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【あらすじ・感想】文庫版・『ガラスの仮面』第01巻【ネタバレばれ】

2014-09-15 10:52:19 | ガラスの・・・あらすじ
※※『ガラスの仮面』文庫版読み返してます。あらすじと感想まとめてます。※※
※※内容ネタバレ、感想主観です。※※


仮面年表は こちら
紫のバラ心情移り変わりは こちら
49巻以降の話、想像してみた(FICTION)*INDEX*はこちら

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『ガラスの仮面』文庫版第01巻 ※第1章 ※第2章(途中)

第1章 千の仮面を持つ少女

@横浜 中華街の裏通りにある中華“万福軒”
住み込みで働く母子 北島春と娘マヤ(中学1年・12歳)
マヤは一見平凡、とりたてて美少女でもなく、
成績もよくはなかった。
しかし、胸に秘めた熱く激しい演劇への炎が
今まさに大きく燃えあがろうとしていた・・・。

住み込みの中華料理店で出前を手伝うも、
配達先の映画館でつい映画に夢中になってしまい
時の経つのも忘れ叱責にあう日々。
不器用で針仕事もままならないが、
ひとたびテレビでドラマが流れると
すべてを忘れてのめりこんでしまう。

ある日、いつものように出前の途中で寄った映画館で見た
場面を公園で子供たちに再現してみせるマヤ。
その様子をのぞき見たひとりの女性が、
驚きと感動を隠せず、マヤに名前を問う。
しかしその風貌への恐ろしさからマヤは思わず逃げてしまう。

年の瀬の12月、住み込みの中華料理店の娘、杉子が
年明け1月にボーイフレンドに観劇を誘われている事を知る。

『椿姫』主演:姫川歌子 @東京大都劇場

今まで一度も見たことのない舞台劇をどうしても見たくて、
マヤは杉子と無謀な賭けを行う。

ーー12月31日、大みそかの年越しそばの配達、計120軒をたった一人で
0時までに終わらせるーー

当日、雪が降り続く横浜の街でマヤはひたすらそばの
配達を続ける、ひと時も休むことなく・・・。
腕がしびれ、肩が抜けそうになりながらも必死で運び、
とうとうすべての配達を時間内に終えたマヤ。
しかし杉子はその芝居のチケットを無情にも海へと投げ捨ててしまう。

マヤ!

一瞬のためらいもなく冬の海へ飛び込み、チケットを拾い上げるマヤに
もはやだれも話しかける言葉を持たなかった・・・。

「いける・・・これで『椿姫』をみに・・・いける・・・」

**

新年1月2日
東京大都劇場で上映される『椿姫』
はじめての舞台劇、しかも大劇場の雰囲気に圧倒されるマヤ。
自分の席を探してうろうろしていると、同じく観劇に来ていた男性と
ぶつかってしまう。
さらに劇場で、有名な映画監督である姫川と、その娘亜弓を
目撃する。
今回の舞台で主演を務める女優姫川歌子の夫であり、娘だ。
同じ学年でありながら、5歳の時から子役として演劇活動を行い、
その美貌と天才的な演技力から、将来有望視されている亜弓に、
マヤはただひたすら驚きのまなざしを向けるばかり。
さらに、先ほどぶつかってしまった男性も、この大都劇場のオーナーであり、
芸能界で多大な影響力を持つ大都芸能の社長令息、次期社長である
事を知る。
スタイルもよくハンサムながら、冷たい人間と噂されるが、
先ほど優しく助けてくれた彼に、マヤは悪印象は持たなかった。

はじめて生で観る舞台劇に、マヤはたちまち引き込まれてしまい、
観客が皆帰ってしまっても席を立つことができないくらいの
放心状態におちいってしまった。
さらに、家に帰ってからも心を劇場に忘れてきてしまったかのように
心ここにあらずのマヤ。
いつにもまして叱責を受ける毎日。

ある日万福軒に出前の注文が入る。
しかし配達先は店から20分もかかる家、ラーメン1杯に1万円も
出すという・・・。
出前に向かった先は月影邸、そこで待っていたのは、
かつて公園で子供相手に映画のシーンを演じていた時に話しかけてきたあの謎の女性だった。

その女性と、先日の『椿姫』について意気投合。
言われるままにマヤは見たままの劇のシーンを一言一句間違えずに再現する。
そこへ偶然、劇場で出会った大都芸能の次期社長、速水真澄と劇団オンディーヌの
小野寺が訪ねてきた。
まだまだ粗削りで演技ともいえないマヤの演技を嘲笑する二人、
しかしマヤが、その舞台をたった一度しかみていない事を知り、
驚愕する。

「おそろしい子!」

**

1月も中旬を過ぎ、マヤの通う青葉中学校では、3月1日の創立記念日に催される学校祭の
出し物について話し合いが行われた。
マヤのクラス1年B組は演劇『国一番の花嫁』を行う事が決まったが、
クラスメートの推薦で、マヤもなにか役がもらえることになった。
初めてのお芝居、あの『椿姫』のような華麗な役を想像していたマヤだったが、
指名されたのは貧乏でブスで笑われ者でおばかさんのビビ役だった。

落胆しながら帰路につく途中、マヤはまたあの月影夫人に出会う。
台本を見せながら恥ずかしくも落ち込むマヤに、
しかし月影夫人はビビが登場人物の中でも
最も難しくやりがいのある役であることを諭す。
家に帰ると、母はみじめな娘を恥ずかしく思い、涙を流すが、
マヤは月影夫人に言われた言葉を思い出しながら、役作りに取り掛かる。
“素顔を隠し、仮面をかぶる・・・”
ただただ一心にセリフを体にしみこませ続け、いつの間にかそのまま
夜が明けていた。
一人の平凡な少女の中に、抑えきれない熱い演劇への魂が燃えあがった瞬間であった。

学校での劇の練習は続く。
マヤはビビの役を心でつかみ、必死に取り組むが、どうしても最後の場面の
感情表現がうまくいかない。
自分は国一番のみっともない女、こんな女が結婚してあげるよと言って
周囲は大爆笑になる・・・・でも本当にそうだろうか、自分だったらとても悲しくて
およそ笑いを取れるほど陽気になんかなれない・・・。

悩みながらマヤは月影夫人の邸宅を訪ね、そのためらいを相談する。
月影夫人からはビビの心をつかめばいいとだけアドバイスを受け、
いよいよ3月1日、本番の日を迎える。

たとえどんな役だとしても初めての舞台、母には大好きなおかずがいっぱいの
お弁当を持って見に来てほしい・・・そう告げたものの、
娘の恥ずかしい姿が大勢の人の前でさらされる所など直視できない母は、
約束を果たさず、会場に姿をみせることはなかった。
自分がバカでみにくくてみっともない役をやるから・・・・!
その時、マヤはビビの仮面をかぶった。

マヤの演技は抜きんでていた。
時におどけて、時に観客の笑いを誘うその演技は、主役をかすませるほどの
注目を浴びた。
しかしやはり最後のシーン、最後までマヤが悩んでいた、ビビが結婚を断られ
バカにしてみな嘲り笑うはずのそのシーン、マヤの心を打つせつなさのあふれでた
演技に、会場の誰ひとり笑う者はなく、いつしか大きな拍手でマヤをたたえるのだった。
その様子を、月影夫人は静かに客席の後ろで観ていた。

**

春休みに入り、演じる事への情熱を抑えきれないマヤは、
新聞の広告で、"劇団オンディーヌ"の研究生募集記事を見る。
東京渋谷の劇団オンディーヌ、そこで以前『椿姫』の観劇で遭遇した
姫川亜弓を見かける。彼女はここ、劇団オンディーヌに所属していた。
とりあえず受付で入団希望を伝えるマヤだったが、入学にかかる費用は
マヤにとってはとても現実的な額ではなく、意気消沈のまま劇団を後にする。
それでもどうしても諦めきれず、塀によじ登って中の様子を覗き見る。
気付けば2時間も、マヤは窓にしがみついたまま稽古の様子を見ていた。
気味悪がった劇団生が、マヤがいる裏庭に猛犬を2頭放つ。
ちょうどそこへ訪れた大都芸能の速水真澄、そして劇団オンディーヌの
桜小路優がマヤを救い出す。

救い出した少女が、先日月影夫人邸で『椿姫』を演じていた少女だと気付いた
真澄は特別に許可を取り、マヤに見学する機会を与えた。
仕事と結婚していると言ってはばからないかたぶつの青年、速水真澄。
ただ何となく、マヤの放つ情熱が心に残っていた。

真澄と、劇団オンディーヌの小野寺理事が連れだって向かった先は月影邸。
そこで月影夫人の謎が明かされていく・・・。

32年前、月影千草は劇作家尾崎一蓮が書いた演劇『紅天女』の主演女優として
舞台に立った。
その後上演回数は200回を超える大ヒット、尾崎一蓮は千草以外の誰も
この主役を演じることを許さず、そして死の間際『紅天女』の上演権を
千草に与えて亡くなった。
一蓮の死後も上演を続けていた千草に不幸が起こる。
舞台上のライトが転落、直撃した千草の顔面は醜く潰れ、千草の女優生命は
絶たれてしまった。
それ以降、舞台に立つことのなかった千草、そして同時に『紅天女』も
上演されることはなく、上演権は誰にも譲られないまま、20年の時が経過していた。

紅天女を演れる女優を自らの手で見つけ出し、育て上げ、再演を画策する千草、
一方劇団オンディーヌで『紅天女』を上演したい小野寺理事と劇団を経営する
大都芸能の次期社長、速水真澄。
それぞれの思惑は対極に位置していた・・・・。

その頃、見学を許されたマヤは、劇団員の挑発により「逃げた小鳥」の
パントマイムをやることになった。
もちろん初めての経験、どうしていいかわからないまま、マヤはスタジオの真ん中で
パントマイムに挑む。
逃げた小鳥は部屋の中を飛び回る。
タンスの上、ちゃぶ台の上、捕まえようとするとパッと飛び立ち、今はもう高い棚の上・・・。
手が届かない所にいる小鳥をどうしていいのか戸惑うばかりのマヤ。
見ていた劇団員はその姿を笑ってみていた、ただ一人、亜弓を除いて。

本気で小鳥を捕まえられないと悩むマヤに、演技の本質を感じた亜弓は、
華麗なパントマイムでマヤの後を引き継ぎ、小鳥をカゴの中に連れ戻す。
そのあまりの素晴らしさに、マヤは周囲に馬鹿にされたことも忘れ、
帰りの電車の中でただただ亜弓の演技を思い出していた。
一方亜弓も、マヤの底知れぬ演技への情熱と舞台度胸を強く印象に残していた。

亜弓が家に戻ると、姫川邸に速水真澄と小野寺理事が訪ねてきた。
亜弓の母である、姫川歌子を主役に『紅天女』を再演したい小野寺と真澄。
特に真澄には『紅天女』に対して一方ならぬ思い入れがあるようだ。

姫川亜弓ーーー
母親譲りの美貌、
名門聖華学園中等部トップの才女、
両親から受け継いだ芸術性で日舞、バレエ、音楽、どの分野においても才能を発揮、
なにより演劇においては天才と評判高く、生まれたときからスターの器
今はまだ13歳だが、ここ数年のうちにあるいは・・・。

しかしその時真澄はふと、同じ13歳の小さな少女の事を思い出した。
もしや月影千草の言っていた自ら育てる逸材とは・・・・。

横浜に戻ってきたマヤは、月影千草に抑えきれない演劇への情熱を語っていた。
中途半端な夢ならあきらめたほうがいい、冷たく突き放す千草になおも
食らいつくマヤを、千草は自ら設立準備を進めていた施設へと連れて行く。
「劇団つきかげ」
マヤの心の中から「女優になる」という思いを引き出した千草。
とっさとはいえ自分の口からついてでた「女優」という言葉、
その重大さに、マヤは小さく崩れ落ちていた。
一方亜弓は、新公演の舞台挨拶で堂々と母親へのライバル宣言をした。

二人の小さな女優はそれぞれの場所から『紅天女』へ向けての道を踏み出し始めた。

**

東京・杉並の「劇団つきかげ」での演劇活動。
母親に笑われ、反対されたマヤは、夜に家を抜け出し、一人東京へと向かっていく。
長い道のりだったが、マヤには希望の光しか見えていなかった。

劇団つきかげに着いたマヤは、寄宿生としての入団を直訴する。
家出してきたことをを薄々察しながらも、千草は他の寄宿生にマヤを紹介する。

沢渡美奈 高校2年生、16歳 北海道出身
春日泰子 高校2年生、16歳 福岡出身
水無月さやか 中学3年生、15歳 長野出身
青木麗 高校3年生 17歳 東京出身

それぞれが地元の劇団で秀でた才能を見出され、千草のもとにやってきた逸材、
そんな中、とりたてた演劇経験がないにもかかわらず、奨学生として
入団したマヤは異質で、みないぶかしい思いを抱いていた。

「劇団つきかげ」オープン日、
家出をしたマヤを連れ戻しに春がやってきた。
マヤの情熱と才能を認めようとない春に、千草は毅然と立ち向かい、追い払う。
そして千草はマヤに演じるということ、仮面をかぶるということを教える。
「マヤ、あなたは千の仮面を持っている・・・」


第2章 炎の階段

劇団つきかげでの本格的な演劇稽古が始まった。
演技はほぼ未経験のマヤはCクラスから、まだまだ発声練習もままならない。

並行してマヤの転校手続きも何とか整い、他の寄宿生と同じ星城学園での
中学2年生生活をスタートさせた。
奨学生とはいえ、文具やテキスト代など何かとお金はかかる、
そこでマヤは公園の売店で日曜日、アルバイトをすることにした。
日曜日となると目の回るような忙しさ、そこで偶然、
以前劇団オンディーヌで猛犬から助けてくれた桜小路優と再会する。
優しい笑顔で気さくに話しかけてくれる桜小路に、マヤはドキドキする
気持ちを抱いていた。

母への想いを胸に、日々レッスンの日々。
しかしここでもマヤの演技は周囲とは違い浮いてしまう。
釘を踏んづけた演技、
皆が一斉に痛がる中、マヤだけはゆっくりと足を上げるだけ。
笑いの演技、
皆が一斉に大笑いをする中、マヤは静かに微笑みを浮かべる。
周囲が奨学生であるマヤの実力を嘲笑する中、
千草が一つの課題を提案する。

「はい」
「いいえ」
「ありがとう」
「すみません」

使える言葉はこの4つのみ。

マヤはこの課題に取り組む中で、言葉がアクセントの違いで
さまざまな意味を生み出すことを感じ取っていく。
言葉に対する本能的な勘、マヤの持つ才能に周囲のメンバーは
徐々に気づき、恐れ始める。

日曜日の公園売店アルバイト先に、また桜小路が来てくれた。
今度大都劇場である『白ばら夫人』に出演するため、大都芸能の稽古場に
こもっているという亜弓の様子を聞いたマヤは桜小路にぜひ稽古の様子を
見学させてほしいとお願いし、稽古場へ向かう。
ちょうど入れ違いに大都芸能から出てきた真澄と、マヤはまたしてもぶつかってしまった。

速水真澄ーーー
社長の息子といって甘やかされることもなく、小学生のころから
社長のそばについて帝王学をたたきこまれた逸材。
まだ24歳、名目上は社長秘書ながら社長代理として堂々と会社を仕切っているその姿に
一分の隙もない。

さっきぶつかった少女が、『白ばら夫人』の稽古を見学に来たことを知った真澄は、
予定を変更し、同じく稽古を見学することにした。

目の前に次々に現れる有名人にマヤは大興奮。
しかしやはりマヤの目は、抜群の演劇センスで光を放つ亜弓の演技に
釘づけとなるのだった。

休憩に入り、マヤに気付いた亜弓。
マヤが現在月影千草の創立した劇団に所属していることを知った亜弓は、
マヤも自分と同様未来の『紅天女』候補となりうることに高笑う。
幻の『紅天女』の再来、消息不明だった往年の名女優月影千草の様子・・・
その場にいた記者たちが一斉にマヤに質問を投げかける。
その圧力に戸惑い震えるマヤを、真澄はさりげなく助け、外へ連れ出した。


月影千草の4つの言葉のエチュード
自信満々で臨む劇団員が次々と失敗し落胆しながら舞台を降りていくさなか、
亜弓がその様子を見学に訪れた。
そして亜弓がこのエチュードの相手役をしたいと申し出る。
姫川亜弓の、劇団つきかげへの挑戦状
千草は相手にマヤを指名した。

無駄のないスムーズな演技で引っ張る亜弓、
しかしマヤも必死にたった4文字を使い分けながら応戦する。
はい・いいえで答えられない質問には首を振って答えを逃れ、
どのレコードが好きかと聞かれれば、パントマイムで選ぶ動作をしたのち、
「はい」
と1枚のレコードを差し出した。

すぐに決着すると思われたこの勝負は、結局時間切れで終了。
亜弓は余裕のある態度を崩さずにいたものの、
マヤがどんどん自分のもとに近づいてくる気配を感じていた。

夏休みに入り、亜弓が母歌子との競演で話題の『白ばら夫人』は連日満員の大盛況。
マヤは桜小路に頼み、そのチケットを手配してもらう。
屈託のない笑顔で演劇に夢中のマヤに、桜小路はほのかな恋心を感じる。
しかし観劇中、隣にいる桜小路の事をすっかり忘れたように舞台に夢中になるマヤに、
桜小路は寂しさを感じたのだった。

**

劇団つきかげが秋に発表会を開催することが決まった。
『若草物語』
Aクラスのメンバーがほぼ配役される中、重要な4姉妹の一人、
べス役にマヤがただ一人Cクラスから選ばれた。

AクラスやBクラスを差し置いて選ばれたこの選考に
劇団員からの視線がマヤに突き刺さる。
中でも同じ寄宿生の水無月さやかは、自分こそがベスにふさわしいと
心の中で惑い悩む。

『若草物語』のベスーーー
おとなしくて内気で病弱、はずかしがりやだが心優しい少女

マヤは役柄をつかめずにいた。
そして密かに、ベスの役作りをさやかも進めていたのだった。

大都芸能の速水真澄が劇団つきかげに訪れた。
目的は、劇団つきかげを裏で操る青柳プロについて、千草に進言をするため。
青柳プロは名ばかり経営者として千草を利用している、手を引いたほうがいい。
言外に見える大都芸能としての圧力に、千草は一歩も引かず応戦する構えを見せた。
その時・・・・・
寄宿部屋で『若草物語』稽古をしていたマヤが派手に転倒する音が響いてきた。

思わず笑いをこぼす真澄にベス役を励まされたマヤ、
マヤはまだ、周囲が言うほどの冷酷さを真澄に感じることができずにいた。

一方真澄も、マヤの苦労を感じさせない屈託のない笑顔を思い出し、
自らの幸せについて想いを馳せていた。

稽古が進んでいく一方、マヤは相変わらずベスの動きをつかみきれずにいた。
その様子を見ていた千草は、マヤに一週間の特別訓練を課した。
その間にベス役をつかめなければ役をおろすという条件で。

そうしてマヤは一週間、ベスの衣装を着、ベスとして毎日を過ごすことになった。
学校へも行かず、ほとんど誰にも会わず、
ただ自分だけの世界の中で家族を愛しながら・・・。

はじめに気持ちがあって 言葉と動きがある・・・・!

~~~出演以外の登場作品~~~~~~~~~~~~~~~~
(映画)伊豆の踊子 主演:桜田(覗き見)
(映画)雪の祭り 主演:姫川歌子(覗き見)
(演劇)椿姫 主演:姫川歌子 @大都劇場:A27番
(演劇)白ばら夫人 主演:姫川歌子 出演:姫川亜弓 @大都劇場
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

第02巻へは・・・こちらから
*****感想**************************************
あらすじというより文章書き起こしみたいになってしまいました。。
最初なので、登場人物とか、人間関係とか説明あったほうが、とか
思ってたらこんなことに。。。

真澄さんがまだまだ若々しい爽やかキャラだったり、
亜弓さんが若干高飛車キャラだったりしてますが、
マヤは比較的今とあんま変わってない気がします。
桜小路くんもそんなにまだうざくないし。

文庫第1巻ではまだ、紫のバラは登場しませんでした。
かわりにまだ、マヤと真澄の関係もそんなに悪くないです。

あとやっぱり一番重要なのは、マヤの母の描かれ方。
正直愛情を感じる要素がなくて、後にあんなに
マヤと真澄の関係をこじらせるファクターに
なってしまうことが、なんだかやるせない気になります。



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