそうですが、どうせなら岩手県に関係する企業や自治体のマスコットを全部連れて行って応援したら面白かっただろうなあ。「ミス○○」はあちこちにいるし、テレビ各局のキャラとか、こめのすけ・こめたろう(これは引退済みか……)とか、スタンドにどーんと並んで大応援。
 で、その中に岩手競馬の「はやて」「かける」も混ざっている、と……。

 いくら巨匠手塚治虫デザインとはいえ、高校サッカーにギャンブルのマスコットが、というのも風当たりが強そうなので、他と一緒に紛れて。
 で、スタンドで大ノリして目立って、解説の人に「岩手は昔、馬の産地として有名で」とかなんとか言わせりゃ勝ちかな、と。
 別に大ノリしなくても、巨匠のデザインなんだから立っているだけで目立つに決まってる。

 来年のサッカーか、今年の甲子園か、決勝まで行く事があったら是非(^^;)。

ばんえい発売

2007年01月05日 | 岩手競馬
 レディースジョッキーシリーズ、皆川騎手頑張りました。名古屋の1戦目はスタートで躓いたのが痛かった。2戦目は、馬をなだめながらよく持ってきたと思います。結構難しい馬だったように思うけど、皆川さんが帰ってきたらいろいろ聞いてみよう。
 名古屋行きたかったなあ。でも開催中日が1日では前後の日程的に手も足も出ない。1週間ずれていてくれれば・・・ブツブツ・・・。



 この2~4日の3日間、岩手でもばんえい競馬の場外発売がありました。その岩手での売上げのお話です。
 まず2日の帯広記念。レーストータルで6371万、岩手679万。3日の銀河賞は岩手分830万、4日ホクレン賞は同じく830万でした(銀河賞・ホクレン賞の全体売上げ、“らしき”数字を貰ったけどそれでいいかどうか自信がない。それぞれ3589万・2200万でいいんでしょうか?)。
 4年前、やはりお正月にばんえい場外をやった時には、確か帯広記念が岩手で2000万だか売れたそうですが、さすがにそれほどではないにせよソコソコ売れた感。発売のタイミングが「岩手の最終レース後」、もう薄暗くなって寒い寒い中ですからねえ。
 競馬場・テレトラック別でみると(ざっと)水沢>盛岡>三本木≧横手>その他って感じなんですが、これはばんえいファンが云々というよりは居心地がいい・滞留しやすい順に売れた(お客さんが残ってくれやすかった)のではと思います。



 ばんえい競馬の場外発売、あちら側はこれまでも乗り気だったんだけれども、こちら側があまり乗り気でない、という噂を聞いた事があります。
 それは日程的なものとか売上げのバランス的なものが理由らしいのですが、ばんえい競馬が窮地に追い込まれている今、岩手もたいへんなんですけど、その辺再考できないものでしょうか。

 例えばばんえい競馬が計画してダメだった(のかな?まだ継続中?)青森場外、岩手には青森県内に十和田・つがる、実質青森用の種市と場外がありますから、これを使ってもらうという手はないものでしょうか。
 宮城県のTT三本木なんかも草輓馬の盛んな地に近いですし、ここで売れれば売上げ的にも宣伝的にもプラスになるのでは。
 どうせ土日月で開催日が被っているんですから、いきなり全レースサイマルは無理でも、例えば全競馬場・TTではメインのみサイマル、上記のテレトラックでは全レースサイマルとか。
 JRAの全場サイマルとか競艇・競輪のサイマルのやり方と一緒で、発売所の一角に専用の自発とモニターを設置して・・・というやり方でいいんではないかと思うんですよねえ。



 一昨年になりますか、テシオでも西弘美騎手を採り上げさせて頂きました。西騎手は岩手県の旧大野村出身で、裸一貫でばんえいの世界に飛び込んだ方。
 先日2000勝を挙げた鈴木勝堤騎手も旧宮守村出身、一時は岩手競馬で厩務員をされていたという話も聞きました。
 岩手や青森・宮城といった岩手競馬のエリアと、ばんえいと縁の深いエリアは意外と大きく重なっているものです。
 現時点ではばんえい競馬が南関との連携を強化する方向に動いているようで、それならそれで南関さんにおまかせ、となるのでしょうが(ばんえいがナイターになったら、例え岩手でサイマルしても売上げは多くは望めないと思いますし)、決して縁がないわけではない東北の地から支援の声を挙げる事は、できないものでしょうか。

行く年来る年

2007年01月04日 | 岩手競馬
 もはや年を越して松の内も終わろうかという時期ですが、個人的には変則開催の山を越えて落ち着いて、ようやく“年の瀬”という雰囲気が終わる気分です。あれ?新年はどこへ行った??

 2006年は、久々に地方競馬の廃止を見ずに済んだ年でした。でも、岩手競馬はじめどこも危なかった。
 黒字が増えた、という主催者もありましたが、結局どこにしても「本来払うべきものを払わないでなんとかしている」、それで耐えていると言うレベルであって、根本的な改善がなされたわけではない。
 つまるところ2006年は「耐えに耐えた」年、しかし耐えたところで上向く要素が出たわけでもなく、耐えるだけ耐えたものの精根尽き果ててぷっつりと倒れる。そんな状況が近づいているのではと、次に何かあった時にはもはや耐える力は残っていないのではと、危惧しています。

 ただ、いろいろやってみる中で「こうやればうまくいくのではないか・・・?」みたいな手応えもあった年では、と感じています。点でなく面で戦う、みたいな。
 まだ16主催者・22の競馬場が全国に拡がっている。その資産とネットワークを最大限活かせればなんとかなるかも知れません。
 視点を競馬だけでなく、公営ギャンブル全体に拡げるという手もあるかも。

 2007年が、競馬にとっていい年でありますように。


 写真のレースは2006年12月31日の11R。1着小林俊彦騎手、2着高松 亮騎手。オウシュウクラウンやパラダイスフラワーで常に2歳・3歳戦線の主役であり続けた大ベテランと、伸び盛りの若手のワン・ツー。これも2006年の岩手競馬らしいレースだったように思います。