自己満足的電脳空間

完全自己満足主義。テーマはない。自分の趣味・関心事を偏った嗜好と思考でダラダラと書き綴る自分のための忘備録。

Pulp fiction キービジュアルTシャツ

2019-06-27 00:05:00 | 既製品Tシャツ他
Pulp fiction キービジュアルTシャツ

ユマ・サーマン as ミア

雑誌の表紙を模して、ベッドにうつ伏せ状態のユマ・サーマンがタバコ片手に、こちらを睨むキービジュアルをモノカラーにてプリントされた、いかにもヤバい匂いを漂わせながら、セクシーかつカッコいいデザインのTシャツ。この洒落たセンスは、まさにクールそのもの。







ファミレスで強盗計画を企てる男女カップルを描くプロローグから始まり、ギャングの殺し屋・ヴィンセントとジュールスをめぐる3つのエピソード(「ヴィンセント・ベガとマーセルス・ウォレスの妻」「金時計」「ボニーの一件」)と続く、一筋縄ではいかないクライムストーリー。それらは、『座頭市』などの日本映画からも影響を受けたタランティーノ流バイオレンスやユーモアとともに展開されていく。

映画ファンのド肝を抜いたのは、これらのエピソードを、時系列をバラバラにして描くという、じつに巧みな構成であった。当時としては、かなり斬新な手法であり、本作以降、クリストファー・ノーラン監督の出世作『メメント』を始め、さまざまな作品に影響を与えたのは言うまでもない。


また、ヴィンセント役に当時キャリアが低迷していたジョン・トラヴォルタを抜擢したことも、センセーショナルな話題となった。彼が後に、『キル・ビル』シリーズのヒロインを務めるサーマン演じるボスの妻・ミアとともに、無表情でツイストをキメキメに踊る姿は、『サタデー・ナイト・フィーバー』で一世を風靡した彼へのタランティーノ流のリスペクトであると同時に、どこか滑稽であり、本作のクールさをもっとも象徴するシーンである。そして、本作を機にトラボルタがふたたびスターダムに昇りつめるという劇的な復活劇もエモい。



オールディーズをバックにしたダンスシーンも、新たなカッコよさとして受け入れられた。ちなみに、ツイスト・ダンスシーンに流れるのは、チャック・ベリーが歌うR&Rのオールディーズ「ユー・ネヴァー・キャン・テル」。また、オープニングを盛り上げるディック・デイル&ザ・デルトーンズによるサーフミュージック「ミザルー」(後に『TAXi』シリーズでも使用)やクール・アンド・ザ・ギャングが歌うR&B「ジャングル・ブギー」など、物語を彩るのは、いかにもタランティーノらしいジャンルを超越したクセの強いナンバーだ。そのため、それらを収録したクールなサントラ盤も、映画ファンにとって必須アイテムとなった。


1 Pumpkin And Honey Bunny - (Dialogue) / Misirlou - Dick Dale & His Del-Tones
2 Royale With Cheese - (Dialogue)
3 Jungle Boogie - Kool & The Gang
4 Let's Stay Together - Al Green
5 Bustin' Surfboards - The Tornadoes
6 Lonesome Town - Ricky Nelson
7 Son Of A Preacher Man - Dusty Springfield
8 Zed's Dead, Baby - (Dialogue) / Bullwinkle Part Ⅱ - The Centurians
9 Jack Rabbit Slim's Twist Contest - (Dialogue) / You Never Can Tell - Chuck Berry
10 Girl, You'll Be A Woman Soon - Urge Overkill
11 If Love Is A Red Dress (Hang Me In Rags) - Maria Mckee
12 Bring Out The Gimp - (Dialogue) / Comanche - The Revels
13 Flowers On The Wall - The Statler Brothers
14 Personality Goes A Long Way - (Dialogue)
15 Surf Rider - The Lively Ones
16 Ezekiel 25:17 - (Dialogue)



そのサントラのラストに、ダイアログ(セリフ)として収録されているのが「エゼキエル書 第25章17節」。本作への出演を機にブレイクしたサミュエル・L・ジャクソン演じるジュールスが暗殺前に暗唱する聖書の一節として登場するが、そのほとんどがタランティーノの敬愛する千葉真一主演作『ボディガード牙』の全米公開版の冒頭に登場する解説文というジョークである。そのほか、「フランスではチーズバーガーをチーズ・ロワイヤルと呼ぶ」(こちらもサントラに収録)や「ウチでは黒人の死体を預かってないからだ」など、遊び心たっぷりなセリフ(回し)の数々も、計265回と言われるFワードの使用回数とともに、本作のクールさを一層引き立たせている。

だらだらと無関係なことばかり綴ったが、話を本題に戻そう。その気だるい雰囲気がたまらなかったパルプ・フィクションと20代中盤に憧れたユマ・サーマンが描かれたTシャツ…正に至高の一品!(笑)