みちのくレースのおたのしみ

岩手競馬にまつわるあれこれ。とか。

出ましたねえ、170万馬券

2006年04月21日 | 岩手競馬
 いやあ、出ましたねえ。170万馬券。
 16日の日曜日、8R。私は次の9Rのパドック解説があったので8Rの時はスタンド4Fの指定席にいて見ていたんですが、3連単173万540円という配当が報じられた瞬間、指定席のあちこちから驚嘆の声が上がっていました。
 10万20万じゃなくて100万。桁が違いますもんね。水沢の指定席のお客さんというのは、普段は少々の荒れ方では驚かない方達なんですけど、さすがにこの時ばかりは違いました。馬連・馬単・3連複も万馬券でしたし、指定席の中の何人かは当たった方がいただろうと思うのですが、もうそんなのそっちのけで皆、170万馬券の話題ばかりでした。

 3連単導入後初めての大荒れがいきなり170万。その後、当日のメインでも3連単86万が出ているんですが(で、こちらもこれまでの岩手競馬最高配当記録を35万も突破したんですが)、すっかり霞んでしまいましたね。



 ちなみにその8R、5番人気サンシャインヘイロ、6番人気センターソアー、3番人気ダンスブリッジの順で入線して3連単170万という結果だったのですが、もし1着2着が入れ替わっていたら、3連単の配当はなんと346万1080円になっていました。
 でもってダンスブリッジが勝っていたら、12-5-3の場合はやはり346万1080円。12-3-5となっていたとしたら少し安くなって115万370円。ダンスブリッジが2着だった場合は、大台を割ってしまう86万5270円。

 着差がクビ・クビだっただけに、ほんのちょっとの差で346万になっていたかもしれないし、86万で終わっていたかもしれないという事ですね。3連単はげに恐ろしい。

 そして、配当額を見てピンと来た方もいるでしょうが、「346万1080円」という配当は実際の「173万540円」の倍、「86万5270円」はちょうど半分。そして実際の的中票数は2票。
 そんな事を踏まえつつ、ここに掲示されているテレトラ十和田での当たり馬券を見ると、この方は3番・5番・12番を含めた3連単ボックスで購入されているので、5-3-12や12-5-3だった場合はこの方の“総取り”だったのですね。

 考えると、
「5-3-12」「12-5-3」・・・購入1票
「3-5-12」・・・購入2票
「12-3-5」・・・購入3票
「3-12-5」「5-12-3」・・・購入4票

 170万馬券を当てたもう一人の方は「3-5-12」は買っていたけど「5-3-12」は買ってなかった。「12-3-5」を買っていた方は「12-5-3」は買っていなかった。「3-12-5」「5-12-3」を買っていた方は、ダンスブリッジ2着固定でひねってみたんでしょうか。
 勝手な想像で申し訳ないですが、買った方が悩んで悩んだ末に組み合わせを選んだ、その心のひだが見えそうな、そんな気がする組み合わせと票数です。



 個人的にもちょっとホッとした170万馬券出現でした。
 というのは、「テシオ」40号の中で「3連単を導入してすぐ、それまでの記録を破る高配当が出る競馬場が多い」と書いたのですが、どうも堅い結果ばかりで焦ってたんですよね。結局、開催日で5日目にしてこれだけの配当が出て、各地の結果を調べて書いた身にすれば助かったというか何というか。

 しかし、100万馬券が出る前は“早く見てみたいなっ”と思っていたものですが、いざ出てしまうと“早くもっと凄い配当が出ないかなっ”と思ってしまいます。げに恐ろしきは人間の欲、という事ですな。
 ま、自分でそういう馬券を当てる事は一生ないだろうと思うだけに、気は楽ですが・・・。でも当ててみたいなあ。

ずいぶん変わった岩手競馬

2006年04月11日 | 岩手競馬
 4月8日、びっくりしましたねえ。いきなり雪!雪!雪!。見る間に積もり始めるしどうなる事かと思いましたが、盛大に降ったのは花巻あたりまでだったようで、水沢は雨模様。せっかくの開幕だしいい天気になってほしかったけれど、雪じゃなくてまだ良かったです。

 で、みなさん、行ってみました?岩手競馬。なんだかずいぶんいろいろ変わってましたね。



 まずマークカードが変わった。3連勝導入に伴って一新されましたね。
 3連勝で、といえばモニターの表示が変わった。オッズ表示しかり、配当表示しかり。パドック時の表示や馬体重の画面も変わってました。
 それから、締め切り1分前のチャイムと回転灯が無くなった。

 でもまあ、この辺は想定の範囲内。一番びっくりしたのは、結果を伝える「声」が変わった事。
 もともと合成音声ではあるんですけど、競馬場で一番注意して聞くであろう音声が変わってしまうと、なんだか別の競馬場に来てしまったような感覚がしてしまいます。ちまたでは「少し若返った」なんて言われてましたが・・・。

 ところで、前の「声」は相当長く使われていたと思うんですけども、いつから前の「声」だったか、その辺ご存じの方がいたら教えて下さい。



 いろいろ一気に、ガラッと変わっただけに、気になる点もいくつか。

 まずマークカードですが、やっぱり「分かりづらい」という声多数。特に連単ながし。今の「連単ながし」カードの形式は、これはもう最初から記入ミスを誘うような造りだからしょうがないでしょうね。これを書き間違えてもファンの側に責任はないと思います。
 また、細かい話ですが、「連単ながし」カードの所に「連複ながし」のカードが、とかその逆とか、ちょこちょこみかけました。
 これ、裏面がどちらも同じ「ボックス」だからなんでしょうが、「ボックス」側でなく「ながし」の面を必ず確認した上で、「ながし」面を上に向けて補充するように徹底しないとだめでしょう。

 オッズ表示も見づらいという声を多く聞きました。旧来のモニターに字をいっぱい詰め込んでいるから、どうしても字が小さい。
 最近できたテレトラックには大型モニターも多いからいいんですが、水沢なんか普通のサイズのモニターが、それもほとんど天井の高さにありますからね。表示もどんどん切り替わるし、相当気合いを入れないとオッズが読み取れないのはつらい。

 色が増えた点についても、背景と前景もしくは文字のコントラスト差が低い色遣いが多いように思うのですが、これはどうかな?と。
 きちんとした環境下なら問題ないのかもしれないけど、モニターなんて明るい所にあったり暗い所にあったり、古くなって字がにじんでいるのがあったり、千差万別なわけですし、見る方だって皆が一様ではない(お年寄り多いし)。バリヤフリーという点で考えるとあまり好ましくないように感じます。

 いやねえ、前は「馬連は青」「ワイドは白」とか賭式で色がはっきり異なっていて、それに慣れた人も多かったと思うんですよ。そういうカラーサインというか色分けによる記号化は、そのまま引き継いでも良かったんじゃないかなと思うんですよね。



 驚いた事最後。水沢のスタンド4F指定席にあった食堂がなんと閉店してました!
 今回行ってみると、指定席入り口にあった売店が移ってきていました。ここのラーメン、値段はちょっと高目だけど美味しかったんだよなあ。残念。

軽米の農用馬セリ 行ってきました

2006年04月06日 | 岩手競馬
 開幕間近というのに全くそんな気分に浸れないでいるよこてんです。 特にこの1週間くらいはあっという間に1日が終わる!頼むから寝かせてください! 時間をください!
 ま、おかげで衝動買いに走る事が無くていいのかも。暇があったら絶対にW-ZERO3買っていましたね。いや、新規のみでしか売ってくれない盛岡の家電量販店のおかげでもある。どうせ買ってもいじる暇ないし、もう少し様子を見ようっと。



 さて、「みちのくレースグランプリ」翌日の4月3日、私は軽米町で行われた「農用馬セリ市」に出かけてきました。
 一度行こう行こうと思っていたセリ市なんですが、このセリ市(と品評会)は開催日が「4月第1月曜日」という事になっておりまして、つまりこれまでは競馬の開催日ともろにバッティングしていたために行けなかったんですよね。それが今年は4月1週目の開催が無く、おかげで念願のセリ市に行く事ができました。
  
 盛岡市から高速を使って1時間半ほど、軽米の町はずれの丘陵にある「軽米馬検場」がセリの舞台。少し離れた「ハートフルスポーツランド」の駐車場に車を止め、ドアを開けると、威勢のいいセリの声が飛び込んできます。
 あれ?セリは1時からと聞いていたんだけど・・・まだ30分くらいあるのに・・・。と思って訊ねると、なんと「今日は寒いから早く始めました」との事。アバウトだなあ、と思いましたが、しかしそういうのどかな雰囲気のセリではあります。

 軽米はあいにくのみぞれ模様。4月なのに冬に戻ったように寒いし、そのうえ地面はすっかり泥んこ・水たまり状態。
 そんな中セリに出てくる馬たちも当然濡れそぼっていて、脚元や腹の下は泥だらけ。でも引いてくる方も買う方もそれを特に気にするでもなく、見ている人たちにしてもみんな長靴を泥だらけにしているわけですから、「ああ、わしらもどろんこだが、おめえらもだなぁ」みたいな感じでのーんびりと眺めております。
 農協でもらってきたような帽子をかぶったオヤジさんやら、タオルでほっかむりをしたじさま・ばさまやらがセリ場を取り囲んで、なんというか村の寄り合いのようです。



 セリがまた面白いんですね。実はセリ人をやっているのは「テシオ」でもしばしばご登場いただく軽種馬協会東北支部の松橋さん。数百万の値が付くサラブレッドのセリでも平気で「社長!もう一声お願いしますよ!」と声をかける名物鑑定人対、海千山千のオヤジさん達。となると、これはもう面白くならないわけがありません。

 「10万の上ありませんか!?」
 「11万!」
 「11万の上ありませんか!?」
 「もういねえよ。もういないから終わり終わり!」(さっきのオヤジさん)
 「ダメだよ 11万の上ありませんか~」
 「ねえってばょ」(やっぱりさっきのオヤジさん)
 「ホレ12万!」(別のオヤジさん)
 「ハイ!12万の上ありませんか~!(ニッコリ)」
 「あ~高っけえよ!もうねえって言ったのに。・・・・・・13万!」(やっぱりやっぱりさっきのオヤジさん)

 文字だと掛け合いの面白さが表せないのが残念!

 松橋さんもこういうノリが好きな方だし、けっこう楽しんでやっている様ですが、聞けばいきなり馬を引いてやってきてセリにかけてくれと頼まれたり(「番外馬」って言うそうだ)、購買登録をしてないオヤジさんがいきなりセリに参加して落札しちゃったり(もちろん無効です。こんな時はセリをやり直しに・・・)、けっこう大変なんだとか。

 また、たまにセリで値が付いた馬なのに主取りになっちゃう事があって「?」と思っていたのですが、これは付いた値が売り手の希望に届かなかった場合はキャンセルできるというルールがあるんだそうです。
 だから、複数の声がかかってけっこういい値段になったと思ったのにキャンセル、主取りになってしまうと、さすがの松橋さんも「えーただいまの馬は主取りにぃ・・・なりました・・・」モゴモゴ、と収拾に困ってしまうような事になってしまいます。

 セリに出ている馬を引いている人とセリに参加している人が、セリの最中なのに世間話をしていたりもして。「これじゃ高え!もうこの値段で売れ!」「いんや、まだまだよ」。売る方も買う方も顔なじみだからこその親近感、のんびりムードなんでしょうね。



 一応お断りというか念のためというか、言っておきますと、このセリで売り買いされる馬は半分くらいは食用として取引されていきます。値段も端的に言って「キロいくら」。 
 でも、もちろん馬の方もそのつもりで育てられていたわけですし、買われたなら別に湿っぽくなる事なく、わいわいがやがやと送り出します。

 お隣の家の馬がセリに出ると聞いて家族みんなでやってきて、その馬がセリにかけられているのを眺めて、送り出されるのをまたみんなで見送る。
 馬産地にとってはこういうセリって本来、みんなが集まってくるお祭りなんですよね。そんな“セリの原点”を、軽米で見たような気がしました。



 ところで、みなさんが軽米に行かれる事があったら、その町並みもちょっと散策してみて下さい。中心部の商店が建ち並ぶ中には、昭和40~50年代風の建物もいくつか残ってまして、一つ一つ中をのぞいてみたい気分になります。
 先年水害で大きな被害を受けた雪谷川周辺も、すっかり修復されてきれいになりました。少しぶらっとするだけでも、十分のんびりした気分になれると思います。ぜひ。 

新シーズン

2006年04月02日 | 岩手競馬
 なかなか世の中の流れに追いつけないでいるよこてんです。
 某仕事が今日一つの山を越えました。皆さん、ぜひぜひ見に来て下さい。競馬組合のページ。これからもいろいろコンテンツ増やしますので。
 でも、テシオのページから移るのがいくつかあって、その替わりのものを考えられずにいる。どうしようか・・・。



 さて、3月24日から行われた特別開催後半。
 初日、24日が8100万円。25日が1億2千万円。26日が1億5千万円。27日は1億1千万円でした。細かい所も足して、4日間で4億7千万ですか。2×4で8億はさすがに無理にしても、4日で6億はほしかったですね。

 金曜日の1Rなんか378万円ですもんね。05シーズン最低ではなかろうか。
 ま、金曜の不振は想像できました。1月の開催終わりの時点で「3月の特別開催は25~27の3日間」とやってましたから、そのつもりでいたファンの方が多かったのではないでしょうか。
 そもそも岩手はずっと土・日・月のパターンでやってきたから“金曜日に岩手競馬”というイメージが無いというのも影響しているでしょう。

 皆様お気づきの通り、06年度の予定の中にはすでに3月の特別開催が、同様に4日間設定されております。今度ははっきりと日程が決まっているわけですし、宣伝不足の轍を踏まないよう、来年こそはしっかりファンの皆様にお伝えしていかなくてはならないでしょう。

 とは書いたけど、ですね。25日とか26日とか、宣伝もない・レースの目玉もない・他地区の発売もない、そして普通でも売上げが喰われるG1発売がある。そんな状態で良くこれだけ売れたと思いますよ。
 こんな事書くとまたどっかで「よこてん必死だね」なんて書かれるんでしょうけど、真面目に言ってあの商品構成で、これだけ売上げが立つ岩手競馬ファンの底力は、まだまだ捨てたものじゃない。
 逆に言えば、まだまだこうやって競馬を楽しみにしてくれている、支えてくれている多くのファンがいるということですから、その気持ちを裏切らないようにしないといけないですよね。
 予想(期待?)より少なかった反省も含め、いろいろな意味で心して見なくてはならない売上げの額だと思います。

 ホント、特別開催に来て下さったお客様すべてに「良く来て下さいました」とお礼を言いたいです。



 4月になりました。新シーズン開幕近し。今年の先の予定を考えてると「みちのくがあってマーキュリーCがあって、ダーグラ、南部杯・・・今年もあっという間に終わるなあ・・・」なんて思っちゃいます。
 来年の今頃もそうやって先のレースの事を考えていられるように、まずは楽しく新シーズンに突入しましょう!