みちのくレースのおたのしみ

岩手競馬にまつわるあれこれ。とか。

2回盛岡後半の売上げ動向・他

2007年06月29日 | 岩手競馬
 まずは恒例の売上げ動向から。いつも通り今年の売上げ・対前年比です。

6/23 1億6450万8500円(87.5%)
6/24 1億8560万1300円(81.3%)
6/25 2億2636万9400円(94.3%)

3日間トータルでは5億7647万9200円対6億5642万9800円で約8千万の減でした。

 対前年比で見るとどうしようもないですが、売上げ金額的には今シーズンとしては悪くない方、ではあります。
 今年は全く自信なさげに日曜の1・2Rに突っ込まれている2歳新馬戦ですが、この6月24日も土~月の1・2Rの中ではトップの売上げ。前回6月10日もそうでした。
 8頭立てでこうなんだし、商品力としては悪くないと思うのですよね。多頭数のC3戦あたりに比べればよほど絞りやすい・買いやすいのではないでしょうか。もう少し堂々と売ってもいいのでは。

 JRA発売拡大の影響は、先週などは対前年比でも悪くなかったですし、もう少し様子を見たいですね。岩手のレースがパッとしない時に向こうが重賞だったりすると影響が大きくなるような雰囲気はあります。



 既報の通り、この3回盛岡開催からコスト削減が実施され、賞金の削減(A1 70万→68万 A2:50→48 B1:32→30 B2:31→29 B3:30→28 C1:22→20 C2:21→19 C3:20→18)、各種手当の削減、平場の10頭立て制限などが行われます。

 収支均衡のための経費削減は始めから決まっていた訳で、売上げが伸びない以上仕方ないと言わざるを得ないでしょう。

 10頭立て制限も、見渡してみれば毎日これだけ10頭以上のレースを組んでいるのは南関・兵庫の他は岩手くらいですし、商品として・販売戦略としての良否は別として、岩手だけが極端に見劣りするわけではない、と思うしかないです。この部分は今後馬が減ってくる事も踏まえての事ですし。

 ただ、ここまで来たらもう、今の8クラス編成を抜本的に変えてもいいんではないでしょうか。『A1・A2・B1・B2・C1・C2』とか、いっそ『A・B1・B2・C1・C2』くらいに。その分クラス毎の賞金格差をもう少し大きくする。
 20走ルールも、10走くらいにした上で年度内でも編成替えするようにするとか。 いずれ今の賞金で今のシステムは、重特体系も含め、無理が出てきたように感じます。



 結局、「何のための競馬か」「何があっての競馬か」なんだと思うんですよね。
 “売上げが上がりません、じゃあコスト下げましょう”ではないでしょう。なぜ売上げが上がらないのか。どうすれば上がるのか。ここまで低調に来てしまったのは何が原因か。
 そりゃあ天下のJRAですら売上げ減に歯止めをかけられないでいる現状ですから、売上げを増やす事にはたいへんな労力が必要なのは分かる。でもどこかで下支えする必要はある。なんとなれば「究極のコスト削減」は廃止なのですから。

 落ち着いて周りを見てみればいいです。対前年比の売上げがプラスになっているところでもよく見ると自場分・本場分は若干減り気味で、他場・場外の増加で補っているのです。
 まあ、それらはあまり安定的でなくて、なんというか風船が膨らみきる寸前、みたいな印象が無いわけではないですが、他所だって本場分が落ち込んでいる中で手を打っているのですよね。

 今賞金を下げるのは単純に縮小再生産のためであって、例えば“それで少し余力をつくっておいて反転再攻勢に出よう”などという意味合いではない。これでは単にパワーを食いつぶして終わりです。どこかで歯止めをかけないと。

テレトラック種市

2007年06月21日 | 岩手競馬
 先の16日からJRA発売が始まったテレトラック種市。その初日に脚を運んでみました。

 盛岡から車で北上すること2時間ちょっと、軽米から太平洋側に出てすぐの所にテレトラック種市はあります。
 この日からJRAの発売が開始されるということでテレトラックの建物の外壁にはその事をPRする横断幕が出ていたり、JRAさん中心のプレゼントイベントが行われていたりといつもとは少し違う雰囲気。外壁に取り付けられた「JRA種市場外発売所」の文字や、道路に面して立てられた同様の柱型看板はこの日のために作られたものでしょう。これまたいつもと違う雰囲気を醸し出しています。

 建物の外にはポニーが2頭。そしてJRAのキャラクター・ターフィー君と、めんこいTVのキャラ・MITくんがうろうろ。ということで添付の画像は本物ポニー・ターフィー君・MIT君の夢(?)のコラボシーン。
 一応それぞれ「馬」なんですけれど、ポニー君が他の2頭?を仲間だと思ったかどうか。どうも目をそらしていたようにしか思えませんが・・・。



 実は私、テレトラック種市の中に入るのはこれが初めてなんですよ。前を通ったことは何度もあるのですが中に入る機会が無く、今回ようやく大願成就。これで岩手競馬のテレトラック全制覇も果たせました。

 まず感じたのは、車を降りてすぐ気付く潮の香り。テレトラック種市は海辺というほどではないですが海から遠くない所にあって、海からの風がほぼダイレクトに届きます。空も、いかにも海が近い雰囲気の明るいブルー。
 建物2階の指定席エリアに上がると、廊下の窓から太平洋を望むことができます。天気が良かったおかげで青い海が望め、とても開放感がありましたね。

 地元の方の話ではウニ・ホヤはこれからがシーズン本番。安くて美味しい海の幸はこれからだそうですので、夏休みくらいになったら皆さんぜひ一度訪れてみて下さい。近くには海浜公園もありますし、テレトラックの正面には「ぶすのこぶ」で有名な沢藤のお店もあります。



 今回私がとったのは盛岡から高速を北上して軽米IC下車、国道395号から県道20号線へというルート。県道は途中ややキツい峠を越えますが、基本的には2車線の走りやすい道。ETCのユーザーなら盛岡IC-軽米IC間が100km以内に納まっていますので、通勤割引時間に移動すれば片道の高速料金が1400円で済みますよ。

盛岡開催の売上げ動向/まとめて

2007年06月18日 | 岩手競馬
 盛岡に移ってからの落ち込み方に売上げ動向を載せる気力が無くなっていましたが、これが楽しみ(?)な方もいるそうですので、改めて。



6/2 1億6181万7800円(86.2%)
6/3 1億7510万7200円(90.3%)
6/4 1億9154万3000円(95.3%)

6/9 1億7067万0400円(89.6%)
6/10 2億3463万0300円(85.7%)
6/11 1億6242万1800円(78.8%)

6/16 1億8258万8900円(82.7%)
6/17 2億2387万1700円(99.0%)
6/18 2億0233万9200円(94.9%)

 ぼちぼち上向いているのですが、どうも勢いがない。各日のレース毎の売上げを見ても、早い時間はわりとよく売れているのですが後半に行くに連れ失速が激しいです。



 1回盛岡の不振は、いろいろ考えて見ましたが、もしかしたら開幕後の水沢開催が長すぎたせいではないかと思います。
 近年、冬の水沢開催が始まるのが早くなっているし、特別開催も挟まるから、昨シーズン後半から実に11開催連続で水沢だったんですよね。新聞を見ても馬柱の上の方までずっと水沢の成績で、盛岡に替わった最初の週など手を出しづらかった方が多かったのではないでしょうか。

 開幕後は2開催水沢→2開催盛岡と転々と変えてどっちでも「競馬始まりましたよ~」と宣伝してしまうのがいいのではないかなと。いっそ開幕直後は盛岡・水沢1開催ずつにしてしまうとか。そのほうが両方に「スタートしました!」感ができてくれるのではないかなあ。どうせ開幕直後はコースにかかわらず力関係が読みづらいのだし。
 

太鼓のエクスタシー!

2007年06月11日 | 岩手競馬
 10日の盛岡競馬場で、「さんさ太鼓パレードギネスに挑戦!」と銘打ったイベントが行われました。
 結果は既報の通り、見事というか無事というか、世界記録を樹立したわけですが、しかしこのイベント、ホント楽しかったですよ。

 会場に集まった2600人が一斉に踊り始めると、太鼓の音はもういつもの「テテン」じゃなくて、「ズ・ズン」とお腹に響く音に変わっています。こういうけれん味溢れたものの大好きな私は最初の一発ですっかりとりこになってしまいました。

 で、最後も通り太鼓を打ちながら退場していったんですが、指揮する人が「退場するときは通り太鼓で出て下さい」って言うと皆疲れているから「え~~」なんて言いつつ、でもちゃんと通り太鼓を打ちながら退場していくわけです。
 そんなシーンを写真に撮ろうと退場する列の脇に行って通り太鼓の音を聞いていると、これがもう、いつまで経っても途切れないんですよ。

 なんたって2600人ですから、通り太鼓の音がいつまでもいつまでも続く。通り過ぎたと思ったらまた別な太鼓の音が近づいてくる。写真撮るのそっちのけでずーっと太鼓の音に聞き入ってしまいました。



 いやしかし、皆さん上手ですよねえ。ちゃんと踊ってちゃんと太鼓も叩ける。
 聞いた話では盛岡市内には約4000個のさんさ太鼓があるんだそうです。とすると会場に来た太鼓の数はその過半数。踊れる人も過半数以上が来た計算。それでいて、まだ8月の本番に向けた練習も始まってないこの時期にちゃんと叩けるんだからたいしたものだ。真面目に感動しました。

 なんか全然感動した風に読めないと思いますが(^^;)、自分の中ではすっかり楽しくなってしまって、こんな良いものを見る事ができたなんて、と嬉しくてしょうがないんですよ。



 大きなイベントだったから最初の方に会場に入った人は2時間近く待っていたみたいだし、トイレの場所とか休憩場所も少なくて困ったようですし、行き帰りも道が混んでたいへんだっただろうと思いますが、参加された皆さん、本当にお疲れ様でした。そして記録達成、おめでとうございました。
 今日のこのイベントが、皆様にとっていい思い出でありつづけますように。

4回水沢後半の売上げ動向と、水沢4開催のまとめ

2007年06月01日 | 岩手競馬
 ここのところ外での打ち合わせばかりで全然机の前にいられなかった。気がつけば金曜日、という感じでクラクラしています・・・。



 さて、まずは4回水沢後半3日分の売上げ動向です。

5/26 1億7276万8300円(81.8%)
5/27 2億2354万9500円(103.2%)
5/28 2億1127万3900円(84.1%)

 今シーズンとしては悪くない額なのですが、昨年の同時期が土曜・月曜と好調だったために対前年比ではかなり大きなマイナスになっています。

 昨年の5/27(土)は土曜としては珍しく2億を超えた日。5/29の月は、他地区場外ががっちり入って2億5千万を超えて「日曜よりも月曜の売上げが多い」傾向が鮮明になった日でした。
 今年の3日間は連休でも何でもない週末としては好調だったと言えますから、今回ばかりは対前年比を度外視したいところではあります。



 で、今日金曜日に行われた記者懇談会で水沢4開催分の計画達成状況というのが公表されまして、この間の売上額合計が47億2200万円・入場者数37万886人、それぞれの対前年比95.6%・101.1%。また計画比で93.9%という事が明らかにされました。

 ざっと計算したところ、計画比マイナス分は売上げ額で3億円分。
 同じく発表された内訳で見るとTT種市が1億、広域場外が1億へこみ、あとは各地でぱらぱら取りこぼした、という感じです。
 広域分の減少・各地でいくらかずつ減る分は想定内としても種市の急減は予想外だったようで、内部では今“TT種市問題”としてテコ入れ策が話し合われております。



 TT種市の昨年のこの時期の売上げが約3億、今年は約2億。どこも苦戦している中でとりわけ目立った減り方をしており、“大口客が南関場外に流れた”“JRA発売が発表されたので買い控え”とか分析されています。

 冬期間、岩手が続くかどうか分からなかった・存続が決まった後の広報も足りなかった事は当然影響しているでしょうし、もしかしたらウインズつがるに流れているのかもしれない。
 考えてみればTTつがるがウインズつがるになったのが昨年春。以前は「春~秋は岩手、冬はJRA」だった人が、1年間の完全ウインズ状態を経て通年JRAに移ってしまったのかも。つがるの混み具合を見るとそんな気もします。