京のおさんぽ

京の宿、石長松菊園・お宿いしちょうに働く個性豊かなスタッフが、四季おりおりに京の街を歩いて綴る徒然草。

一番

2012-07-31 | インポート

 7月も今日で最後。

 明日からは、8月。

 8月は葉月という。

 名は爽やかだが、実際は蒸し暑い。

 

 祇園祭の全ての行事も、今日で終わり。

 防疫祈願を追え、無事、暑い季節を乗り切りたいところ。

 

 暑い季節は、川遊びなんか、したくなる。

 京都には、川が多い。

 鴨川や、桂川が、代表的。

 その川も、途中で合流、分流を繰り返し、名前を変えたりして、少しややこしい。

 舟下りで有名な保津川は、桂川の上流。

 高瀬川は、鴨川から取水した人工の川。

 高野川は、賀茂川と合流して、鴨川となる。

 その鴨川、桂川は、やがて、木津川という川と合流して、淀川となる。

 

 三つの川が合流する地の近くに、岩清水八幡宮がある。

 比叡山に対して、京都の裏鬼門、南西の地を守るといわれる神社だ。

 八幡様、ということで、源氏の氏神でもある。

 男山という山の山頂にあって、そこからは山城盆地を見渡すことも出来る。

 ちなみに、境内には、エジソン顕彰碑なるものもある。

 何ゆえ、かといえば、エジソンが白熱電球の改良の際、ここの竹から作ったフィラメントを使用したことに由来する。

 深い話、でもない。

 

 ここの門前の名物に、走井餅、というのがある。

 この走井餅、という名前は、走井、と呼ばれる井戸の水を使って作られたことに由来する。

 その走井のあるのが、滋賀県の大津。

 本来はこの大津の名物であったのだが、何代目かが、八幡に移って、支店を出した。

 しかし、やがて、本家のほうが廃業し、八幡のほうの店が残った。

 なもので、走井餅は、八幡名物、となった。

 なかなか厄介である。

 その後、大津でも復活するので、そちらにも、名物として走井餅がある。

 どちらがどうとか、特にはない。

 どちらも、何の変哲もない餅菓子。

 そして、どちらも普通に、美味しいのである。

 一度ご賞味下さい。

”あいらんど”