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命を絶つほど追い詰められている女たちに自助共助を求めるな/鈴木涼美

2022年02月09日 15時30分33秒 | メンタルヘルスのこと>心の健康

新型コロナウイルス感染拡大による健康被害や経済不安の影響で、8月の自殺者が前年同月比15.3%増の1849人と大幅に増加していたことが明らかになった(警察庁発表速報値)。特に女性の自殺者数は40.1%増の650人と深刻な状況だ。

9/29/2020

女はそれも我慢している/鈴木涼美

  昨年、20人が殺傷された川崎市登戸通り魔事件の容疑者についての報道が過熱した時、テレビメディアでは落語家やキャスターがしきりに「死にたいなら一人で死んでくれ」と発言した。もちろんそれらは自殺する前に罪のない子供を殺した行動への非難の言葉であり、趣旨は「死ね」にあらず、「殺すな」にある。痛ましい事件への反応としては自然だが、実際には、はなから一人で死んでいく者たちのほうがそもそもずっと多い。


  長年減少傾向にあった日本の自殺者数が、コロナ禍の真夏、前年の数字を大幅に上回った。特に女性の増加率は8月で前年比4割増と顕著で、バブル崩壊やリーマンショックなどとはまた別の様相を見せている。いまだに総数は男性に及ばないものの、長らく男の問題とされてきた自殺が女性にも波及したことは、一つにはかつてより社会的自由度が増し、経済的な責任を負う者も増えたことと無関係ではないだろう。 


 しかし依然として接客や非正規雇用の割合は多く、家事育児は共働きであっても女性に負担がのしかかる。そしてウイルスはまさに接客や非正規雇用の者たち、育児の責任を持つ者たちをダイレクトに攻撃した。国連のグテーレス事務総長も、パンデミックで追い詰められた女性たちの問題に言及するなど、コロナが女性活躍社会に水を差す可能性は日本以外でも指摘されている。

  自殺の原因なんておそらく複合的で、客観的事実だけではその形を正当に把握することはできない。非正規で働いていた女性の生活不安、飲食・宿泊業など女性の多い職場への打撃、休校による育児負担増やシングルマザーの生活環境、在宅勤務によるDVなど家庭内ストレスの増加、外出自粛による孤独。どれも原因として指摘されるものの、どれに当てはまるわけでもなく命を絶つ者もいれば、すべてに当てはまって逞しく生きる者もいる。 

 自殺した女性の知人が二人いるが、一人については仲間内でさえその要因の見解が「失恋」「失業」「病」「当て付け」と分かれたし、もう一人については誰もその見当すらつかなかった。明らかに原因に見えるものが直接的な引き金とも限らない。何気ないネットの書き込み一つのほうが、絶望的な貧困よりつらいと思う人もいる。人の心は複雑で、多様で、気まぐれだ。しかし、客観的に推理できる原因がこれだけ並べられることにこそ問題はある。 


 長く女は男に比べて環境の変化に強いといわれてきた。ストレス耐性があって逞しく、どんな状況になっても生きられるのが女だと教えられた。栄誉なことだが、先細りの社会でそんなイメージでは腹も膨れぬどころか、対策の怠慢を呼ぶ可能性もある。  


女は強いから、お母さんは強いから、と押し付けられてきたもともと無理のある量の責任が、一つのウイルスによる社会環境の変化で限界を迎えているのかもしれないのだ。複雑な人の心を把握しようなんて大層なことは無理だから、いくらでも並べられる原因らしきものを一つずつ減らしていくことに政治が力を割くしかない。 

 新総理肝いりの「自助、共助、公助」の最初の二つは、「強い女」の良心に頼って保たれてきた気もするのだ。


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新型闇金の悪質な実態。女子大生や専業主婦が性被害にあうケースも

2022年02月09日 13時03分42秒 | 女と男のこと


コロナによって経済的に追い詰められる人々の増加が止まらない。そんな人たちを食い物にする悪徳業者も活発化し、無法がまかり通っている。悪質かつ狡猾な彼らの手口とは? 

4/19/2021

闇金業者がSNSに移行。個人間融資の建前と本音

 
写真はイメージです(以下同)
 昨今、SNSや掲示板サイトで「個人間融資」と称する新型闇金が猛威を振るっている。  

その大きな要因となっているのが、新型コロナウイルスの影響で雇用が悪化し、経済的苦境に陥る人が増加したことだ。総務省統計局が発表した’21年2月の労働力調査によれば、完全失業者数は194万人にも上り、13か月連続で増加。悪化の一途を辿っている。さらに、救済措置となる国の休業支援金や給付金がなかなか支払われないという問題も横たわる。 

「SNS上に跋扈する個人間融資業者はすべて、法外な利息を貪る闇金業者です」 

 こう断言するのは、詐欺事件に詳しい弁護士の嵩原安三郎氏だ。 「借りられるお金は少額なことがほとんどで、多くても20万円ほど。利息は『5万円融資するので翌月に6万円返済してください』くらいが多く、藁をも掴みたい借り主は『それくらいなら』と安心してしまいがちです。 

 しかし、利息制限法では10万円未満だと年20%、10万円以上100万円未満だと年18%と上限が定められており、5万円借りた場合の利息は月800円程度。月1万円は相当な暴利と言えます。  

そもそも“個人間”と謳っていますが、恒常的に行っていればもう商売です。安心を得るためか『個人間融資歴○○年』などと書いてあるアカウントも多いですが、単に『貸金業者登録をしていない違法な業者です』と宣言しているようなもの。個人間融資は、背に腹は代えられない人の足元を見た悪質な詐欺なのです」 

   

闇金業者に個人情報が悪用されるリスクも


 さらに、金銭面とは別のトラブルに発展する可能性もある点が見逃せない。 「お金を借りる際に必ず身分証の提示を求められますが、個人情報を犯罪に用いる携帯電話や口座の開設に使われるリスクがあります。 

 中には、個人情報を使って知らぬ間に不法入国者と結婚させられていることさえあった。不法入国者は結婚すれば定住権を得ることができるため、そうしたビジネスにも利用されかねません。 

 犯罪に加担させられるのも大問題ですが、最悪なのが薬物系です。『ビタミン剤だから』などとそそのかされ、断ることもできないまま常習化させられてしまう。そうなったら終わりですね。あとは、永遠に薬物を売りつけられてカネを生み出すマシンにされる」

性とカネを引き換え…貧困女性が食いものに




個人間融資の闇は調べれば調べるほど深い。

「男性が女性にお金を低金利で貸す代わりに肉体関係を迫る『ひととき融資』が増えています」と語るのは、闇金事情に詳しいジャーナリストの奥窪優木氏だ。 

「昔から性と引き換えにお金を融通することは闇金界隈ではよくあることでした。それが近年、闇金業者への規制が強まったことで、業者は主戦場をSNSに移した。結果、普通に生活していたら辿り着くことのなかった女子大生や専業主婦が毒牙にかかっています」 

 そのやり口は、卑劣極まりない。 

「貸す側は最初から『無利子でもいいが、1か月後に返せなかったら肉体関係を』という約束をします。女性側も困っているので、お金に目がくらんで安易に承認してしまう。ただ、もともと借金をつくってしまうほど追いこまれているので、かなりの割合で返せない。そうしたら、『利息を上乗せする』などと脅して関係を持ちます。 

 さらに悪質な貸主は、自分の口座に相手が貸してほしい額のお金を入れて引き出させます。当然、ATMの監視カメラには女性が映っているので、『持ち逃げしたら警察に通報する』と脅迫するのです。一度肉体関係を持ってしまえば、今度は『写真を晒す』と脅す。こうなると女性はどうすることもできません」 
   

性被害に遭ってしまったときの対処法とは


 そうした背景もあってか、ひととき融資の普及率に比べると逮捕者は極端に少ないという。 

「’19年6月に逮捕された人物は、法外な金利を設定していたことが罪に問われ、買春はあとからわかった。それほど被害女性は口外しないようなのです。弁護士によっても意見が分かれますが、私が取材した限りお互いが合意していれば罪には問われないという考え方もあるようです。最近は、パパ活サイトでやってる人も多いみたいなので、被害に遭ったら必ず声を上げることですね」

  前出の嵩原氏も、実際に女性の相談に当たったというが……。 

「融資の担保として裸の写真を送れと言われたという相談だったのですが、驚くことに、『この貸主は誠実な人なのに、私が無理を言ったせいでこんなことを言わせてしまった』と思い込んでいた。これは“正常性バイアス”といって、自分では間違ったことをしている認識があるのに、自分の行動を正当化したいという心理が働いていたのです。もはや洗脳に近い」 

 では、実際に被害に遭ってしまったらどう対処すればよいのか。 

「とにかく消費者センターや法テラスで相談することです。違法な金利は無効なので、十分返済しているケースがほとんど。報復が怖いという人もいますが、過度な追及は絶対にありません。相談には必ずやりとりのスクショと返済記録を持って行ってください。見たくないという心理からか、振り込んだ明細を捨てる人も多いので」 

 SNSに潜む闇金業者は、困窮者の隙を熟知している。こちらも知識で武装するよりほかない。 

以下はリンクで

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イメージと違う!?手術中はお部屋で待機なの?院内用PHSを持たされ…

2022年02月09日 10時15分32秒 | 医療のこと



んぎぃちゃんが1歳4カ月のころ、デルモイドシスト(※1)の手術を受けるため、入院したときのお話です。


4/17/2021

「手術が終わったら連絡しますので」と、んぎぃちゃんと引き換えにママはPHSを受け取ります。



ベビーカレンダーベビーカレンダーベビーカレンダーベビーカレンダー
こういうとき、手術室の前でハラハラしながら待機するイメージだったが、部屋での待機だそうだ。






(※1)別名、類皮嚢胞(るいひのうほう)。良性の腫瘍で様々な部位にできます。皮膚、汗腺、脂腺、毛などを含む腫瘍で円形、楕円形、のう胞様、円盤型等の形を呈します。治療は外科的に摘除することで、MRI検査などで診断されますが、最終的には摘出した組織の病理検査が必要です。

著者:イラストレーター んぎまむ 
2017年1月18日生まれの女の子、「んぎぃちゃん」を子育て中。イラスト・漫画制作中心の在宅クリエイター。ベビーカレンダーでは、んぎぃちゃんを妊娠中から出産、育児まで怒涛のんぎまむライフを「んぎぃちゃんカレンダー」として連載中。

ベビーカレンダー編集部



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親を捨てたい子”が増えている。老親の介護、葬儀は「面倒くさい

2022年02月09日 03時30分30秒 | 社会のことなど
親を捨てたい子”が増えている。老親の介護、葬儀は「面倒くさい

家族代行ビジネスが活況

写真はイメージです

10/3/2020

 親は子が看取るもの――当たり前のことにも思えるが「老親の面倒を見たくない、葬儀の手配や手続きなんてまっぴらごめん」。そんな“子”が近年増えているという。人によっては、思わず顔をしかめてしまうような現象をあぶり出したのが『家族遺棄社会』(角川新書)。2015年から孤独死の現場を取材している著者の菅野久美子氏は「実感として、こうした“親の死を迷惑なもの”とする子は増えている」と語る。 

「孤独死の男女比率は男性が8割で女性が2割と、圧倒的に男親が多いという実情があります。遺言状を作ったり葬儀の希望などを記す“終活”に励むのも女親のほうが多く、男親、特に妻に先立たれたり、離婚後の男性は生活が荒れたまま、孤立化していくことが多いです。  

何年も何十年も“子”と音信不通になっていることから、『なんで今さらあの放蕩オヤジの面倒を』と子や親族から煙たがれるというケースがよく見られます。本でも触れましたが、介護から死までのラストランを引き受ける家族代行ビジネスが俄かに活況を呈していることからも、そうした状況がごく普通のものとなっていることがわかります」  
   

日本の若者への調査では…
  その人の“最後の後始末”を、代理家族として引き受ける家族代行ビジネスはいわば“家族遺棄ビジネス”と本書で触れているが、関係性の希薄になった親を看取ることを「面倒くさい」とする依頼者側の本音も度々出てくるという。事実、2015年に高校生を対象に行なった調査(※)によると、「親が高齢となり、あなたが世話をすることになった場合、どのようにしますか」という質問に対して、以下のような統計結果が出ている。  ・どんなことをしてでも自分で親の世話をしたい 日本37.9% 米国51.9% 中国87.7% 韓国57.2%


人と人の関係性を築けているか?
 「どんなことをしてでも自分で親の世話をしたい」は、血縁主義が徹底している中国が突出(87.7%)しているのはわかるとしても、日本(37.9%)は、韓国(57.2%)、米国(51.9%)と比べても低い。半面、「世話は家族や他人に頼みたい」は米中韓と比べてトップとドライな傾向が読み取れる。日本は血縁社会ではなかったのか。 「親子であれ、結局は人間同士の関係性を築けているか――に尽きると思います。これは、会社内とか身近な他人との関係性を想定するとイメージしやすいのですが、『この人にはここまでしてあげたい』って感情は、血が繋がっていようがなかろうが湧き起こるもので、逆に血が繋がっているからといって、関係性を築けなければ『なんで自分がこの人を』となるのは不思議じゃありません。  本来、血縁主義とは、面識がなくても血が繋がっていれば、色々な世話をしたりされたりするものです。日本の家族関係はそういう意味で血縁主義ではないのですが、日本の社会や行政システムは血縁をベースに死後の後始末は家族、親族がするものとなっている。そこに齟齬が生まれているわけです」  
   

人は生きてきたようにしか死ねない
  本書の第一章「親を捨てたい人々」では、ギャンブル、不倫と放蕩の限りを尽くして家族を捨てた父の死を役所から知らされ、当たり前のように遺体の引き取りを投げかけてくる職員に対して激昂する男性や、「あんたなんか産まなきゃよかった」と物心ついた頃から罵倒してきた母に対して、道徳や世間体、なんとなく女性の自分が…ということから介護をするも、葛藤に悩まされる女性などを取り上げている。


 「人は生きてきたようにしか死ねない、そんな言葉は本書の取材中、幾度となく頭をよぎりました。毒親に限らず、親の老後の面倒をみるのをためらう子が増えていることについて、冷たい、人でなしという見方もあるかもしれませんが、それだけみんな自分が生きていくことに精一杯で余裕がないともいえます。  


それは家族に対してだけでなく、近隣住民など他者に対してもです。コロナになってからも孤独死現場を見ていますが、孤独死のあった部屋の上下左右の住人の方が殺気立っていて、親族はもちろん、遺体処理の業者、マンションの管理組合に対しても敵意をむき出しにしてくるんです。『許さないよ』などと裁判所に訴えるケースも多いですから」 

 誰もが自分のパーソナルな空間や領域を守ることに固執する無縁社会は確実に広がっている。誰もが当事者たりえる問題であることは、本書を読めばわかってくる。

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