たねまきびより ~いとえのバイオダイナミック農場日記~

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バイオダイナミック調合剤500ー牛角牛糞調剤

2011年06月23日 | バイオダイナミック農法

6月23日木曜日

 AM-雨 タネの受注・発送 & タネの分別

 PM-晴 バイオダイナミック調剤500の散布

 

まず、AMのタネのお話からいたしましょう。

今日は初めてタネの受注発送のしかたを教えてもらいました。

注文確認、商品集め、規格外受注の測量、明細の打ち込み etc.....。

花屋時代に、請求書業務を経験していて良かったなぁと、そしてその指導してくれたM瀬さんが几帳面な方で良かったと、感謝☆

複数回のチェックの習慣がついているので、なれない英語明細でもミスが防げます。

 

そして、タネの分別。

ある程度のゴミなどは、機械でフルイにかけたり、風を当てたりして取り除けるのですが、

色の違いなど、人の手で分別していくのです。

 

 

この子たちは、良いタネ。

この子たちは、ダメなタネ。

殻が割れてしまっていたり、奇形だったり、はたまた茶色っぽかったり。

茶色っぽいとどうしてダメなんでしょう?

左が良いタネの色。右が茶色っぽいタネ。

色の違い、わかりますでしょうか??

そして、これの殻を割ってみると、中身はこう違うのです。

左の良いタネは、いわゆるパンプキンシードの緑色をしていますが、

右の茶色っぽかったタネの中身は、カビてしまっているのがわかります。

殻の色、見た目の質感で、中身が予測できるのです。

カビてしまっているタネは発芽しません。

大雨の日や、冬は、こういったタネの仕分け、パッキング、発芽率テストなどを行っていくようです。

 

さて、午後の作業。

バイオダイナミック調剤500-牛角牛糞調剤

きましたよ。

バイオダイナミックの不思議な作業。

これは、土を元気にする調剤らしいです。

以前にご紹介した501調剤は、水晶(二酸化ケイ素)でしたが、今回の500は牛糞です。

500調剤って、こんなもの↓

秋に授乳牛(♀)の角に新鮮な牛糞を詰める。

夜には下が降りるような所かつ、日当りの良い所で排水性の良い土に、尖った先が上になるように埋める。

春に地中から掘り出し、ガラス、木または陶器の器に通気性を保つように軽く蓋をして、それをさらに自然素材の箱に入れて保存する。

その箱の中にはピートモスまたは、完熟堆肥を入れて500調剤を入れた容器を十分に覆えるようにする。

利用する際は、501同様、竜巻状の撹拌を1時間続けながら水とまぜて地表にまく。

地表にまく際はスプレーを使用するか、ブラシや筆、または草木を束ねて調剤水にひたし、大きな円弧を描くように振り回しておこなう。

501調剤は霧状にして散布する必要があるが、500調剤は大粒のスプレーでよい。


 

散布する日は、月曜日または木曜日が良いらしく、かつ湿った日の夕方が理想だそうです。

散布した調剤がじっくり地中に染む込むから。 

土が乾燥していると、調剤と接した所だけで、土にじっくりなじまない。

午前中が雨だったこの木曜日、かねてから予定していた日ではありますが、500調剤を散布するには最高の日となりました。

春と秋、そして、何かを定植する前に行うそうです。だいたい年3~4回。

もちろん、この樽一つでは村全体のフィールドまでには足りないので、それぞれのフィールドはまた必要なときにタイミングをみてしなくてはならないのですが、今年は何年ぶりかに、イベント的に村全体で集まってしたようです。

村にあるホールの前にみんなで集まって、かわりばんこに撹拌したい人が撹拌して、

竜巻状にするのは忘れずに!!

バケツを持った人が、それぞれのお家のお庭や、畑にまくためにそのお水をもらいに行くのです。

ご近所さんグループごとに、それぞれのフィールドやお庭にまきました。

 

6月23日は*St.John's Day Eveなので、夜にまたホールに集まるイベントがありました。

各ご近所グループの理解を深め、村全体の一体感のためですかね、

500プレパレーションのあとのティーブレイクの時に各ご近所グループに質問リストが渡されていました。

Q.自分たちのご近所グループのイメージカラーは?

Q.どうしてその色なんだろう?

Q.自分たちのご近所グループのファームにはなんの動物が居る?

Q.他に、なんの動物が居たらいいだろう?

Q.ファームの今後はどうんなんだろう?

Q.夜、ホールでみんなで歌いたい曲は?

 

以上の質問の答えをまとめて、夜にホールで発表しあいました。

そして、各グループの発表終了ごとに、それぞれの提案曲をみんなで歌いました。

目覚めの曲だったり、St.John's Day の曲だったり、YourMYSunShineだったり。それぞれ。

Stormy Hall で働いて、Stormy Hallに住んでいるいとえは、他のお家や他の人たちと接する機会がなかなか少ないので、とっても興味深かったです。

 

ちょっとずつ、他のお家や、他のワークショップものぞけたら良いなぁって思います☆☆

 

 

500プレパレーションを終え、グラスハウス周りの除草。

なんだか、すっかり手の皮が厚くなったみたい。

Nettle(刺草)を掴んでも、全然平気になってしまった。。。。

 

 

 

*St. Jphn's Day :6月24日。聖ヨハネの日。イエス・キリストに洗礼を施した洗礼者ヨハネの生誕を祝う日。
 夏至の日(一年で一番日の長い日)としばしば重なるので、ヨーロッパではよく夏のお祭りとして盛大に行事が行われる。

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4 コメント

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慣れって… (Toru)
2011-06-28 22:27:08
やっぱり、タネは最後は手で選り分けるんですね。
おつかれさまです。
色の違いで中身がわかるんですね。すごい!
素人のぼくには感心しきりです。

ところで、どんな植物のタネがあるの? 
受注先は世界各国の一般市場なんでしょうか。
日本にも入ってくるのかな?
なんかバカな小僧みたいだけど、
いろいろ「?」が湧き上がってきます。

調合剤来ましたね!
牛糞詰めてから、
散布するまで半年ぐらいかかるのかな。
調合剤をつくるプロセスは
オラの芽キャベツ脳にはやはりわかんねっス。

きっと人智を超越しているシュタイナーの
考えを理解しようとしてはダメなのだらう。
それにしても、例えばリン酸が多くなるとか、
何か結果があるんでしょうね。

>Nettle(刺草)を掴んでも、全然平気になってしまった。。。。

すげー! あれだけ痛がってたのにもう平気……
慣れってすごいねー。尊敬します。
どんどん皮を厚くして、
バラでもグーズベリーでも、
サンショウでも(植えられてるのかな)、
わしわし掴んじゃってくだせえ。もう怖いもんないね!
っつても、気をつけてくだせえ。
そうそう、姫さまの手もキレイですよ!(^_^)
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パンプキンシード (べっきぃ)
2011-06-29 18:22:37
ううむ。アレはやはり撒くものだったのか。炒って食うものばっかだと思ってた。
返信する
皮手袋じゃないんですから、、、 (いとえ)
2011-06-30 21:54:22
>toruさん
いいタネをしばらく見ていると、変なのを見ると
「あれ?!なんか、妙だぞ?」って気づけます。
Stormy Hallのタネは市場には出ていません。
個人売りのみをしています。
特に宣伝広告もしていませんので、知っている人しかしりません。
バイオダイナミック認定(DEMETER)で、タネの入手ができる所はイングランドではStormy Hall のみ。
ハーブのタネなら、スコットランドで1カ所(いとえ1ヶ月の滞在農場)。
小規模に自家栽培&販売している農家はありますが、まとめていろんな種類を購入できるのは上記2カ所です。
Stormy HallはDEMETER認定農家から、タネの買い付けもして、少なくとも50種類以上の野菜、花、ハーブのタネを取り扱っています。品種も数えると270を超えます。
うち、ここで採種できるのは、67種程度(2010年現在)。

おいらの3kbにもようわかりません<調合剤。

おいらの手、皮手じゃないんですけど、、、w
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食べてます。 (いとえ)
2011-06-30 21:55:53
>べっきぃさん
殻が割れてしまっていて、中がきれいそうなのは、そのまま、つまみぐいしながら仕分けしていましたw
おいしいですよね♪♪かぼちゃたね☆
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