京のおさんぽ

京の宿、石長松菊園・お宿いしちょうに働く個性豊かなスタッフが、四季おりおりに京の街を歩いて綴る徒然草。

青もみじ~宝厳院 獅子吼の庭~

2017-06-14 | 京都案内

宝厳院は右京区にある世界遺産、臨済宗天竜寺の塔頭寺院。
通常は非公開ですが、春と秋、期間限定で特別公開されます。



紅葉の美しさは良く去られていますが、新緑の「青もみじ」も見逃せません。
山門を入ると「獅子吼の庭」と呼ばれる、嵐山の景観を巧みに取り入れた借景回遊式庭園が広がります。
「獅子吼」とは、仏様が説法することを指すそうです。
最初に目にするのが黒い丸石で表現している苦海(空池)と、対岸の釈迦如来を表している「三尊石」。

 

 

 

 

そして小径を進むと「青もみじ」と「苔」で覆われた庭園があり、菱垣、豊丸垣の独特な垣根、「獅子岩」などの巨石が見事に取り入れられています。
また小川がながれており、さらさらと流れる水の音、庭に響く「ししおどし」、鳥のさえずりが散策する人の心を癒してくれます。
庭園の途中にはお茶がいただける茶席や、永大供養堂、本尊十一面観世音菩薩を祀る本堂(平成20年建立)、平成8年に建てられた書院などの諸堂が並び、玄関を出ると、春には「青もみじ」、秋には紅葉のトンネルが見られます。



静寂な雰囲気を味わうには、秋の紅葉の時よりも今をお勧めします。

京都好き男 細木