2014年12月3日(水)
Once you label me you negate me.
ひとしきり調べてみたが、キルケゴールの数ある著作のどこに書かれているのか、(あるいはいつ、どういう機会に語られたものか)、よくわからない。
Wikiquote の英語版がかなり詳細にキルケゴールの名言の類いを解説しているが、その本文には登場せず、末尾の attributed の項で短く紹介されるだけだ。「キルケゴールの言葉ということになっている」との趣旨だろう。
これを信用するなら、本当にキルケゴールの言葉かどうか、今のところ不明ということになる。ただ、アメリカ人の間では好んで引用されるものらしく、このフレーズを引用しつつ自説を開陳するブログ類は数多い。なるほど、固有の自分らしさにとことんこだわるアメリカ流には、ノリの良さそうな言葉だ。
Sartorius がイントロの冒頭にこれをもってきたのは、そうしてみるとなかなかジャーナリスティックなセンスを感じさせる。「皆さんがお好きなこのフレーズに照らして、精神障害者の現状はどうなんでしょうね?」とでもいった、辛辣な投げかけが窺われる。むろん彼自身も、この言葉に共感するはずではあるけれど、
訳注、つけちゃおうかな。うん、それがいい。