2013年8月1日(木)
湿度はみっちり高く、起きた時には既に汗だく。
ラジオ体操の後、水浴びて着替え、新聞を開けば・・・
「ワイマール憲法がいつのまにかナチス憲法に変わっていた、あのやり口に学んだらどうか」
僕らの国の副総理の発言が天声人語で槍玉にあがっている。
既に海外から批判の嵐。
この人、確か「難しいことはわかんねぇけどよ」の人だったね、
だったらせめて黙っててくれないかな。
どうしてこう、国益に反する発言ばっかりするんだろう。
「ばっかり」だよ本当に。
せっかく汗が引いたところへ、じんわり冷や汗がにじんでくる。
***
人の言うことにまかせておいてたくさんだが、新聞が書かないかもしれないことを一、二あげるなら、
【壱】
これは当然ながら選挙民の責任でもある。
こういう人たちをトップに戴いていることを百も承知で、あれだけ自民党を勝たせたんだからね。
【弐】
「やり口」って何だろう?
ナチスは出発点においてはきわめて単純かつ巧妙な方法をとった。
要するに選挙で大勝したのだ。
多数(といっても議席の52%)を占めた国会で、全権委任法をはじめとする悪辣な法案を次々と可決させていくのだが、この経緯の中に手続き的な不正はこれといって見られず、むしろ手続きを最大限に生かしたとさえいえる。手続きではなく、内容が問題だった。ヴァイマール憲法を死文化する決定が、同憲法の定める手続きによって行われたのだ。
形式民主主義を守っているだけだと、こういうことが起こり得る。
しかし民主主義というのは基本的に手続き的正義なのだから、出てくる内容や結果にしばりをかけるのは案外難しく、自己矛盾ですらある。ではどうしたら良いかという話を、1970年代後半の東大の公法系の講義でずいぶん聞かされた。僕のような不良学生にもその記憶が残っている。
自民党政府は現に同じ路線を行ってるわけで、「やり口を学ぶ」も何もないだろうに。
安倍首相がいちばん頭が痛かろう。
身内からネタバラシされたうえ、ネタに毒を盛られたのではね。
【参】
不良学生とはいったが、少しぐらいは勉強もしたのだ。
政治過程論のゼミでのこと、ナチスが選挙で大勝する前後の、ドイツの政党の消長を得票率で追ってみた。
右翼と左翼は、ナチスの躍進に影響を受けていない。
ナチスは伝統的な右翼政党とは方向性も支持基盤も違う。誤解されがちなところだが。
共産党も影響されていない。当然か。
目を引くのは中間諸派で、右と左にはさまれた部分がみるみるナチスに吸収されていく。社会民主党は、かなりの部分をナチスに食われた。
この場合の中間層は、社会階層上の中産階級ともかなりの程度連動する。
長引く不況によって、最もダメージを受けた層でもあるだろう。
ナチスの運動を「中産階級の革命」と呼んだ学者があるぐらいで。
何が言いたいかって?
自民党が基本的に保守政党である限り、ナチスの「やり口」を学ぶことはできないし、する必要もないだろうと言いたいのかな。
それやこれやをひっくるめ、誰にとっても何の役にも立たない妄言で、皆の上に火の粉を降らせるようなことは、どうかやめていただきたいものだ。
国民不栄誉賞の有力候補、ここにもあり。
こんな愚痴なら、新聞が盛大に書いてくれるか。
僕ももう黙ろう。
*****
8月1日、今日は何の日?
1924(大正13)年 阪神甲子園球場完成。
以前書いたが、甲子(きのえ・ね)の年にちなんだのだね。
1936(昭和11)年 ベルリン五輪開幕 『民族の祭典』!
これこそ、政権を掌握したヒトラーとナチスの一大示威イベントだった。
その前の1932年は、昨日書いたバロン西のロサンゼルス五輪
その次の1940年は、東京で行われる見込みだったが第二次世界大戦のため中止
戦後再開は1948年、ロンドン五輪から
日本とドイツは1949年にIOC復帰し、オリンピックには1952年のヘルシンキ大会から再参加となった。
*****
8月2日(金)追記
「失言 何度目ですか」
今朝の朝日新聞から。
湿度はみっちり高く、起きた時には既に汗だく。
ラジオ体操の後、水浴びて着替え、新聞を開けば・・・
「ワイマール憲法がいつのまにかナチス憲法に変わっていた、あのやり口に学んだらどうか」
僕らの国の副総理の発言が天声人語で槍玉にあがっている。
既に海外から批判の嵐。
この人、確か「難しいことはわかんねぇけどよ」の人だったね、
だったらせめて黙っててくれないかな。
どうしてこう、国益に反する発言ばっかりするんだろう。
「ばっかり」だよ本当に。
せっかく汗が引いたところへ、じんわり冷や汗がにじんでくる。
***
人の言うことにまかせておいてたくさんだが、新聞が書かないかもしれないことを一、二あげるなら、
【壱】
これは当然ながら選挙民の責任でもある。
こういう人たちをトップに戴いていることを百も承知で、あれだけ自民党を勝たせたんだからね。
【弐】
「やり口」って何だろう?
ナチスは出発点においてはきわめて単純かつ巧妙な方法をとった。
要するに選挙で大勝したのだ。
多数(といっても議席の52%)を占めた国会で、全権委任法をはじめとする悪辣な法案を次々と可決させていくのだが、この経緯の中に手続き的な不正はこれといって見られず、むしろ手続きを最大限に生かしたとさえいえる。手続きではなく、内容が問題だった。ヴァイマール憲法を死文化する決定が、同憲法の定める手続きによって行われたのだ。
形式民主主義を守っているだけだと、こういうことが起こり得る。
しかし民主主義というのは基本的に手続き的正義なのだから、出てくる内容や結果にしばりをかけるのは案外難しく、自己矛盾ですらある。ではどうしたら良いかという話を、1970年代後半の東大の公法系の講義でずいぶん聞かされた。僕のような不良学生にもその記憶が残っている。
自民党政府は現に同じ路線を行ってるわけで、「やり口を学ぶ」も何もないだろうに。
安倍首相がいちばん頭が痛かろう。
身内からネタバラシされたうえ、ネタに毒を盛られたのではね。
【参】
不良学生とはいったが、少しぐらいは勉強もしたのだ。
政治過程論のゼミでのこと、ナチスが選挙で大勝する前後の、ドイツの政党の消長を得票率で追ってみた。
右翼と左翼は、ナチスの躍進に影響を受けていない。
ナチスは伝統的な右翼政党とは方向性も支持基盤も違う。誤解されがちなところだが。
共産党も影響されていない。当然か。
目を引くのは中間諸派で、右と左にはさまれた部分がみるみるナチスに吸収されていく。社会民主党は、かなりの部分をナチスに食われた。
この場合の中間層は、社会階層上の中産階級ともかなりの程度連動する。
長引く不況によって、最もダメージを受けた層でもあるだろう。
ナチスの運動を「中産階級の革命」と呼んだ学者があるぐらいで。
何が言いたいかって?
自民党が基本的に保守政党である限り、ナチスの「やり口」を学ぶことはできないし、する必要もないだろうと言いたいのかな。
それやこれやをひっくるめ、誰にとっても何の役にも立たない妄言で、皆の上に火の粉を降らせるようなことは、どうかやめていただきたいものだ。
国民不栄誉賞の有力候補、ここにもあり。
こんな愚痴なら、新聞が盛大に書いてくれるか。
僕ももう黙ろう。
*****
8月1日、今日は何の日?
1924(大正13)年 阪神甲子園球場完成。
以前書いたが、甲子(きのえ・ね)の年にちなんだのだね。
1936(昭和11)年 ベルリン五輪開幕 『民族の祭典』!
これこそ、政権を掌握したヒトラーとナチスの一大示威イベントだった。
その前の1932年は、昨日書いたバロン西のロサンゼルス五輪
その次の1940年は、東京で行われる見込みだったが第二次世界大戦のため中止
戦後再開は1948年、ロンドン五輪から
日本とドイツは1949年にIOC復帰し、オリンピックには1952年のヘルシンキ大会から再参加となった。
*****
8月2日(金)追記
「失言 何度目ですか」
今朝の朝日新聞から。