7時起床。外から優しい風が入ってきて、気持ちの良い目覚め。今日は天気も回復に向かうらしい。
朝食は、ホテルのバイキング。種類はそれほど多くないが、沖縄らしい品物も多く、特にもずく等の海の幸を入れて目の前で焼いてくれるオムレツが美味しかった。窓からの景色も良く、結局小一時間を朝食に費やした。こういう時間の使い方も、旅行の醍醐味のひとつだろう。
10時前にホテルをチェックアウト。ホテルを出た瞬間、猛烈に気温が上がっていることに気付く。予報によると、今日の最高気温は28℃らしい。ただ、湿度がそれほど高くないので、気持ちの良い気候である。
移動中、さとうきび畑を見つけ、車を止める。私の背丈よりはるかに高いさとうきびを前にはしゃいでいたら、危うく滑って畑の中にダイブするところだった。
最初の観光地は、斎場御嶽(せーふぁうたき)。「御嶽」とは、神様が降臨する聖地という意味で、この斎場御嶽は琉球王国最高の聖地と言われ、世界遺産にも指定されている。聖地と言われるだけあって、敷地内は独特の澄んだ空気に包まれている。特に、三庫理(サングーイ)の奥から見える久高島(「神の島」と呼ばれている)の景色と、三庫理の前に立った時の中から吹いてくる心地よい風が印象に残っている。また、この風は久高島方面から来ているので、心地よさだけでなく、神聖なもののように感じられた。
御門口(ウジョウグチ:参道入口)からの景色。
沖縄戦で砲弾が着弾した後が、そのまま池として残されている。
その池の中には、イモリが何匹もいる。触っても全然逃げず、むしろ寄ってくる。かわいい。
きれいな殻のかたつむりを見つけた。
寄満(ユインチ:世界からの交易品の集まる豊穣の満ち満ちたところ)
周囲には、ガジュマルの木が生い茂っている。
ここも、かつては海底に沈んでいた。両サイドの壁はサンゴ(鍾乳石)で出来ている。
三庫理(サングーイ)この位置に立つと、隙間から吹いてくる優しい風に包まれる。
三庫理の奥からの景色。写真ではとらえられないが、遠くに神の島(久高島)が見える。
斎場御嶽へ向かう道の途中に、天ぷら専門の出店がある。沖縄では、こういうところで天ぷらを買って食べ歩く文化があるらしい。こっちでいうところのコロッケのような位置づけなのだろうか。せっかくなので、全種類(とはいっても、芋、イカ、グルクン、野菜の4種類しかない)食べてみる。1個40~50円という安さが嬉しい。衣が厚めで、良い意味で柔らかく、揚げたてなのでとてもおいしい。ソースをつけて食べるのが定番らしいが、何もつけないままでも十分おいしく頂くことが出来た。また、テーブルの上に普通に黒糖が置いてあった。濃厚な甘さでおいしかったが、天ぷらと黒糖の組み合わせって、沖縄では普通なのだろうか。
これまた移動途中に、今度は非常に綺麗な海に惹きつけられ、あざまサンサンビーチに立ち寄る。海開き(3月18日)の直前ということで、ビーチではその準備が進められていた。そして、ここから見る海の綺麗さといったら、本当に言葉では表現できない。おそらく、写真でも100%は伝わらないだろう。こんなに綺麗な海は生まれて初めて見た。
この景色を見て、海岸まで下りてみることにした。
砂浜の砂。
この海の景色は一生忘れないだろう。
1時間ほど車を運転して那覇空港まで戻り、レンタカーを返却。一旦空港に荷物を預け、モノレールに乗って首里城を目指す。モノレールの窓から見る沖縄の市街地の景色も新鮮で、所要時間の30分があっという間に過ぎて行った。
最寄の首里駅から首里城までは、歩いて15分ほど掛かる。この頃には気温もグングン上がり、日差しも痛いほどになってくる。もう、完全に真夏の気候だ。久しぶりに本格的な汗をかいた。しかし、途中で通った沖縄芸術大学の門に珍しいシーサーがいたり、綺麗な鳥を間近に見られたり、暑いながらも非常に楽しい散策となった。
首里城には高校時代の修学旅行でも来ていたが、その当時の記憶はほとんどない。今回改めて行ってみて、その理由がよくわかった。ほとんどが近年復元された建物や石垣なので、それほど歴史を感じないのだ。やけに綺麗な建物の中で展示物を見せられても、インパクトは薄い。
再びモノレールに乗り、国際通りへ移動する。まずは、昼食。「とぅばらーま」という沖縄料理屋で、「海ぶどう丼」と「ゴーヤーチャンプル」を食べる。やはり、沖縄に来たらゴーヤーを食べないと。
公設市場の中を一回りしてから、陶器好きの彼女の希望で、陶器店の連なる「壺屋やちむん通り」を歩く。これが、思っていた以上に面白い。様々な色や形の陶器があるので、私のような素人でも、見ているだけで楽しい。結果的には何も買わなかったのだが、ここの散策はおすすめである。
このシーサーが人気No.1らしい。確かに、めちゃくちゃ愛くるしい。
やけに下手に出ている不動産屋さんを発見。
夏の暑さの中を歩き回ったため、少し休憩。塩の専門店「塩屋(まーすやー)」で、宮古島産の塩を使った「雪塩ソフトクリーム」を食べる。これが、本当においしい。汗をかいた後に食べたこともあって、ちょうどいい塩加減が最高なのだ。その後、「ブルーシール」にも立ち寄り、ダブルヘッダー。こちらでは、紅イモと塩ちんすこうのダブルを注文。塩ちんすこうはほとんどバニラとの違いがわからなかったが、紅イモは新鮮な味だった。この2日間はアイスの消費量がかなり多かったが、やはり沖縄のアイスは全体的にレベルが高い。
国際通りを県庁前まで歩く。これで、沖縄観光は終了である。本当に、あっという間に時間が過ぎて行った。
モノレールに乗り、空港へ戻る。お土産を購入し、喫茶店で休憩をしてから、那覇空港19:25発JAL922便に乗り、羽田へ。疲れているので寝てしまうかなと思いきや、最後の時間がもったいなくて結局ずっと起きていた。
羽田空港到着後、横浜駅までバスに乗り、彼女と別れて家路につく。帰宅は23時過ぎ。あっという間の1泊2日だったが、本当に充実した内容で、彼女と良い思い出ができた。今回は南部しか回っていないので、次は近いうちに北部を回りたい。